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薬害やくがい肝炎かんえん救済きゅうさいほう 給付きゅうふきん請求せいきゅう期限きげん延長えんちょう要請ようせい

2017-07-23 20:19:39

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血液けつえき製剤せいざい投与とうよによってC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんした患者かんじゃなどにくに給付きゅうふきん支払しはら薬害やくがい肝炎かんえん救済きゅうさいほう来年らいねん1月いちがつ給付きゅうふきん請求せいきゅう期限きげんむかえることについて、患者かんじゃ支援しえんしゃつく団体だんたいは、「まだ救済きゅうさいされていないひと大勢たいせいいる」として、よんにち厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん期限きげん延長えんちょう要請ようせいします。
薬害やくがい肝炎かんえん救済きゅうさいほうは、平成へいせいろくねん以前いぜん手術しゅじゅつ出産しゅっさんなどのさい止血しけつのために血液けつえき製剤せいざいフィブリノゲンなどを投与とうよされたことが原因げんいんC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんした患者かんじゃ遺族いぞく救済きゅうさいする法律ほうりつです。症状しょうじょうおうじていちにんたりいちぜろぜろまんえんからよんぜろぜろぜろまんえん給付きゅうふきんくにから支給しきゅうされますが、来年らいねん1月いちがつ給付きゅうふきん請求せいきゅう期限きげんむかえます。

これについて、C型肝炎し-がたかんえん患者かんじゃ弁護士べんごしなどの支援しえんしゃつく団体だんたいは、まだ救済きゅうさいされていないひと大勢たいせいいるとして、よんにち都内とない塩崎しおざき厚生こうせい労働ろうどう大臣だいじん面会めんかいし、請求せいきゅう期限きげん延長えんちょう要請ようせいします。血液けつえき製剤せいざい投与とうよされC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしたひといちまんにん以上いじょう推計すいけいされていますが、給付きゅうふきん支給しきゅうされたのはぜろぜろにんあまりとよんぶんいち以下いかにとどまっています。

厚生こうせい労働ろうどうしょうによりますと、認定にんていけていないのは、カルテなどがつからず血液けつえき製剤せいざい投与とうよ証明しょうめいできないひとや、投与とうよされたことをらないかおぼえていないひとおおいということです。要請ようせいおこな薬害やくがい肝炎かんえん全国ぜんこく原告げんこくだん山口やまぐち美智子みちこ代表だいひょうは「くに請求せいきゅう期限きげん延長えんちょうし、感染かんせんしゃ救済きゅうさいする責任せきにん最後さいごまでたしてほしい」とはなしています。

薬害やくがいC型肝炎し-がたかんえん問題もんだいとは

くに給付きゅうふきん支給しきゅう対象たいしょうとしているのは、平成へいせいろくねんまでにウイルスが混入こんにゅうした血液けつえき製剤せいざい投与とうよされ、C型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしたひとです。C型肝炎し-がたかんえんウイルスは、感染かんせんしてもすぐには自覚じかく症状しょうじょうず、気付きづかないうちに症状しょうじょう悪化あっかするケースがおおく、感染かんせんしゃななぜろ%は慢性まんせい肝炎かんえんになるともわれていて、その後そのご肝硬変かんこうへんかんがんになるおそれもあります。

C型肝炎し-がたかんえんをめぐっては、患者かんじゃ遺族いぞくくに製薬せいやく会社かいしゃに対にたいして損害そんがい賠償ばいしょうもとめる裁判さいばんこし、くに平成へいせいぜろねんに、甚大じんだい被害ひがいしょうじその拡大かくだいふせげなかった責任せきにんみとめたうえで謝罪しゃざいし、このとし給付きゅうふきん支給しきゅうする薬害やくがい肝炎かんえん救済きゅうさいほう成立せいりつしました。

当初とうしょ平成へいせいねん1月いちがつ給付きゅうふきん請求せいきゅう期限きげんとされましたが、請求せいきゅうできていない患者かんじゃ大勢たいせいのこっていたため年間ねんかん延長えんちょうされ、現在げんざい来年らいねん1月いちがつ期限きげんとなっています。血液けつえき製剤せいざい投与とうよ原因げんいんC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしたひとは、推計すいけいいちまんにん以上いじょうとされ、このうち、給付きゅうふきん対象たいしょう認定にんていされたのはぜろぜろにんあまりとよんぶんいち以下いかにとどまっています。

厚生こうせい労働ろうどうしょうによりますと、血液けつえき製剤せいざい投与とうよ証明しょうめいするには、当時とうじのカルテなどが必要ひつようとなりますが、保存ほぞん期間きかん法律ほうりつねんさだめられているため、すでに破棄はきされていたり、のこっていても病院びょういん調査ちょうさすすんでいなかったりして確認かくにんできないケースがおおいということです。

名古屋なごや大学だいがく病院びょういん自主じしゅ調査ちょうさ

一部いちぶ病院びょういんでは、いまも、血液けつえき製剤せいざい投与とうよされた患者かんじゃがいないか自主じしゅてき調査ちょうさつづけています。名古屋なごや大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういんでは、ろくねんまえから専門せんもんのスタッフをもうけ、院内いんないのこ膨大ぼうだいかず患者かんじゃのカルテをひとひと調査ちょうさしています。カルテは、かみのこっているものやマイクロフィルム保存ほぞんなおしたものがあり、これまでにおよそろくぜろぜろぜろにんぶん調しらべました。その結果けっかいちよんななにん患者かんじゃが、フィブリノゲンなどの血液けつえき製剤せいざい投与とうよされていたことがわかりました。

病院びょういんは、こうしたひとたちに通知つうちし、くわしい検査けんさけるようびかけたところ、これまでにいちきゅうにんC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしていることが確認かくにんされ、給付きゅうふきん支給しきゅうされたということです。しかし、患者かんじゃのカルテはまだおよそさんぜろぜろぜろにんぶんのこっていて、くに給付きゅうふきん請求せいきゅう期限きげんとなる来年らいねん1月いちがつまでには調査ちょうさわりそうにないということです。

名古屋なごや大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん医事いじ小林こばやしすすむ係長かかりちょうは「病院びょういん使命しめいとして、感染かんせんした可能かのうせいのある患者かんじゃ全員ぜんいん通知つうちとどけたいとおもっているが、かぎられた人員じんいんでは期限きげん間に合まにあわず、法律ほうりつ延長えんちょうのぞんでいる」とはなしています。

調査ちょうさ感染かんせん判明はんめいした患者かんじゃ

東海とうかい地方ちほうろくななさい男性だんせいは、ねんまえ名古屋なごや大学だいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういんから通知つうちけるまで、自分じぶん血液けつえき製剤せいざい投与とうよされていたことにまった気付きづかなかったといいます。

男性だんせいは、さんぜろだいのときにけた心臓しんぞう手術しゅじゅつさい止血しけつのために血液けつえき製剤せいざい投与とうよされ、C型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしていました。感染かんせんあきらかになり、男性だんせい給付きゅうふきん受け取うけとることができたほか、検査けんさのあとすぐに治療ちりょうはじめ、肝硬変かんこうへんかんがんなどへの進行しんこうおさえることができ、他人たにんにウイルスをうつすことはなく、日常にちじょう生活せいかつにも支障ししょうていないということです。

男性だんせいは「自分じぶんが、まさかC型肝炎し-がたかんえんウイルスに感染かんせんしているとはおもいもよらなかったので、通知つうちがなければ気付きづかずに病状びょうじょう悪化あっかしていたとおもう。病院びょういんには感謝かんしゃしている」とはなしています。
ソース:NHK ニュース