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北朝鮮 キム主席生誕105年で軍事パレード
2017-04-15 03:01:06

北朝鮮は、キム・イルソン(金日成)主席の生誕105年の15日、首都ピョンヤンで、キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長が出席して、1年半ぶりの軍事パレードを行いました。パレードには、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルや、その改良型の中距離弾道ミサイルが初めて登場するなど、アメリカを強くけん制する形となりました。
北朝鮮は15日、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長の祖父、キム・イルソン主席の生誕105年を迎えました。
これに合わせて、ピョンヤン中心部にあるキム・イルソン広場では、日本時間の午前10時半から祝賀行事に続いて1年半ぶりの軍事パレードが行われ、そのもようは、国営の朝鮮中央テレビが生中継で伝えました。
スーツ姿のキム委員長が広場を見下ろすバルコニーに姿を現すと、整列した朝鮮人民軍の兵士たちが一斉に万歳と叫びました。
このあと、チェ・リョンヘ党副委員長が演説し、「アメリカの新政権は、主権国家に対して軍事攻撃を強行し、世界の平和を脅かしている。わが国が反対する核戦争挑発策動を行い、一触即発の危険な戦争局面を作り出している」と述べ、先のアメリカ軍によるシリアへのミサイル攻撃や米韓合同軍事演習を念頭に、アメリカを強く非難しました。そのうえで、「アメリカが無謀な挑発をするのであれば、わが革命武力は即時、せん滅的な攻撃を加え、全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」と述べ、対決姿勢を強調しました。
そして、陸海空3軍の兵士たちが隊列を組んで行進したあと、戦車や装甲車などに続いて、移動式の発射台に搭載されたさまざまな種類の弾道ミサイルが登場しました。この中には、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルや、SLBMを地上配備型に改良した新しい中距離弾道ミサイル「北極星2型」も初めて登場するなど、北朝鮮に対する圧力を一段と強めるトランプ政権を強くけん制する形となりました。
これに合わせて、ピョンヤン中心部にあるキム・イルソン広場では、日本時間の午前10時半から祝賀行事に続いて1年半ぶりの軍事パレードが行われ、そのもようは、国営の朝鮮中央テレビが生中継で伝えました。
スーツ姿のキム委員長が広場を見下ろすバルコニーに姿を現すと、整列した朝鮮人民軍の兵士たちが一斉に万歳と叫びました。
このあと、チェ・リョンヘ党副委員長が演説し、「アメリカの新政権は、主権国家に対して軍事攻撃を強行し、世界の平和を脅かしている。わが国が反対する核戦争挑発策動を行い、一触即発の危険な戦争局面を作り出している」と述べ、先のアメリカ軍によるシリアへのミサイル攻撃や米韓合同軍事演習を念頭に、アメリカを強く非難しました。そのうえで、「アメリカが無謀な挑発をするのであれば、わが革命武力は即時、せん滅的な攻撃を加え、全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」と述べ、対決姿勢を強調しました。
そして、陸海空3軍の兵士たちが隊列を組んで行進したあと、戦車や装甲車などに続いて、移動式の発射台に搭載されたさまざまな種類の弾道ミサイルが登場しました。この中には、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルや、SLBMを地上配備型に改良した新しい中距離弾道ミサイル「北極星2型」も初めて登場するなど、北朝鮮に対する圧力を一段と強めるトランプ政権を強くけん制する形となりました。
北朝鮮のSLBM開発
北朝鮮が開発を進めているSLBM=潜水艦発射弾道ミサイルは、発射の兆候を把握するのが難しい上、去年8月の発射では、飛距離がこれまでで最も長いおよそ500キロに達し、北朝鮮はミサイル技術が向上していると強調しています。
北朝鮮は、1990年代初めに入手した旧ソビエト製のSLBMの改良を進めてきたとされ、おととし5月、SLBMの水中からの発射実験に初めて成功したと発表しました。飛距離は、100メートル程度にとどまったと見られ、国営テレビは、その時のものと見られる映像をおととし6月に放送したほか、去年1月には、別の発射実験と見られる映像を放送しました。
SLBMの発射実験はその後も繰り返され、4月には、東部ハムギョン南道のシンポ付近の日本海で、SLBMと見られる1発が発射されておよそ30キロ飛行し、北朝鮮は、「固体燃料エンジンのSLBMの発射実験に再び成功した」と発表しました。さらに7月にも、同じシンポ付近の日本海で、SLBMと見られる1発が発射されましたが、韓国軍は、潜水艦からの射出に成功したものの、飛んだのは数キロで、飛行に失敗したとする見方を示していました。
しかし、8月の発射実験では、飛距離がこれまでで最も長いおよそ500キロに達し、北朝鮮は、翌日に映像を公開してミサイル技術が向上していると強調しました。
一方、国際的な軍事情報を分析しているIHSジェーンズは去年7月、衛星写真を分析した結果、北朝鮮がシンポから南に2キロ余り離れた場所に、潜水艦2隻を収容できるドックを新たに建設していることを明らかにしました。
また、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究グループは9月、北朝鮮東部にある造船所の衛星写真の分析結果を公表し、北朝鮮がこれまでより大型の新たな潜水艦の建造に着手した可能性があると指摘していました。
北朝鮮のSLBMについて、韓国国防省は去年8月、「遅くても3年で実戦配備される可能性がある」という見方を示しました。さらに去年12月、北朝鮮がSLBMの発射技術の試験を陸上の実験施設で行ったことがアメリカの監視活動で確認されたのに続いて、ことし2月には、SLBMを地上配備型に改良した、新しい中距離弾道ミサイルを初めて発射しました。
北朝鮮は、1990年代初めに入手した旧ソビエト製のSLBMの改良を進めてきたとされ、おととし5月、SLBMの水中からの発射実験に初めて成功したと発表しました。飛距離は、100メートル程度にとどまったと見られ、国営テレビは、その時のものと見られる映像をおととし6月に放送したほか、去年1月には、別の発射実験と見られる映像を放送しました。
SLBMの発射実験はその後も繰り返され、4月には、東部ハムギョン南道のシンポ付近の日本海で、SLBMと見られる1発が発射されておよそ30キロ飛行し、北朝鮮は、「固体燃料エンジンのSLBMの発射実験に再び成功した」と発表しました。さらに7月にも、同じシンポ付近の日本海で、SLBMと見られる1発が発射されましたが、韓国軍は、潜水艦からの射出に成功したものの、飛んだのは数キロで、飛行に失敗したとする見方を示していました。
しかし、8月の発射実験では、飛距離がこれまでで最も長いおよそ500キロに達し、北朝鮮は、翌日に映像を公開してミサイル技術が向上していると強調しました。
一方、国際的な軍事情報を分析しているIHSジェーンズは去年7月、衛星写真を分析した結果、北朝鮮がシンポから南に2キロ余り離れた場所に、潜水艦2隻を収容できるドックを新たに建設していることを明らかにしました。
また、アメリカのジョンズ・ホプキンス大学の研究グループは9月、北朝鮮東部にある造船所の衛星写真の分析結果を公表し、北朝鮮がこれまでより大型の新たな潜水艦の建造に着手した可能性があると指摘していました。
北朝鮮のSLBMについて、韓国国防省は去年8月、「遅くても3年で実戦配備される可能性がある」という見方を示しました。さらに去年12月、北朝鮮がSLBMの発射技術の試験を陸上の実験施設で行ったことがアメリカの監視活動で確認されたのに続いて、ことし2月には、SLBMを地上配備型に改良した、新しい中距離弾道ミサイルを初めて発射しました。
北極星2型とは
北朝鮮の「北極星2型」は、SLBM=潜水艦発射弾道ミサイルを地上配備型に改良した新しい中距離弾道ミサイルで、ことし2月に初めて、北西部ピョンアン(平安)北道のクソン(亀城)付近から1発が発射されました。このミサイルについて韓国軍は、高度550キロまで上昇し、発射地点から東に500キロ余り離れた日本海に落下したと分析しています。北朝鮮は、「発射実験が成功した」と、国営メディアを通じて発表し、大出力の固体燃料エンジンが搭載されているとしたほか、通常より角度をつけて高く打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射したと主張しました。国営テレビの映像では、移動式の発射台に載せられたミサイルが、射出したあとに空中で点火する、「コールド・ランチ」と呼ばれる技術を使って発射される様子が確認されていました。
ソース:NHK ニュース