首相しゅしょう 改憲かいけん発言はつげんで国会こっかい活性かっせい化か 党内とうない議論ぎろん促進そくしんも

安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、衆議院しゅうぎいん予算よさん委員いいん会かいで、先さきに憲法けんぽうを改正かいせいし、２に０ぜろ２に０ぜろ年ねんの施行しこうを目指めざす意向いこうを表明ひょうめいしたのは、国会こっかいで各かく政党せいとうによる議論ぎろんを活性かっせい化かさせるためだと説明せつめいしたうえで、自民党じみんとう内ないでも議論ぎろんを促進そくしんしていく考かんがえを示しめしました。

この中なかで、民進党みんしんとうの長ちょう妻つま昭あきら氏しは、安倍あべ総理そうり大臣だいじんが今月こんげつ３さん日にち、憲法けんぽうを改正かいせいし、２に０ぜろ２に０ぜろ年ねんの施行しこうを目指めざす意向いこうを表明ひょうめいし、改正かいせい項目こうもくとして、戦争せんそうの放棄ほうきなどを定さだめた憲法けんぽう９きゅう条じょうに自衛隊じえいたいに関にかんする条文じょうぶんを追加ついかすることや、高等こうとう教育きょういくの無償むしょう化かなどを例示れいじしたことをめぐり、「唐突とうとつ感かんがあるが真意しんいは何なにか。なぜ国会こっかいで発言はつげんせず、ビデオメッセージや報道ほうどうで発信はっしんするのか」とただしました。

これに対にたいし、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「自民党じみんとう総裁そうさいとしての憲法けんぽう改正かいせいの考かんがえを公おおやけにしたのは、国会こっかいにおける政党せいとう間かんの議論ぎろんを活性かっせい化かするためだ。いよいよ憲法けんぽう審査しんさ会かいにおいて議論ぎろんが佳境かきょうに入はいっていく時ときを迎むかえており、『どうぞ憲法けんぽう審査しんさ会かいで活発かっぱつな議論ぎろんをされたらいかがでしょうか』ということを申し上もうしあげたい」と述のべました。

また、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「国防こくぼう軍ぐんの創設そうせつなどを盛り込もりこんだ自民党じみんとうの憲法けんぽう改正かいせい草案そうあんは取り下とりさげるのか」と問とわれたのに対にたいし、「私わたしは内閣ないかく総理そうり大臣だいじんとして答弁とうべんする義務ぎむを負おっており、自民党じみんとう総裁そうさいとしての考え方かんがえかたは、相当そうとう詳くわしく読売新聞よみうりしんぶんに書かいてあり、ぜひそれを熟読じゅくどくして頂いただいてもいいのだろう」と述のべました。

さらに、横よこ畠はたけ内閣ないかく法制ほうせい局きょく長官ちょうかんは、自衛隊じえいたいが違憲いけんかどうか問とわれ、日本にっぽんを防衛ぼうえいするための必要ひつよう最小さいしょう限度げんどの実力じつりょく組織そしきであり、合憲ごうけんだと説明せつめいしました。

党とうの憲法けんぽう改正かいせい原案げんあんで「教育きょういくの無償むしょう化か」を掲かかげている、日本にっぽん維新いしんの会かいの丸山まるやま穂高ほだか氏しは「これまでにない具体ぐたい的てきな踏み込ふみこんだ発言はつげんだ。憲法けんぽう改正かいせいに向むけた詳くわしいスケジュール感かんをどう考かんがえているのか」と質問しつもんしました。

これに対にたいし、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは「日本にっぽん維新いしんの会かいが、憲法けんぽう改正かいせいに具体ぐたい的てきな考え方かんがえかたを示しめし、各論かくろんに踏み込ふみこんで真摯しんし（しんし）に議論ぎろんしようとしていることに改あらためて敬意けいいを表あらわしたい」と述のべたうえで、「議論ぎろんを永遠えいえんに続つづけていくのではなく、『いつまで』ということで自民党じみんとう総裁そうさいとして述のべるべきだと考かんがえるに至いたった。私わたしの発言はつげんを受うけて、しっかりと自民党じみんとう内ないにおいて、まず議論ぎろんをして頂いただければと考かんがえている」と述のべました。

北朝鮮きたちょうせん 核兵器かくへいきの小型こがた化か 弾頭だんとう化か実現じつげんの可能かのう性せいも

一方いっぽう、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、北朝鮮きたちょうせんの核かく・ミサイル開発かいはつをめぐり、「北朝鮮きたちょうせんは、核兵器かくへいきを弾道だんどうミサイルに搭載とうさいするための小型こがた化か、弾頭だんとう化かを追求ついきゅうしているものと考かんがえられ、過去かこ５ご回かいの核かく実験じっけんを通つうじた技術ぎじゅつ的てき成熟せいじゅくなどを踏ふまえれば、北朝鮮きたちょうせんが核兵器かくへいきの小型こがた化か、弾頭だんとう化かの実現じつげんに至いたっている可能かのう性せいも考かんがえられる」と述のべました。

米べい艦かん防護ぼうご 実施じっしの明言めいげん避さける

また、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、安全あんぜん保障ほしょう関連かんれん法ほうに基もとづき、海上かいじょう自衛隊じえいたいの護衛ごえい艦かんが、アメリカ軍ぐんの艦艇かんていを守まもる米べい艦かん防護ぼうごの任務にんむを初はじめて実施じっししたことについて、海上かいじょう自衛隊じえいたいの護衛ごえい艦かんとアメリカ軍ぐんの補給ほきゅう艦かんとの共同きょうどう訓練くんれんは行おこなったとする一方いっぽう、「アメリカ軍ぐん等とうの活動かつどうへの影響えいきょうや、相手方あいてがたとの関係かんけいもあり、どこがぜい弱ぜいじゃくであり、みずからを守まもる能力のうりょくが不十分ふじゅうぶんであることが明あきらかになり、実施じっしの逐一ちくいちを答こたえることは差し控さしひかえたい」と述のべるにとどめました。

復興ふっこう庁ちょう廃止はいし後ごの体制たいせい 検討けんとう必要ひつよう

このほか、安倍あべ総理そうり大臣だいじんは、復興ふっこう庁ちょうが２に０ぜろ２に１いち年ねん３月さんがつ末まつまでの時限じげん的てきな組織そしきとなっていることに関連かんれんして、「福島ふくしまの原子力げんしりょく災害さいがい被災ひさい地域ちいきの復興ふっこう、再生さいせいには、中ちゅう長期ちょうき的てき対応たいおうが必要ひつようだ。復興ふっこう施策しさくの進捗しんちょく（しんちょく）状況じょうきょうなども踏ふまえ、それ以降いこうの体制たいせいも検討けんとうしていく必要ひつようがある」と述のべました。

ソース：NHK ニュース