Show Furigana
文化勲章を受章 作家の杉本苑子さん死去
2017-06-02 08:43:58

杉本さんは大正14年に東京で生まれ、雑誌の懸賞小説に入選したのをきっかけに、歴史小説の大家、吉川英治に弟子入りして小説を学びました。
昭和37年に発表した「孤愁の岸」は、江戸幕府が薩摩藩に命じた濃尾平野の治水事業をめぐる悲劇を、抑制された表現で描き、直木賞を受賞しました。
その後も、「南総里見八犬伝」の作者の生涯を描いた「滝沢馬琴」や、奈良時代を舞台にした「穢土荘厳」などの歴史小説を相次いで発表しました。
豊かな歴史の知識と深い内省から紡ぎ出される杉本さんの文章は名文として知られ、昭和39年の東京オリンピックの華やかな開会式をおよそ20年前に同じ競技場で学徒出陣を見送ったみずからの体験と重ねて記した「あすへの祈念」では、「きょうのオリンピックはあの日につながり、あの日もきょうにつながっている。私たちにあるのはきょうをきょうの美しさのまま、なんとしてもあすへつなげなければならないとする祈りだけだ」と書き、多くの人の心を動かしました。
杉本さんは、NHKの「その時歴史は動いた」などのテレビ番組にも出演し、歴史の背景にある人間ドラマの魅力をわかりやすく伝えました。
昭和62年に紫綬褒章を、そして、平成14年には文化勲章を受章しています。
熱海市によりますと、杉本さんは31日午前5時半、老衰のため、市内の自宅で亡くなったということです。
昭和37年に発表した「孤愁の岸」は、江戸幕府が薩摩藩に命じた濃尾平野の治水事業をめぐる悲劇を、抑制された表現で描き、直木賞を受賞しました。
その後も、「南総里見八犬伝」の作者の生涯を描いた「滝沢馬琴」や、奈良時代を舞台にした「穢土荘厳」などの歴史小説を相次いで発表しました。
豊かな歴史の知識と深い内省から紡ぎ出される杉本さんの文章は名文として知られ、昭和39年の東京オリンピックの華やかな開会式をおよそ20年前に同じ競技場で学徒出陣を見送ったみずからの体験と重ねて記した「あすへの祈念」では、「きょうのオリンピックはあの日につながり、あの日もきょうにつながっている。私たちにあるのはきょうをきょうの美しさのまま、なんとしてもあすへつなげなければならないとする祈りだけだ」と書き、多くの人の心を動かしました。
杉本さんは、NHKの「その時歴史は動いた」などのテレビ番組にも出演し、歴史の背景にある人間ドラマの魅力をわかりやすく伝えました。
昭和62年に紫綬褒章を、そして、平成14年には文化勲章を受章しています。
熱海市によりますと、杉本さんは31日午前5時半、老衰のため、市内の自宅で亡くなったということです。
ソース:NHK ニュース