シリア ６ろく７なな人にん死亡しぼう サリンなど神経しんけいガス使用しようか

内戦ないせんが続つづくシリアで空爆くうばくが行おこなわれたあと、多おおくの市民しみんが化学かがく兵器へいきの使用しようが疑うたがわれる症状しょうじょうを訴うったえ、これまでに子こどもを含ふくむ６ろく７なな人にんが死亡しぼう、およそ２に０ぜろ０ぜろ人にんが病院びょういんで手当てあてを受うけています。現地げんちで活動かつどうしているＮＧＯは、被害ひがいを受うけた人々ひとびとの症状しょうじょうから猛毒もうどくのサリンなどの神経しんけいガスが使つかわれた可能かのう性せいが高たかいという見方みかたを示しめしました。

シリア北西ほくせい部ぶイドリブ県けんの反はん政府せいふ勢力せいりょくが支配しはいする町まちで４よん日にち、激はげしい空爆くうばくがあり、その後そのご、付近ふきんにいた市民しみんの多おおくが呼吸こきゅう障害しょうがいやおう吐おうと、けいれんなど、化学かがく兵器へいきの使用しようが疑うたがわれる症状しょうじょうを訴うったえました。

シリア国内こくないで医療いりょう機関きかんを支援しえんしているＮＧＯによりますと、これまでに子こどもを含ふくむ６ろく７なな人にんが死亡しぼうし、およそ２に０ぜろ０ぜろ人にんが病院びょういんで手当てあてを受うけています。

このＮＧＯはＮＨＫえぬえいちけいの取材しゅざいに対にたいし、被害ひがいを受うけた人々ひとびとは瞳孔どうこうが収縮しゅうしゅくするなどの症状しょうじょうを見みせており、猛毒もうどくのサリンなどの神経しんけいガスが使つかわれた可能かのう性せいが高たかいという見方みかたを示しめしました。

シリアではアサド政権せいけんが４よん年ねん前まえに化学かがく兵器へいきの廃棄はいきに応おうじたあとも、塩素えんそガスなどを使つかった攻撃こうげきを続つづけていると指摘してきされていて、今回こんかいも反はん政府せいふ勢力せいりょくは政権せいけん側がわによるものだと非難ひなんしていますが、政権せいけん側がわは国営こくえい通信つうしんを通をつうじて、これを否定ひていし、反はん政府せいふ勢力せいりょくによる自作じさく自演じえんだと反論はんろんしています。

国連こくれん人権じんけん理事りじ会かいが設もうけたシリアの人道じんどう状況じょうきょうを調しらべている調査ちょうさ団だんは４よん日にち、声明せいめいを出だし、「攻撃こうげきを実行じっこうした者ものを特定とくていしなければならない」として、国連こくれんが主体しゅたいとなり、現地げんち調査ちょうさを行おこなう必要ひつよう性せいを強調きょうちょうしました。

米べい 攻撃こうげきを非難ひなん

シリア北西ほくせい部ぶでの空爆くうばくで化学かがく兵器へいきが使用しようされた可能かのう性せいが出でていることについて、アメリカのトランプ大統領だいとうりょうは４よん日にち、声明せいめいを出だし、アサド政権せいけんによる攻撃こうげきだとの見方みかたを示しめしたうえで、「女性じょせいや子こどもを含ふくむ無実むじつの市民しみんに対にたいする化学かがく兵器へいきを使つかった攻撃こうげきは無視むしできない。アメリカは同盟どうめい国こくとともにこの耐え難たえがたい行為こういを非難ひなんする」としています。

一方いっぽう、ホワイトハウスのスパイサー報道ほうどう官かんは、大統領だいとうりょうが補佐ほさ官かんと対応たいおうを協議きょうぎしているとしながらも、「これからどこに向むかうのかに踏み込ふみこみたくない」と述のべ、具体ぐたい的てきな対応たいおうへの言及げんきゅうは避さけました。

アメリカのオバマ前ぜん政権せいけんは、アサド大統領だいとうりょうの退陣たいじんを強つよく求もとめてきましたが、トランプ政権せいけんの高官こうかんは「シリアの人ひとたちが自分じぶんで決きめることだ」などと発言はつげんしていて、アメリカが方針ほうしんを転換てんかんする可能かのう性せいがあると受け止うけとめられています。

さらにスパイサー報道ほうどう官かんは、２に０ぜろ１いち３さん年ねんにもシリアで化学かがく兵器へいきが使用しようされた際さい、オバマ前ぜん政権せいけんがシリアへの軍事ぐんじ行動こうどうの可能かのう性せいを示唆しさしながら結局けっきょくは見送みおくったことに触ふれ、「今回こんかいの攻撃こうげきもオバマ前ぜん政権せいけんの弱よわさと優柔不断ゆうじゅうふだんさが招まねいた結果けっかだ」と述のべ、オバマ前ぜん政権せいけんに批判ひはんの矛先ほこさきを向むけました。

ソース：NHK ニュース