１いち歳さい未満みまんの乳児にゅうじに蜂蜜はちみつ与あたえないよう注意ちゅうい喚起かんき 厚あつ労ろう省しょう

先月せんげつ東京とうきょうで、蜂蜜はちみつを与あたえられた生後せいご６ろくか月かげつの男の子おとこのこが乳児にゅうじボツリヌス症しょうで死亡しぼうしたことを受うけて、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは１いち歳さい未満みまんの乳児にゅうじに蜂蜜はちみつを与あたえないよう、全国ぜんこくの自治体じちたいに対にたいし、注意ちゅうい喚起かんきを求もとめる通知つうちを出だしました。

乳児にゅうじボツリヌス症しょうは腸ちょう内ないが未み発達はったつな１いち歳さい未満みまんの乳児にゅうじが、主おもにボツリヌス菌きんに汚染おせんされた蜂蜜はちみつを食たべることで発症はっしょうするもので、先月せんげつ３さん０ぜろ日にち、東京とうきょう・足立あだち区くで離乳りにゅう食しょくとして蜂蜜はちみつを与あたえられた生後せいご６ろくか月かげつの男の子おとこのこがけいれんなどの症状しょうじょうを起おこし、死亡しぼうしました。

乳児にゅうじボツリヌス症しょうの死亡しぼう例れいは初はじめてで、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、発症はっしょうのリスクがある１いち歳さい未満みまんの乳児にゅうじに蜂蜜はちみつを与あたえないよう、自治体じちたいを通をつうじて全国ぜんこくの保健所ほけんじょなどに対にたいし、注意ちゅうい喚起かんきを求もとめる通知つうちを出だしました。

これまでも、母子ぼし手帳てちょうや蜂蜜はちみつを使つかった食品しょくひんの表示ひょうじなどで注意ちゅうい喚起かんきが行おこなわれていますが、今回こんかいの通知つうちでは、子育こそだての訪問ほうもん相談そうだんや乳幼児にゅうようじ健けん診みでも積極せっきょく的てきに指導しどうするよう求もとめています。

厚生こうせい労働ろうどう省しょうは「菌きんに汚染おせんされた井戸水いどみずでミルクを作つくっても発症はっしょうするリスクがある。乳児にゅうじは特とくに抵抗ていこう力りょくが低ひくく、病気びょうきになるリスクが高たかいので、安心あんしんして子育こそだてができるよう情報じょうほう提供ていきょうを徹底てっていしたい」としています。

専門せんもん家か「家庭かていでの加熱かねつ調理ちょうりでは死滅しめつしない」

大学だいがくなどで栄養えいよう学がくの講師こうしを務つとめる管理かんり栄養えいよう士しの太田おおた百合子ゆりこさんは、「生うまれてからの１いち年間ねんかんは内臓ないぞうの機能きのうが未み発達はったつで抵抗ていこう力りょくがないので、菌きんが体からだの中なかに入はいると食中毒しょくちゅうどくや下痢げりなどを起おこしやすい。特とくにボツリヌス菌きんは、家庭かていでの加熱かねつ調理ちょうりでは死滅しめつしないので、蜂蜜はちみつは与あたえないことが大事だいじだ」と話はなしています。

さらに「ボツリヌス菌きん以外いがいでも、乳児にゅうじのうちは、卵たまごや牛乳ぎゅうにゅう、小麦こむぎといったアレルギーの原因げんいんになりやすい食材しょくざいはショックを起おこさないように少すこしずつ与あたえたり、餅もちやピーナツなどののどに詰つまらせやすいものはすりつぶして食たべさせたりといった、体からだの発達はったつに見合みあった対応たいおうが必要ひつようだ」と指摘してきしています。
そのうえで「初はじめて子育こそだてをする今いまの親おやにとっては、乳児にゅうじの食事しょくじは、家庭かていでも見みたことがない未知みちのものだと思おもう。１いち人にんで悩なやまずに地域ちいきの小児しょうに科か医いや保健ほけんセンターの栄養えいよう士しなどを頼たよってほしい」と呼よびかけています。

ソース：NHK ニュース