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北朝鮮きたちょうせん弾道だんどうミサイルいちはつ発射はっしゃ 空中くうちゅう爆発ばくはつ失敗しっぱい

2017-04-29 02:55:27

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北朝鮮きたちょうせんきゅうにちあさ西部せいぶから弾道だんどうミサイルいちはつ北東ほくとう方向ほうこう発射はっしゃしましたが、アメリカぐん韓国かんこくぐんは、ミサイルは北朝鮮きたちょうせん領域りょういきずに空中くうちゅう爆発ばくはつしたとして、発射はっしゃ失敗しっぱいしたものとています。
アメリカ太平洋たいへいようぐん韓国かんこくぐん合同ごうどう参謀さんぼう本部ほんぶによりますと、北朝鮮きたちょうせんは、日本にっぽん時間じかんきゅうにち午前ごぜん時半じはんすぎ、西部せいぶのピョンアン(平安へいあん南道みなみどうプクチャン(北倉きたくら)から弾道だんどうミサイルいちはつ北東ほくとう方向ほうこう発射はっしゃしました。ミサイルはすう分間ふんかん飛行ひこうしたものの高度こうどなないちキロまで上昇じょうしょうしたあと空中くうちゅう爆発ばくはつし、北朝鮮きたちょうせん領域りょういきなかったということです。このためべいかんりょうぐんは、発射はっしゃ失敗しっぱいしたものとて、ミサイルの種類しゅるいについて分析ぶんせきすすめています。

きゅうにちのミサイル発射はっしゃについて韓国かんこくぐんは、声明せいめい発表はっぴょうし、「国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかい決議けつぎに対にたいする明白めいはく違反いはんであり、韓国かんこくはもちろん、国際こくさい社会しゃかいに対にたいする重大じゅうだい挑戦ちょうせんだ。われわれの警告けいこく無視むしして挑発ちょうはつつづけるなら、相応そうおう代償だいしょう支払しはらうことになる」として、北朝鮮きたちょうせん非難ひなんしました。

北朝鮮きたちょうせんは、今月こんげつにちいちろくにちに、東部とうぶから弾道だんどうミサイルいちはつをそれぞれ発射はっしゃしたものの、いずれも失敗しっぱいしたとられています。また、今月こんげつにちには、キム・ジョンウン(きむただしおん朝鮮ちょうせん労働党ろうどうとう委員いいんちょう立ち会たちあいのもと、ぐん創設そうせつしてから最大さいだい規模きぼだとする攻撃こうげき訓練くんれんおこなっていて、かく開発かいはつ放棄ほうきもとめて圧力あつりょくつよめるアメリカとの対決たいけつ姿勢しせい鮮明せんめいにしています。

北朝鮮きたちょうせんは、さんぜろにちまでおこなわれるアメリカぐん韓国かんこくぐん合同ごうどう軍事ぐんじ演習えんしゅうにもつよ反発はんぱつしていて、べいかんりょうぐんは、北朝鮮きたちょうせんのさらなる挑発ちょうはつに対にたいする警戒けいかい監視かんしつづけています。

プクチャンでの発射はっしゃ はつ確認かくにん

北朝鮮きたちょうせんは、去年きょねん以降いこう弾道だんどうミサイルさんぜろはつ以上いじょう発射はっしゃしてきましたが、この間このかん、ピョンアン南道みなみどうプクチャンで発射はっしゃ確認かくにんされたのは、今回こんかいはじめてです。

首都しゅとピョンヤンから北東ほくとうにおよそはちぜろキロの内陸ないりく位置いちするプクチャンは、空軍くうぐん基地きちがある場所ばしょとしてられています。北朝鮮きたちょうせんとしては日本海にほんかいがわ西部せいぶ内陸ないりくなどさまざまな場所ばしょから弾道だんどうミサイルを発射はっしゃすることで移動いどうしき発射はっしゃだいによる奇襲きしゅう能力のうりょくたかさを誇示こじしようとした可能かのうせいがあります。

また、自国じこく上空じょうくう通過つうかさせるかたちでの発射はっしゃこころみることで、北朝鮮きたちょうせんへの圧力あつりょくつよめるアメリカ・トランプ政権せいけん国際こくさい社会しゃかいに対にたいして、みずからのミサイル技術ぎじゅつ自信じしんふかめていることをせつけようとしたこともかんがえられます。

韓国かんこく好戦こうせんてき無謀むぼう

北朝鮮きたちょうせんのミサイル発射はっしゃについて、韓国かんこく外務省がいむしょうのチョ・ジュンヒョク(ちょうしゅん赫)報道ほうどうかんは、「今月こんげつはいってさん度目どめとなる弾道だんどうミサイルによる挑発ちょうはつで、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかい決議けつぎに対にたいする明白めいはく違反いはんだ。朝鮮ちょうせん半島はんとう国際こくさい社会しゃかい全体ぜんたい平和へいわ安全あんぜんに対にたいする脅威きょういで、つよ糾弾きゅうだんする」とべて、北朝鮮きたちょうせん非難ひなんしました。

また、北朝鮮きたちょうせんによるかく開発かいはつへの対応たいおう協議きょうぎする国連こくれん安保理あんぽり閣僚かくりょうきゅう会合かいごうひらかれたすう時間じかん北朝鮮きたちょうせん弾道だんどうミサイルを発射はっしゃしたことについて、チョ報道ほうどうかんは、「非核ひかくもとめる国際こくさい社会しゃかいに対にたい真っ向まっこうから挑戦ちょうせんするもので、好戦こうせんてき無謀むぼうきた政権せいけん姿すがたあらわしている。きた政権せいけんぜん世界せかい相手あいて火遊ひあそびをつづけ、非核ひかくこばかぎり、国連こくれん安保理あんぽりなどによる強力きょうりょく懲罰ちょうばつてき措置そち直面ちょくめんするだろう」として北朝鮮きたちょうせんあらためてけん制けんせいしました。

中国ちゅうごく 公式こうしき反応はんのうしめさず

北朝鮮きたちょうせんきゅうにちあさ西部せいぶから弾道だんどうミサイルいちはつ発射はっしゃしたことについて、中国ちゅうごくでは国営こくえいメディアが速報そくほうつたえたものの、中国ちゅうごく政府せいふはこれまでのところ公式こうしき反応はんのうしめしていません。

一方いっぽうで、中国ちゅうごく外務省がいむしょうは、北朝鮮きたちょうせんによる弾道だんどうミサイル発射はっしゃよりまえはちにち、ニューヨークでおこなわれた、おうあつし外相がいしょうとアメリカのティラーソン国務こくむ長官ちょうかん会談かいだんについて、きゅうにち午前ごぜん、コメントを発表はっぴょうし、会談かいだん双方そうほうは、「国連こくれん安保理あんぽり決議けつぎをより厳格げんかく履行りこうしていくことと同時どうじに、対話たいわによる平和へいわてき手段しゅだんを通をつうじて問題もんだい解決かいけつしていくことで一致いっちした」と強調きょうちょうしました。
アメリカ政府せいふは、この会談かいだんで、ティラーソン長官ちょうかん今後こんごすうか月かげつのうちに中国ちゅうごくがわ期待きたいする具体ぐたいてき対応たいおうつたえたとあきらかにしましたが、中国ちゅうごくがわ発表はっぴょうにはこれについての言及げんきゅうはありませんでした。

もとうみしょうべいぐんのいきなりの攻撃こうげきない」

北朝鮮きたちょうせん弾道だんどうミサイルの発射はっしゃについて、海上かいじょう自衛隊じえいたい自衛じえい艦隊かんたい司令しれいかんつとめたもとうみしょう香田こうだ洋二ようじさんは、「今月こんげつにちぐん創設そうせつ記念きねんなどは自制じせいしたうえで、国連こくれん安全あんぜん保障ほしょう理事りじかい閣僚かくりょうきゅう会合かいごうわせてミサイルを発射はっしゃし、『国連こくれん決議けつぎはわれわれにとってなに意味いみもない』ということを発信はっしんするねらいがあったことがかんがえられる」とべ、北朝鮮きたちょうせんに対にたいする経済けいざい制裁せいさいなどに抗議こうぎする意図いとがあったのではないかと指摘してきしました。

そのうえで、朝鮮ちょうせん半島はんとう周辺しゅうへん空母くうぼ展開てんかいさせるなどしているアメリカぐん今後こんご対応たいおうについては、「いきなり攻撃こうげきすることはなく、戦力せんりょく蓄積ちくせきしていることをせて、北朝鮮きたちょうせんにこれ以上いじょう冒険ぼうけん主義しゅぎをさせないようにしている」とべ、すぐに攻撃こうげきおこなうことはなく、強大きょうだい軍事ぐんじりょくしめしてけん制けんせいつよめることになるという見方みかたしめしました。
ソース:NHK ニュース