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米ロ外相 シリアでは隔たりも 関係改善の必要性は一致
2017-04-12 21:24:28

ロシアの首都モスクワで行われた米ロ外相会談で、焦点となっていた、シリアでの化学兵器の使用やアサド大統領の今後の去就をめぐる立場の違いは埋まりませんでしたが、双方が冷戦後最悪と言われるほど悪化した米ロ関係の改善に取り組む必要性では一致しました。
アメリカのティラーソン国務長官とロシアのラブロフ外相は12日、モスクワでアメリカがロシアの支援するシリアのアサド政権の軍事施設に対してミサイル攻撃を実施したあと初めてとなる会談に臨みました。
ティラーソン長官は、外相会談に続いてクレムリンでプーチン大統領とも2時間余りにわたって会談を行いました。
このあと両外相は共同会見を行い、アメリカ軍によるシリアのアサド政権への攻撃をめぐって、ティラーソン長官は「アサド政権が化学兵器を使用した根拠がある」と述べ、攻撃の正当性を改めて主張したのに対し、ラブロフ外相は「確信に満ちた言葉ではなく、実際に存在する証拠を示してほしい」と述べ、OPCW=化学兵器禁止機関による中立的な立場で綿密な調査が不可欠だとの考えを強調しました。
またシリアの内戦終結後のアサド大統領の役割をめぐって、ティラーソン長官は「アサド一族による統治は終わりに来ている。ロシアがアサドにそれを自覚させる役割があるという意見を伝えた」と述べたのに対して、ラブロフ外相はイラクやリビアを例に挙げながら、「独裁者が倒されたあとにうまくいったケースを覚えていない」と述べ、アサド大統領を排除しただけでは新しい体制に移行できないと主張し、立場の違いは埋まりませんでした。
一方、冷戦後最悪と言われるほど悪化した米ロ関係について、ティラーソン長官は「低い水準にある」との認識を示し、双方は、外交当局による作業グループを設置することを決め、関係の改善に取り組む必要性では一致しました。
ティラーソン長官は、外相会談に続いてクレムリンでプーチン大統領とも2時間余りにわたって会談を行いました。
このあと両外相は共同会見を行い、アメリカ軍によるシリアのアサド政権への攻撃をめぐって、ティラーソン長官は「アサド政権が化学兵器を使用した根拠がある」と述べ、攻撃の正当性を改めて主張したのに対し、ラブロフ外相は「確信に満ちた言葉ではなく、実際に存在する証拠を示してほしい」と述べ、OPCW=化学兵器禁止機関による中立的な立場で綿密な調査が不可欠だとの考えを強調しました。
またシリアの内戦終結後のアサド大統領の役割をめぐって、ティラーソン長官は「アサド一族による統治は終わりに来ている。ロシアがアサドにそれを自覚させる役割があるという意見を伝えた」と述べたのに対して、ラブロフ外相はイラクやリビアを例に挙げながら、「独裁者が倒されたあとにうまくいったケースを覚えていない」と述べ、アサド大統領を排除しただけでは新しい体制に移行できないと主張し、立場の違いは埋まりませんでした。
一方、冷戦後最悪と言われるほど悪化した米ロ関係について、ティラーソン長官は「低い水準にある」との認識を示し、双方は、外交当局による作業グループを設置することを決め、関係の改善に取り組む必要性では一致しました。
米長官 空母に特定の目的なし
ソース:NHK ニュース