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きょう米中首脳会談 北朝鮮対応を議論
2017-11-08 19:40:01

アジア歴訪中のアメリカのトランプ大統領は9日、中国の習近平国家主席との首脳会談に臨み、同盟国の日本と韓国の両国で確認した北朝鮮への圧力の最大化に向けて中国からさらなる協力を引き出すことができるのかどうかが焦点です。
トランプ大統領は初のアジア歴訪で日本、韓国に続いて、8日、3番目の訪問国の中国・北京に到着しました。
トランプ大統領は北京到着後、メラニア夫人とともに中心部の故宮を訪れ、習近平主席と彭麗媛夫人からじきじきに案内されたあと、京劇を鑑賞するなど、両首脳は親交を深めました。
トランプ大統領は9日午前、人民大会堂で習近平主席との首脳会談を行い、その後、共同記者会見に臨むことにしています。
トランプ大統領は8日、韓国の国会で行った演説で、核とミサイルの開発を加速させる北朝鮮について「国際社会は、ならず者国家の核の脅威を容認できない。責任ある国家は、北朝鮮の野蛮な体制を孤立させなければならない」と述べて、北朝鮮の貿易のおよそ90%を占める中国にさらなる取り組みを訴えました。
9日の首脳会談で、トランプ大統領は先に訪れた同盟国、日本と韓国の両国で、北朝鮮に対する圧力を最大まで強めていくと確認したことを習主席に説明する考えで、中国からさらなる協力を引き出すことができるのかどうかが焦点です。
また、トランプ大統領が強い関心を寄せるアメリカの貿易赤字の問題をめぐり、どのような発言をするのかにも関心が集まっています。
トランプ大統領は北京到着後、メラニア夫人とともに中心部の故宮を訪れ、習近平主席と彭麗媛夫人からじきじきに案内されたあと、京劇を鑑賞するなど、両首脳は親交を深めました。
トランプ大統領は9日午前、人民大会堂で習近平主席との首脳会談を行い、その後、共同記者会見に臨むことにしています。
トランプ大統領は8日、韓国の国会で行った演説で、核とミサイルの開発を加速させる北朝鮮について「国際社会は、ならず者国家の核の脅威を容認できない。責任ある国家は、北朝鮮の野蛮な体制を孤立させなければならない」と述べて、北朝鮮の貿易のおよそ90%を占める中国にさらなる取り組みを訴えました。
9日の首脳会談で、トランプ大統領は先に訪れた同盟国、日本と韓国の両国で、北朝鮮に対する圧力を最大まで強めていくと確認したことを習主席に説明する考えで、中国からさらなる協力を引き出すことができるのかどうかが焦点です。
また、トランプ大統領が強い関心を寄せるアメリカの貿易赤字の問題をめぐり、どのような発言をするのかにも関心が集まっています。
制裁履行を強調する中国
中国は北朝鮮に対する国連安全保障理事会の制裁決議について、着実に履行していると強調してきました。
中国の税関当局が公表した貿易統計によりますとことし9月まででみると、北朝鮮からの輸入額は去年の同じ月に比べて7か月連続の減少で、中でも9月は37.9%下回る大幅な減少になったとしています。
安保理の制裁決議では8月に石炭や鉄鉱石、海産物などの北朝鮮からの輸入が禁止されたほか、9月には繊維製品の禁輸なども盛り込まれ、中国政府は輸入額の減少は制裁の履行によるものだとアピールしています。
また、中国の大手国有銀行は8月、北京の北朝鮮大使館などに対して外交官を含むすべての北朝鮮国籍の人の口座から預金を全額引き出すよう求め、それ以降、入金や送金など大半の取り引きが停止されました。
国連安保理の制裁決議でも外交官1人につき、1口座の開設が認められている中、外交官の口座での取り引きまで全面的に制限するのは異例です。
アメリカのトランプ政権から北朝鮮への圧力強化を求められている中国としては、一連の措置を通じて核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に厳しく臨んでいると、内外に印象づける狙いがあると見られます。
一方で、制裁が強化されてきた中でも過去、北朝鮮が核・ミサイル開発につながる資材を中国企業などを通じて入手してきたと繰り返し指摘されてきたことから、制裁違反の取締りを中国がどこまで徹底できるのか各国は注視しています。
中国の税関当局が公表した貿易統計によりますとことし9月まででみると、北朝鮮からの輸入額は去年の同じ月に比べて7か月連続の減少で、中でも9月は37.9%下回る大幅な減少になったとしています。
安保理の制裁決議では8月に石炭や鉄鉱石、海産物などの北朝鮮からの輸入が禁止されたほか、9月には繊維製品の禁輸なども盛り込まれ、中国政府は輸入額の減少は制裁の履行によるものだとアピールしています。
また、中国の大手国有銀行は8月、北京の北朝鮮大使館などに対して外交官を含むすべての北朝鮮国籍の人の口座から預金を全額引き出すよう求め、それ以降、入金や送金など大半の取り引きが停止されました。
国連安保理の制裁決議でも外交官1人につき、1口座の開設が認められている中、外交官の口座での取り引きまで全面的に制限するのは異例です。
アメリカのトランプ政権から北朝鮮への圧力強化を求められている中国としては、一連の措置を通じて核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮に厳しく臨んでいると、内外に印象づける狙いがあると見られます。
一方で、制裁が強化されてきた中でも過去、北朝鮮が核・ミサイル開発につながる資材を中国企業などを通じて入手してきたと繰り返し指摘されてきたことから、制裁違反の取締りを中国がどこまで徹底できるのか各国は注視しています。
専門家「譲れる余地は少ない」
トランプ大統領と習近平国家主席の首脳会談について中国の外交政策に詳しい中国人民大学アメリカ研究センター主任の時殷弘教授は「北朝鮮をめぐる問題では、譲れる余地は少ないが、貿易不均衡の問題では、より多く譲歩できる余地がある」などと中国側の出方について予想しています。
時教授は、アメリカが中国に求める北朝鮮への圧力の強化については中国が、すでに相当の犠牲を払って国連安保理の制裁決議を履行しているとしたうえで「中国は北朝鮮に対する圧力の手段を使い尽くしてきていて大きな圧力はすでにかけることが難しくなってきている」と指摘し中国として譲歩する余地は少ないと分析しています。
その一方、もう1つの焦点である両国間の貿易不均衡の是正については「アメリカに対してもっと多くの譲歩をする余地がある」と述べ、アメリカからの輸入を増やすための措置を含めて中国が対応を取る可能性を指摘しています。
そのうえで会談全体の行方については「中国は、可能な譲歩をして双方が満足できる妥協に達することを望んでいる」などと述べ、中国は北朝鮮への対応などで原則的な立場は守りつつもアメリカとの関係を重視する立場から両国の良好な関係をアピールできる結果を目指すのではないかと予想しています。
時教授は、アメリカが中国に求める北朝鮮への圧力の強化については中国が、すでに相当の犠牲を払って国連安保理の制裁決議を履行しているとしたうえで「中国は北朝鮮に対する圧力の手段を使い尽くしてきていて大きな圧力はすでにかけることが難しくなってきている」と指摘し中国として譲歩する余地は少ないと分析しています。
その一方、もう1つの焦点である両国間の貿易不均衡の是正については「アメリカに対してもっと多くの譲歩をする余地がある」と述べ、アメリカからの輸入を増やすための措置を含めて中国が対応を取る可能性を指摘しています。
そのうえで会談全体の行方については「中国は、可能な譲歩をして双方が満足できる妥協に達することを望んでいる」などと述べ、中国は北朝鮮への対応などで原則的な立場は守りつつもアメリカとの関係を重視する立場から両国の良好な関係をアピールできる結果を目指すのではないかと予想しています。
トランプ大統領 北京でもツイート
中国の北京を訪れているアメリカのトランプ大統領は、習近平国家主席夫妻と故宮の見学などを終えたあと、みずからのツイッターに「習近平国家主席と彭麗媛夫人、忘れられない午後をありがとう。あす朝、再会することを楽しみにしています」と投稿し、習夫妻に感謝の意を伝えました。
これは、トランプ大統領の北京での初めての投稿です。
中国では、インターネットについて独自の厳しい規制が敷かれていて通常のネット回線では欧米や日本などで人気のSNSの多くは利用できず、ツイッターも使うことができないことからツイッターを多用するトランプ大統領が中国でも投稿を続けるかどうかが話題になっていました。
これについて、トランプ大統領に同行しているホワイトハウスの高官は、北京に向かう機中で記者団に対し、「大統領は好きなようにツイートする」と述べて、それを可能にする準備をしていることを明らかにしていました。
トランプ大統領は、北京で最初の投稿に続いて、「北朝鮮はアメリカを甘く見るな。そして、試すな」と、北朝鮮を強くけん制する書き込みなどもしていて、どのようにして投稿が可能になったのか、関心を呼ぶことになりそうです。
これは、トランプ大統領の北京での初めての投稿です。
中国では、インターネットについて独自の厳しい規制が敷かれていて通常のネット回線では欧米や日本などで人気のSNSの多くは利用できず、ツイッターも使うことができないことからツイッターを多用するトランプ大統領が中国でも投稿を続けるかどうかが話題になっていました。
これについて、トランプ大統領に同行しているホワイトハウスの高官は、北京に向かう機中で記者団に対し、「大統領は好きなようにツイートする」と述べて、それを可能にする準備をしていることを明らかにしていました。
トランプ大統領は、北京で最初の投稿に続いて、「北朝鮮はアメリカを甘く見るな。そして、試すな」と、北朝鮮を強くけん制する書き込みなどもしていて、どのようにして投稿が可能になったのか、関心を呼ぶことになりそうです。
ソース:NHK ニュース