パク前ぜん大統領だいとうりょう 検察けんさつに出頭しゅっとう 収賄しゅうわい容疑ようぎなどで任意にんい聴取ちょうしゅ

韓国かんこくのパク・クネ（朴ぼく槿恵めぐみ）前ぜん大統領だいとうりょうは２に１いち日にち午前ごぜん、検察けんさつに出頭しゅっとうし、サムスングループから賄賂わいろを受け取うけとった疑うたがいなど一連いちれんの事件じけんをめぐる事情じじょう聴取ちょうしゅを受うけています。パク氏しは、容疑ようぎを全面ぜんめん的てきに否認ひにんしているものとみられ、聴取ちょうしゅは２に１いち日にちの夜よる遅おそくか、２に２に日にち未明みめいまで行おこなわれる可能かのう性せいがあります。

韓国かんこくのパク・クネ前ぜん大統領だいとうりょうは、今月こんげつ１いち０ぜろ日にちに憲法けんぽう裁判所さいばんしょの決定けっていによって罷免ひめんされて刑事けいじ訴追そついされない特権とっけんが無なくなり、検察けんさつは一連いちれんの事件じけんをめぐる任意にんいの事情じじょう聴取ちょうしゅを行おこなうため、パク氏しに２に１いち日にち午前ごぜん、ソウル中央ちゅうおう地方ちほう検察けんさつ庁ちょうに出頭しゅっとうするよう求もとめていました。

これを受うけてパク氏しは２に１いち日にち午前ごぜん９きゅう時じ１いち５ご分ふんごろ、ソウル市内しないの自宅じたくを車くるまで出発しゅっぱつし、およそ１いち０ぜろ分ふん後ごに検察庁けんさつちょうに到着とうちゃくしました。そして、記者きしゃ団だんの前まえに立たち、大統領だいとうりょうを罷免ひめんされたあと初はじめて公おおやけの場ばで発言はつげんし、「国民こくみんの皆みなさんに申し訳もうしわけなく思おもいます。誠実せいじつに捜査そうさに応おうじます」と述のべました。

検察けんさつによりますと、パク氏しに対にたいする初はじめての事情じじょう聴取ちょうしゅは午前ごぜん９きゅう時じ３さん５ご分ふんごろから始はじまりました。事情じじょう聴取ちょうしゅは、ソウル中央ちゅうおう地方ちほう検察庁けんさつちょうの１いち０ぜろ階かいにある取調とりしらべ室しつで検察官けんさつかん２に人にんが行おこない、取調とりしらべ室しつにはパク氏しの弁護士べんごしも同席どうせきしているということです。

パク氏しは長年ながねんの知人ちじん、チェ・スンシル（崔ちぇ順じゅん実み）被告ひこくと共謀きょうぼうして最大さいだいの財閥ざいばつ「サムスングループ」から約束やくそく分ぶんも含ふくめて日本にっぽん円えんで４よん３さん億おく円えん余あまりの賄賂わいろを受け取うけとった収賄しゅうわいの疑うたがいや、チェ被告ひこくが深ふかく関かかわる２ふたつの財団ざいだんに資金しきんを拠出きょしゅつするよう、企業きぎょうに圧力あつりょくをかけた職権しょっけん乱用らんようと強要きょうようの疑うたがいなど、合あわせて１いち３さんの容疑ようぎが持もたれています。

パク氏しはこれまで一連いちれんの事件じけんへの関与かんよを否定ひていしていることから、事情じじょう聴取ちょうしゅでも容疑ようぎを全面ぜんめん的てきに否認ひにんしているものと見みられ、聴取ちょうしゅは２に１いち日にちの夜よる遅おそくか、２に２に日にち未明みめいまで行おこなわれる可能かのう性せいがあります。

「誠実せいじつに捜査そうさに応おうじます」

パク・クネ前ぜん大統領だいとうりょうは午前ごぜん９きゅう時じ１いち５ご分ふんごろ、自宅じたくを出でて車くるまに乗り込のりこみました。自宅じたくの周辺しゅうへんには、韓国かんこくの国旗こっきを手てにした大勢たいせいの支持しじ者しゃが集あつまり、パク氏しを乗のせた車くるまは、その間そのかんを警護けいご官かんに付き添つきそわれてゆっくりと進すすみ、パク氏しが支持しじ者しゃに手てを振ふる様子ようすも見みられました。

大通おおどおりに出でると、車くるまは警察けいさつの白バイしろばいやパトカーに先導せんどうされてソウル中央ちゅうおう地方ちほう検察けんさつ庁ちょうに向むかい、韓国かんこくメディアは車くるまをオートバイなどで猛もうスピードで追おいかけたほか、上空じょうくうからもヘリコプターでパク氏しの移動いどうの様子ようすを生なま中継ちゅうけいで伝つたえました。

そして、午前ごぜん９きゅう時じ２に４よん分ふんごろ、車くるまが検察けんさつの玄関げんかんの前まえに横付よこづけされると、パク氏しは緊張きんちょうした面持おももちで車くるまから降ふり、待ち構まちかまえた報道陣ほうどうじんに「国民こくみんの皆みなさんに申し訳もうしわけなく思おもいます。誠実せいじつに捜査そうさに応おうじます」とひと言ひとこと述のべました。記者きしゃからは、「こういった状況じょうきょうに置おかれる必要ひつようがないと、今いまも思おもっているか」という質問しつもんが投なげかけられましたが、それには答こたえず、建物たてものの中なかに入はいりました。

官房かんぼう長官ちょうかん「最大限さいだいげんの関心かんしん」

菅かん官房かんぼう長官ちょうかんは閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで、「韓国かんこくの内政ないせい、さらには司法しほう手続てつづきに関にかんする事項じこうであり、コメントは控ひかえるべきだ。政府せいふとしては最大限さいだいげんの関心かんしんを持もって注視ちゅうししている。対たい北朝鮮きたちょうせんをはじめとする安全あんぜん保障ほしょうについては、しっかり連携れんけいができているということは申し上もうしあげておきたい」と述のべました。

ソース：NHK ニュース