東芝とうしば 半導体はんどうたい事業じぎょう売却ばいきゃくの承認しょうにん求もとめ きょう株主かぶぬし総会そうかい

大手おおて電機でんきメーカーの東芝とうしばは、原子力げんしりょく事業じぎょうを手てがけるアメリカの子会社こがいしゃが連邦れんぽう破産はさん法ほう１いち１いち条じょうの適用てきようを申請しんせいしたことで、今年度こんねんどの最終さいしゅう赤字あかじがおよそ１いち兆ちょう円えんに拡大かくだいする可能かのう性せいがあると発表はっぴょうしました。東芝とうしばは３さん０ぜろ日にちに臨時りんじの株主かぶぬし総会そうかいを開ひらき、損失そんしつを埋うめるだけの巨額きょがくの利益りえきを得えるため、稼かせぎ頭あたまの半導体はんどうたい事業じぎょうを売却ばいきゃくすることについて、株主かぶぬしの承認しょうにんを求もとめることにしています。

東芝とうしばは、アメリカの原子力げんしりょく事業じぎょうの子会社こがいしゃ、ウェスチングハウスが経営けいえい破綻はたんし、日本にっぽんの民事みんじ再生さいせい法ほうに当にあたる連邦れんぽう破産はさん法ほう１いち１いち条じょうの適用てきようを申請しんせいしたことに伴ともない、親会社おやがいしゃとして保証ほしょうしている債務さいむを損失そんしつ処理しょりすることなどで業績ぎょうせきが一段いちだんと悪化あっかし、今年度こんねんどの最終さいしゅう赤字あかじがおよそ１いち兆ちょう円えんに拡大かくだいする可能かのう性せいがあると発表はっぴょうしました。

こうした損失そんしつを穴埋あなうめし、経営けいえい再建さいけんを図はかるため、東芝とうしばは、利益りえきの大半たいはんを稼かせぎ出だす記憶きおく用ようの半導体はんどうたい、フラッシュメモリーの事業じぎょうを分社ぶんしゃ化かし、この新しん会社かいしゃの株式かぶしきの過か半数はんすうを売却ばいきゃくする計画けいかくです。

この分社ぶんしゃ化かには株主かぶぬしの３さん分ぶんの２に以上いじょうの賛成さんせいが必要ひつようで、東芝とうしばは３さん０ぜろ日にち、臨時りんじの株主かぶぬし総会そうかいを開ひらいて、株主かぶぬしの承認しょうにんを求もとめることにしていて、株主かぶぬしの判断はんだんが注目ちゅうもくされます。

東芝とうしばはこれと並行へいこうして、２に９きゅう日にち、半導体はんどうたい事業じぎょうの最初さいしょの入札にゅうさつの受け付うけつけを締め切しめきり、アメリカや韓国かんこく、それに台湾たいわんの各かくメーカーや、複数ふくすうの投資とうしファンドなど、１いち０ぜろ社しゃ程度ていどが具体ぐたい的てきな提案ていあんを行おこなったということです。
これに関連かんれんし、２に９きゅう日にちの記者きしゃ会見かいけんで綱川つなかわ智さとし社長しゃちょうは、「事業じぎょうの価値かちは少すくなくとも２に兆ちょう円えんはある。需要じゅようの拡大かくだいで企業きぎょう価値かちは上あがっている」と述のべ、巨額きょがくの売却ばいきゃく益えきに期待きたいを示しめしました。

ただ、技術ぎじゅつの流出りゅうしゅつを防ふせぎながらの売却ばいきゃく交渉こうしょうは曲折きょくせつも予想よそうされ、東芝とうしばの経営けいえいの立て直たてなおしは難むずかしい局面きょくめんが続つづきます。

米べい政府せいふ「破産はさん法ほう手続てつづきに強つよい関心かんしん」

東芝とうしばのアメリカの子会社こがいしゃで原子力げんしりょく事業じぎょうを手てがけるウェスチングハウスが、連邦れんぽう破産はさん法ほう１いち１いち条じょうの適用てきようを申請しんせいしたことについて、アメリカのエネルギー省えねるぎ-しょうは、「アメリカ政府せいふはウェスチングハウスが関かかわる事業じぎょうの一部いちぶに債務さいむ保証ほしょうをしていることから、破産はさん法ほうの手続てつづきに強つよい関心かんしんを持もっている。われわれの考かんがえは一貫いっかんしていて、関係かんけい者しゃが、納税のうぜい者しゃを守まもり、経済けいざい成長せいちょうを促うながし、アメリカのエネルギー政策せいさくや安全あんぜん保障ほしょうを強化きょうかするような合意ごういに達たっすることを期待きたいしている」とコメントしています。

ソース：NHK ニュース