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中国国産の新ジェット旅客機 初飛行
2017-05-05 09:05:12

初飛行を行ったのは、中国の国有企業「中国商用飛行機」が2008年から開発を進めるジェット旅客機、C919型機です。
全長はおよそ39メートル、座席数は158席から174席で5日午後、上海の国際空港、浦東空港で大勢の人が見守る中、離陸しました。旅客機は1時間20分近くにわたって飛行したあと着陸し、中国のメディアは「歴史的な瞬間だ」などと伝えました。
中国は国家プロジェクトとして国産旅客機の開発を進めていて、去年6月には、初の国産の小型ジェット機を国内線で就航させています。C919型機は市場で大きなシェアを握るボーイング737型機や、エアバスのA320型機と競合することになり、これまでに中国企業を中心に23社から570機を受注し、中には外国企業も数社含まれているとしています。
今後、国外への販売については欧米などで機体の安全性能を証明する「型式証明」を取得できるかどうかなど課題もありますが、国有企業では、需要が拡大する国内市場のほか、国外の市場にも売り込みを進めていくものと見られます。
全長はおよそ39メートル、座席数は158席から174席で5日午後、上海の国際空港、浦東空港で大勢の人が見守る中、離陸しました。旅客機は1時間20分近くにわたって飛行したあと着陸し、中国のメディアは「歴史的な瞬間だ」などと伝えました。
中国は国家プロジェクトとして国産旅客機の開発を進めていて、去年6月には、初の国産の小型ジェット機を国内線で就航させています。C919型機は市場で大きなシェアを握るボーイング737型機や、エアバスのA320型機と競合することになり、これまでに中国企業を中心に23社から570機を受注し、中には外国企業も数社含まれているとしています。
今後、国外への販売については欧米などで機体の安全性能を証明する「型式証明」を取得できるかどうかなど課題もありますが、国有企業では、需要が拡大する国内市場のほか、国外の市場にも売り込みを進めていくものと見られます。
開発・製造担うのは国有企業
「C919型機」をはじめ、中国の国産旅客機の開発や製造を担っているのは、2008年に上海に設立された「中国商用飛行機」で、中央政府が直接管理する大手の国有企業です。
この企業では、去年6月に就航した小型ジェット旅客機で、座席数が78席と90席の「ARJ21」と、5日初飛行を実施した座席数が158席から174席の「C919型機」の開発や製造に加え、さらに大きな機体で座席数が280席ほどの旅客機もロシアと共同で開発を進めています。
初飛行に合わせて4日は、ふだん取材が許されない組み立て工場などが一部の外国メディアに公開され、初飛行の成功に向けて取り組む様子などがアピールされました。工場内には大きな国旗や、「国際的に一流の航空企業の建設を加速させる」などとする習近平国家主席の言葉が掲げられ、国を挙げて国産旅客機の開発に力を入れる姿勢が強調されていました。
この企業では、去年6月に就航した小型ジェット旅客機で、座席数が78席と90席の「ARJ21」と、5日初飛行を実施した座席数が158席から174席の「C919型機」の開発や製造に加え、さらに大きな機体で座席数が280席ほどの旅客機もロシアと共同で開発を進めています。
初飛行に合わせて4日は、ふだん取材が許されない組み立て工場などが一部の外国メディアに公開され、初飛行の成功に向けて取り組む様子などがアピールされました。工場内には大きな国旗や、「国際的に一流の航空企業の建設を加速させる」などとする習近平国家主席の言葉が掲げられ、国を挙げて国産旅客機の開発に力を入れる姿勢が強調されていました。
当面の主な販売先は中国国内市場
中国は国産旅客機の開発を国家プロジェクトとして進めていて、アメリカのボーイング社やヨーロッパのエアバス社などが大きなシェアを握る旅客機市場への参入を目指しています。
当面の主要な販売先として想定しているのは、需要の拡大が見込まれる中国国内の市場で、市場規模は2030年ごろまでにアメリカを抜いて世界最大になるとも言われています。
中でも、機内の通路が1本で「C919型機」と同程度の大きさの旅客機は、需要の伸びが最も大きくなると見られていて、大手航空機メーカーは、2035年までに4000機から5000機程度の新規の需要が見込まれるとしています。
「C919型機」はこうした市場を狙って、国有の航空会社などを中心に売り込みを進めるものと見られ、これまでの570機の受注の多くは中国企業になっています。
また、将来的には、国外の市場への販売にも力を入れていくと見られますが、機体の安全性を証明する「型式証明」を順調に取得できるかといった課題もあります。
このため、欧米メーカーと比べた際の価格の安さなどを強みとして、まずは、発展途上国などに売り込みを進めるのではないかという見方も出ています。
当面の主要な販売先として想定しているのは、需要の拡大が見込まれる中国国内の市場で、市場規模は2030年ごろまでにアメリカを抜いて世界最大になるとも言われています。
中でも、機内の通路が1本で「C919型機」と同程度の大きさの旅客機は、需要の伸びが最も大きくなると見られていて、大手航空機メーカーは、2035年までに4000機から5000機程度の新規の需要が見込まれるとしています。
「C919型機」はこうした市場を狙って、国有の航空会社などを中心に売り込みを進めるものと見られ、これまでの570機の受注の多くは中国企業になっています。
また、将来的には、国外の市場への販売にも力を入れていくと見られますが、機体の安全性を証明する「型式証明」を順調に取得できるかといった課題もあります。
このため、欧米メーカーと比べた際の価格の安さなどを強みとして、まずは、発展途上国などに売り込みを進めるのではないかという見方も出ています。
ロシアも同じクラスの旅客機開発進める
中国が開発した座席数が150席前後のクラスの旅客機をめぐっては、ロシアの政府系の航空機メーカーも、軽くて丈夫な炭素繊維などの素材を使った新型の旅客機「MC21」型機の開発を進めています。
ロシアのメディアによりますと、去年6月に機体が公開された「MC21」は、ロシアの航空会社などからおよそ180機を受注し、早ければ今月中にも初飛行が行われる予定だということです。
ロシアの主要な航空会社は、現在、老朽化した旧ソビエト製の旅客機を引退させ、エアバス社やボーイング社など欧米のメーカーの旅客機を使用しています。
ロシア政府は、欧米の航空機メーカーに対抗して、国内市場だけでなく、旧ソビエト諸国をはじめ世界の航空機市場へ売り込みを図るとしています。
ロシアのメディアによりますと、去年6月に機体が公開された「MC21」は、ロシアの航空会社などからおよそ180機を受注し、早ければ今月中にも初飛行が行われる予定だということです。
ロシアの主要な航空会社は、現在、老朽化した旧ソビエト製の旅客機を引退させ、エアバス社やボーイング社など欧米のメーカーの旅客機を使用しています。
ロシア政府は、欧米の航空機メーカーに対抗して、国内市場だけでなく、旧ソビエト諸国をはじめ世界の航空機市場へ売り込みを図るとしています。
ソース:NHK ニュース