藤井ふじい四よん段だんきょう対局たいきょく ３さん０ぜろ連勝れんしょうなるか

将棋しょうぎの公式こうしき戦せんで一いち度ども負まけることなく最多さいた連勝れんしょう記録きろくを３さん０ぜろ年ねんぶりに更新こうしんした、中学ちゅうがく３さん年生ねんせいの藤井ふじい聡さとし太たい四よん段だんが２に日にち、東京とうきょうで対局たいきょくに臨のぞみ、勝かてば連勝れんしょうを「３さん０ぜろ」に伸のばします。

藤井ふじい聡さとし太たい四よん段だんは去年きょねん１０月じゅうがつに史上しじょう最年少さいねんしょうの１いち４よん歳さい２にか月かげつでプロ棋士きしとなり、デビュー戦せんから公式こうしき戦せんで一いち度ども負まけることなく勝かち続つづけています。

先月せんげつ２に６ろく日にちの対局たいきょくで、最多さいた連勝れんしょう記録きろくを３さん０ぜろ年ねんぶりに更新こうしんし、歴代れきだい単独たんどく１いち位いとなる２に９きゅう連勝れんしょうを成し遂なしとげました。

藤井ふじい四よん段だんは２に日にち、東京とうきょうで竜王りゅうおう戦せんの挑戦ちょうせん者しゃを決きめる「決勝けっしょうトーナメント」の２に回戦かいせんに臨のぞみ、佐々木ささき勇いさむ気き五ご段だん（２に２に）と対局たいきょくします。

佐々木ささき五ご段だんは１いち６ろく歳さい１いちか月かげつでプロになり、４よん年ねん前まえには主おもに若手わかて棋士きしが戦たたかう「加古川かこがわ青あお流りゅう戦せん」で優勝ゆうしょうした若手わかての強豪きょうごうです。

藤井ふじい四よん段だんとの対局たいきょくを前まえに「周まわりの雰囲気ふんいきにのまれずに連勝れんしょうを止とめる気きで臨のぞみます。藤井ふじい四よん段だんの勝かちへと導みちびく読よみとスピードに凄すごみは感かんじますが、それにひるむことなく自分じぶんの将棋しょうぎを指さしていきたいです。熱戦ねっせんに期待きたいしてください」とコメントしています。

対局たいきょくは午前ごぜん１いち０ぜろ時じからそれぞれ５ご時間じかんの持ち時間もちじかんで行おこなわれ、藤井ふじい四よん段だんはこの対局たいきょくに勝かてば、連勝れんしょう記録きろくを「３さん０ぜろ」に伸のばします。

竜王りゅうおう戦せん 挑戦ちょうせん者しゃへの道みち

藤井ふじい四よん段だんが駒こまを進すすめている竜王りゅうおう戦せんの「決勝けっしょうトーナメント」は予選よせんを勝ち抜かちぬいた１いち１いち人にんの棋士きしが参加さんかするトーナメントで、勝ち進かちすすむたびに、より上位じょういの組くみを突破とっぱした棋士きしと当あたることになります。

竜王りゅうおう戦せんの予選よせんはランク別べつに１いち組くみから６ろく組くみまであり、プロ１いち年ねん目めの藤井ふじい四よん段だんは最もっとも下したの６ろく組くみを勝ち抜かちぬいて決勝けっしょうトーナメントに進すすむ１いち１いち人にんに選えらばれました。

決勝けっしょうトーナメントでは先月せんげつ２に６ろく日にち、５ご組くみで優勝ゆうしょうした増田ますだ康宏やすひろ四よん段だん（１いち９きゅう）を破やぶり、２に日にちの２に回戦かいせんで４よん組くみ優勝ゆうしょうの佐々木ささき勇いさむ気き五ご段だん（２に２に）と対局たいきょくします。

このトーナメントは勝ち進かちすすむたびにより上位じょういの組くみを突破とっぱした棋士きしと当あたる仕組しくみになっていて、藤井ふじい四よん段だんは佐々木ささき五ご段だんに勝かった場合ばあい、次つぎは１いち組くみ５ご位いの阿久津あくつ主税ちから八はち段だん（３さん５ご）と対局たいきょくします。

さらに勝ち進かちすすむと、１いち組くみ４よん位いの久保くぼ利明としあき王将おうしょう（４よん１いち）、そして１いち組くみ優勝ゆうしょうの松尾まつお歩あゆみ八はち段だん（３さん７なな）が待ち構まちかまえています。

ここまでの対局たいきょくは今月こんげつ中ちゅうに行おこなわれる予定よていで、すべて勝かって５ご連勝れんしょうすれば、「挑戦ちょうせん者しゃ決定けってい三さん番ばん勝負しょうぶ」に出場しゅつじょうすることができますが、今度こんどは、羽生はぶ善治よしはる三さん冠かん（４よん６ろく）や丸山まるやま忠久ただひさ九きゅう段だん（４よん６ろく）などがいるトーナメントのもう一方いっぽうを勝ち抜かちぬいた棋士きしが対戦たいせん相手あいてになります。

そして、この勝負しょうぶを制せいすれば、竜王りゅうおうのタイトルをかけて、ことしの秋あきから冬ふゆごろに渡辺わたなべ明あきら二に冠かん（３さん３さん）との七なな番ばん勝負しょうぶに挑いどむことになります。

ほかのタイトル戦せんは

藤井ふじい四よん段だんは２に日にちの竜王りゅうおう戦せんのほかにも棋王きおう戦せんなどのタイトル戦せんで勝ち進かちすすんでいて、最多さいた連勝れんしょう記録きろくだけでなく、タイトル獲得かくとくの最年少さいねんしょう記録きろくなどを更新こうしんする可能かのう性せいも残のこされています。

将棋しょうぎのトップ棋士きしが参加さんかして「竜王りゅうおう」や「名人めいじん」などの座ざを争あらそうタイトル戦せんは合あわせて８やっつあり、藤井ふじい四よん段だんは竜王りゅうおう戦せんのほか、棋王きおう戦せんでも挑戦ちょうせん者しゃを決きめるトーナメントへの進出しんしゅつを決きめています。

棋王きおう戦せんのトーナメントには３さん３さん人にんが参加さんかし、ここを勝ち抜かちぬいて挑戦ちょうせん者しゃになった場合ばあい、来年らいねん２月にがつから３月さんがつごろタイトルを持もつ渡辺わたなべ明あきら二に冠かんとの五ご番ばん勝負しょうぶに挑いどむことになります。

また、藤井ふじい四よん段だんは王将おうしょう戦せんの１いち次じ予選よせんの突破とっぱまであと１いち勝しょうとしていて、その後そのごの２に次じ予選よせんなどを勝ち抜かちぬいて挑戦ちょうせん者しゃになれば、来年らいねん１月いちがつから３月さんがつごろタイトルをかけた七なな番ばん勝負しょうぶに進すすむことになります。

藤井ふじい四よん段だんはさらに、ことしからタイトル戦せんに格上かくあげされた叡あきら王おう戦せんでも、段位だんい別べつの予選よせんを戦たたかっています。

叡あきら王おう戦せんは予選よせんのあと本戦ほんせんトーナメントで２に人にんが選えらばれ、来年らいねん３月さんがつから５月ごがつにかけて七なな番ばん勝負しょうぶが行おこなわれる予定よていです。

将棋しょうぎのタイトル戦せんの挑戦ちょうせん者しゃとなった最年少さいねんしょう記録きろくは屋敷やしき伸之のぶゆき九きゅう段だん（４よん５ご）が平成へいせい元年がんねんに棋聖きせい戦せんへの挑戦ちょうせんを決きめた１いち７なな歳さい１いち０ぜろか月かげつで、タイトルを獲得かくとくした最年少さいねんしょう記録きろくは、同おなじく屋敷やしき九きゅう段だんが翌年よくねん、棋聖きせいになった１いち８はち歳さい６ろくか月かげつです。

一方いっぽう、名人めいじん戦せんについては挑戦ちょうせん者しゃを決きめるために５いつつのクラスに分わかれて戦たたかう「順位じゅんい戦せん」で昇級しょうきゅうを続つづけ、最高さいこう位いの「Ａえい級きゅう」に入はいってからでなければ挑戦ちょうせん者しゃになることはできません。

順位じゅんい戦せんの昇級しょうきゅうは年としに一いち度どしかなく、プロ１いち年ねん目めで現在げんざい、最もっとも下したの「Ｃし-級きゅう２に組くみ」の藤井ふじい四よん段だんはＡえい級きゅうに入はいるまで、少すくなくとも４よん年ねんかかります。

藤井ふじい四よん段だんは今後こんご、毎年まいとし昇級しょうきゅうして４よん年ねんでＡえい級きゅう入いりしたうえで１いち年ねん目めで優勝ゆうしょうするという高たかいハードルを越こえれば、１いち９きゅう歳さいで名人めいじん戦せんに出場しゅつじょうすることになります。

名人めいじん戦せんに関にかんする最年少さいねんしょう記録きろくは出場しゅつじょうの決定けっていが加藤かとう一いち二に三さん九きゅう段だんの２に０ぜろ歳さい２にか月かげつ、そして、タイトルの獲得かくとくが谷川たにがわ浩司こうじ九きゅう段だんの２に１いち歳さい２にか月かげつで、藤井ふじい四よん段だんはいずれも記録きろく更新こうしんの可能かのう性せいがあります。

ソース：NHK ニュース