日にち米べい経済けいざい対話たいわ 意見いけんの隔へだたりどう埋うめるか焦点しょうてんに

１いち８はち日にち行おこなわれた日本にっぽんとアメリカの新あらたな経済けいざい対話たいわでは、貿易ぼうえきや投資とうしのルールなど３みっつの分野ぶんやで事務じむレベルの協議きょうぎに入はいることで一致いっちしました。しかしアメリカは、日にち米べい２に国こく間かんのＦＴＡ＝自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの交渉こうしょう入いりに意欲いよくを示しめしており、多国たこく間かんに貿易ぼうえきのルールを広ひろげたい日本にっぽんとの意見いけんの隔へだたりをどのように埋うめていくかが今後こんごの焦点しょうてんとなります。

麻生あそう副ふく総理そうりとペンス副ふく大統領だいとうりょうによる初はじめての日にち米べい経済けいざい対話たいわでは、貿易ぼうえきや投資とうしのルールや、財政ざいせいや金融きんゆうなど経済けいざい政策せいさく面めんの協力きょうりょく、インフラ投資とうしなどでの協力きょうりょくの３みっつの分野ぶんやで事務じむレベルの協議きょうぎに入はいることで一致いっちし、年内ねんないに２に回かい目めの対話たいわを行おこなうことになりました。

このうち、貿易ぼうえきや投資とうしのルールは、中国ちゅうごくを念頭ねんとうに公正こうせいな競争きょうそうをゆがめる国有こくゆう企業きぎょうへの補助ほじょ金きんの問題もんだいなどには、日にち米べいが協力きょうりょくして是正ぜせいを求もとめていくことで合意ごういしました。

しかし、日にち米べい間かんの貿易ぼうえきの枠組わくぐみについて、ペンス副ふく大統領だいとうりょうは「ＴＰＰ＝環太平洋かんたいへいようパートナーシップ協定きょうていは過去かこのものだ。アメリカの利益りえきは２に国こく間かんで交渉こうしょうしていくことだ」と述のべ、日にち米べい２に国こく間かんのＦＴＡ交渉こうしょう入いりに意欲いよくを示しめしました。

これに対にたいして日本にっぽんは、麻生あそう副ふく総理そうりが「アジア太平洋たいへいよう地域ちいきに自由じゆうで公正こうせいな貿易ぼうえきルールを広ひろげていく」と述のべ、知的ちてき財産ざいさん権けんの保護ほごの強化きょうかなど、日にち米べいが主導しゅどうして貿易ぼうえきと投資とうしのルールをアジアに広ひろげることを優先ゆうせんしたい考かんがえを示しめし、方針ほうしんの違ちがいが浮き彫うきぼりになりました。

こうした中なかで、日本にっぽんとしてはまずは、アメリカの高速こうそく鉄道てつどうなどのインフラ投資とうしをはじめとした経済けいざい協力きょうりょくの分野ぶんやで実績じっせきをあげたい考かんがえですが、アメリカからは牛肉ぎゅうにくやコメなど農産物のうさんぶつの関税かんぜいの撤廃てっぱいの協議きょうぎなどを先行せんこうさせるよう求もとめてくる可能かのう性せいもあり、意見いけんの隔へだたりをどのように埋うめていくのかが焦点しょうてんとなります。

アメリカ側がわの今後こんごの狙ねらいは？

トランプ政権せいけんは日本にっぽんに対にたいし、依然いぜんとして農産物のうさんぶつに高たかい関税かんぜいを課かし、自動車じどうしゃ市場しじょうには非ひ関税かんぜい障壁しょうへきが存在そんざいしているとして見直みなおしを求もとめていて、ＴＰＰ協定きょうていで合意ごういした内容ないようを上回うわまわる市場しじょう開放かいほうを求もとめてくる可能かのう性せいもあります。

背景はいけいには、トランプ大統領だいとうりょうの身内みうちのはずの与党よとう・共和党きょうわとう内ないから、医療いりょう保険ほけん制度せいど改革かいかく、いわゆるオバマケアの代替だいたい案あんについて「不十分ふじゅうぶんだ」と反対はんたいの声こえが上あがり、大だい規模きぼな減税げんぜいを盛り込もりこむはずの税制ぜいせい改革かいかくをめぐっても調整ちょうせいが難航なんこうするなど、トランプ大統領だいとうりょうの政策せいさくが思おもうように実現じつげんしていないことが挙あげられます。

こうした中なか、トランプ大統領だいとうりょうとしては、雇用こようの創出そうしゅつにつながる通商つうしょう政策せいさくで成果せいかをアピールしたい狙ねらいがあります。トランプ政権せいけんは、交渉こうしょうを担当たんとうする通商つうしょう代表だいひょうに指名しめいしたライトハイザー氏しの議会ぎかいでの承認しょうにんを急いそぎ、態勢たいせいを整ととのえたうえで、ＮＡＦＴＡなふた＝北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの見直みなおしと合あわせて日本にっぽんや中国ちゅうごくとの交渉こうしょうを進すすめたい考かんがえです。

ソース：NHK ニュース