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企業きぎょう内部ないぶ留保りゅうほ 昨年度さくねんど はつよんぜろぜろちょうえんちょう

2017-09-02 06:44:42

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企業きぎょう事業じぎょうのもうけのうち配当はいとう設備せつび投資とうしなどに使つかわずにたくわえとして手元てもとのこしている「内部ないぶ留保りゅうほ」が昨年度さくねんどはじめてよんぜろぜろちょうえんえ、過去かこ最高さいこうになりました。政府せいふ内部ないぶ留保りゅうほ賃上ちんあげや設備せつび投資とうしてるよううながしてきましたが、企業きぎょう慎重しんちょう姿勢しせい浮き彫うきぼりになりました。
これは、財務省ざいむしょう全国ぜんこくさんまんしゃあまりの企業きぎょう調査ちょうさしてあきらかになりました。それによりますと、企業きぎょう事業じぎょうであげたもうけのうち配当はいとう設備せつび投資とうしなどに使つかわずにたくわえとして手元てもとのこしている「内部ないぶ留保りゅうほ」は昨年度さくねんどよんぜろろくちょうさんよんはちおくえんたっし、まえ年度ねんどくらべてはちちょうえんあまり、りつにしてななえて過去かこ最高さいこうとなりました。企業きぎょう経常けいじょう利益りえき昨年度さくねんど過去かこ最高さいこうのおよそななちょうえんたっし、もうけが内部ないぶ留保りゅうほとしてがっているかたちです。

その一方いっぽうで、企業きぎょうがもうけをどれだけ賃金ちんぎんなどにまわしているかをしめす「労働ろうどう分配ぶんぱいりつ」はねんまえななろく%から昨年度さくねんどろくなな%にがり、利益りえきびにくら賃金ちんぎんびがにぶいことをしめ結果けっかとなりました。また、設備せつび投資とうしがくまえ年度ねんどくらぜろなな%の小幅こはば増加ぞうかにとどまりました。

政府せいふは、業績ぎょうせき好調こうちょう企業きぎょう賃上ちんあげをすすめることで消費しょうひ盛り上もりあがる「経済けいざいこう循環じゅんかん」を実現じつげんするため経済けいざいかい内部ないぶ留保りゅうほ賃上ちんあげや設備せつび投資とうしまわすよううながしてきました。

しかし、企業きぎょうはできるだけ内部ないぶたくわえをやしておこうと慎重しんちょう姿勢しせいつづけていることが浮き彫うきぼりになり、今後こんご賃上ちんあげをもとめるこえ一層いっそうつよまることも予想よそうされます。

このいちぜろねんぜろぞう

企業きぎょう内部ないぶ留保りゅうほは、このいちぜろねんでおよそななぜろちょうえんからよんぜろぜろちょうえんと、ぜろえました。

平成へいせいいちきゅう年度ねんどろくきゅうちょうえんだった企業きぎょう内部ないぶ留保りゅうほは、リーマンショックで深刻しんこく不況ふきょうおちいった平成へいせいいち年度ねんど、それに、東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさい直後ちょくご平成へいせいさん年度ねんどには減少げんしょうしましたが、それ以外いがい増加ぞうかつづけました。そして昨年度さくねんどは、はじめてよんぜろぜろちょうえん突破とっぱし、日本にっぽんGDPじ-でぃ-ぴ-国内こくないそう生産せいさんななわりにあたる規模きぼにまで拡大かくだいしました。

デフレ脱却だっきゃく目指めざ政府せいふは「経済けいざいこう循環じゅんかん」を実現じつげんするため経済けいざいかい内部ないぶ留保りゅうほ賃上ちんあげや設備せつび投資とうしまわすよう繰り返くりかえもとめてきました。連合れんごうなどの労働ろうどう組合くみあいも、企業きぎょうはもうけを内部ないぶ留保りゅうほとしてため込ためこむのではなく賃金ちんぎん引き上ひきあげてはたらひとたちに還元かんげんすべきだとうったえてきました。

これに対にたいして経団連けいだんれんなどの経済けいざいかいは、内部ないぶ留保りゅうほはすべてが現金げんきんかたちのこっているわけではなく、さらなる成長せいちょうのため研究けんきゅう開発かいはつ企業きぎょう買収ばいしゅうなどにてる必要ひつようがあるとして、けっして過剰かじょう積み上つみあげているわけではないなどと説明せつめいしています。
ソース:NHK ニュース