ＮＡＦＴＡなふた再さい交渉こうしょう メキシコ政府せいふが日系にっけい企業きぎょうと定期ていき協議きょうぎへ

１いち６ろく日にちからのＮＡＦＴＡなふた＝北米ほくべい自由じゆう貿易ぼうえき協定きょうていの再さい交渉こうしょうで、日系にっけい企業きぎょうの要望ようぼうを交渉こうしょうに反映はんえいさせようと、メキシコ政府せいふは、現地げんちに進出しんしゅつする日系にっけい企業きぎょうで作つくるメキシコ日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょと定期ていき的てきな協議きょうぎを行おこなうことで合意ごういしました。

アメリカ・カナダ・メキシコの３さんか国かこくによるＮＡＦＴＡなふたの再さい交渉こうしょうでは、域内いきないで製造せいぞうされた部品ぶひんを一定いっていの基準きじゅん以上いじょう使つかっていれば関税かんぜいがゼロになる「原産地げんさんち規則きそく」の見直みなおしが焦点しょうてんの一ひとつになっています。

メキシコでは自動車じどうしゃ産業さんぎょうを中心ちゅうしんに日系にっけい企業きぎょうの進出しんしゅつが相次あいつぎ、過去かこ５ご年ねんで２に倍ばい以上いじょうの１いち１いち０ぜろ０ぜろ社しゃ余あまりに増ふえたほか、メキシコへの直接ちょくせつ投資とうしでは日本にっぽんが世界せかいで６ろく番目ばんめ、アジアでは最もっとも多おおい国くにとなり、存在そんざい感かんを増ましています。

このためメキシコ経済けいざい省しょうは、ＮＡＦＴＡなふたの再さい交渉こうしょうにあたって日系にっけい企業きぎょうの要望ようぼうを交渉こうしょうに反映はんえいさせようと、現地げんちに進出しんしゅつする日系にっけい企業きぎょうで作つくるメキシコ日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょと定期ていき的てきな協議きょうぎを行おこなうことで合意ごういし、再さい交渉こうしょう後ご初はじめての協議きょうぎを今月こんげつ２に４よん日にちに行おこなうことになりました。

協議きょうぎでは、メキシコ側がわが再さい交渉こうしょうの進捗しんちょく（しんちょく）状況じょうきょうを説明せつめいし、それを受うけて商工しょうこう会議かいぎ所しょは要望ようぼうを伝つたえるということです。初回しょかいの協議きょうぎにはメキシコ側がわはＮＡＦＴＡなふたの再さい交渉こうしょうを担当たんとうする経済けいざい省しょうの北米ほくべい局長きょくちょうが、日本にっぽん側がわは商工しょうこう会議かいぎ所しょに加くわえて日本にっぽん大使館たいしかんの臨時りんじ代理だいり大使たいしも参加さんかする見通みとおしだということです。

メキシコ日本にっぽん商工しょうこう会議かいぎ所しょの森本もりもと卓たく会頭かいとうは、「メキシコではアメリカとの溝みぞが深ふかまる中なかで日系にっけい企業きぎょうへの期待きたいが高たかまっていて、今回こんかいもその表あらわれだと考かんがえている。日系にっけい企業きぎょうにとってもＮＡＦＴＡなふたは重要じゅうような問題もんだいなのでしっかりと要望ようぼうを伝つたえたい」と話はなしています。

日系にっけい企業きぎょう ５ご年ねん前まえの２に倍ばい以上いじょうに

メキシコと日本にっぽんは、２に０ぜろ０ぜろ５ご年ねんにＥＰＡ＝経済けいざい連携れんけい協定きょうていが発効はっこうして以降いこう、貿易ぼうえき量りょうが大おおきく増加ぞうかしています。両国りょうこく間かんの貿易ぼうえきの総額そうがくは、ＥＰＡ発効はっこう前まえの２に．３さん倍ばいに増ふえていて、メキシコにとって日本にっぽんは主要しゅような貿易ぼうえき国こくとなっています。

また、自動車じどうしゃ産業さんぎょうを中心ちゅうしんに日本にっぽんからの企業きぎょうの進出しんしゅつが続つづき、日系にっけい企業きぎょうの数かずは１いち１いち１いち１いち社しゃ余あまりと、５ご年ねん前まえに比くらべて２に倍ばい以上いじょうに増ふえています。去年きょねん１月いちがつには、日系にっけい企業きぎょうや在留ざいりゅう邦人ほうじんの増加ぞうかを受うけて、新あらたにグアナファト州しゅうの中心ちゅうしん都市とし、レオンに総領事館そうりょうじかんが開設かいせつされたほか、ビジネス客きゃくの需要じゅようの高たかまりを受うけて、ことし２月にがつには、全日空ぜんにっくうが成田なりた空港くうこうとメキシコシティーを結むすぶ直行ちょっこう便びんを就航しゅうこうさせました。

一方いっぽうでメキシコは、１いち９きゅう９きゅう４よん年ねんにＮＡＦＴＡなふたが発効はっこうして以来いらい、アメリカへの経済けいざい的てきな依存いぞんが高たかまり、現在げんざい、輸出ゆしゅつ全体ぜんたいの８はち割わりをアメリカ向むけが占しめています。

トランプ大統領だいとうりょうは、ことし１月いちがつの就任しゅうにん以降いこう、ＮＡＦＴＡなふたの見直みなおしや貿易ぼうえき赤字あかじの改善かいぜんを訴うったえるなど、メキシコに対にたいして厳きびしい姿勢しせいを取り続とりつづけていることから、議会ぎかいをはじめ、メキシコ国内こくないからは、貿易ぼうえきの多角たかく化かを求もとめる声こえが高たかまっています。

その中なかで、アジアは主要しゅようなターゲットの１ひとつで、アメリカとの関係かんけいが冷え込ひえこむ中なかで、貿易ぼうえきの多角たかく化かという観点かんてんからも、日本にっぽんとの関係かんけいを重視じゅうししているものと見みられます。

ソース：NHK ニュース