江戸えど時代じだいに磁気嵐じきあらしでオーロラ 極地きょくち研けんなど発表はっぴょう

太陽たいよう表面ひょうめんの爆発ばくはつ現象げんしょう「フレア」の影響えいきょうで今月こんげつ、地球ちきゅうで磁気嵐じきあらしが起おきて日本にっぽんでもオーロラが見みられるかと話題わだいとなりましたが、およそ２に５ご０ぜろ年ねん前まえの江戸えど時代じだいに観測かんそく史上しじょう最大さいだいの磁気嵐じきあらしが発生はっせいし、京都きょうと市しで夜空よぞらの半分はんぶんを覆おおうようなオーロラが観測かんそくされていたとする研究けんきゅう成果せいかを国立こくりつ極地きょくち研究所けんきゅうじょなどのグループが発表はっぴょうしました。

江戸えど時代じだいの１いち７なな７なな０ぜろ年ねん９月くがつ１いち７なな日にちには、当時とうじ「赤あか気き」と呼よばれたオーロラが観測かんそくされたことが多おおくの絵図えずや文献ぶんけんに残のこされています。

国立こくりつ極地きょくち研究所けんきゅうじょと国文学こくぶんがく研究けんきゅう資料しりょう館かんなどの研究けんきゅうグループは、このうち京都きょうと市し伏見ふしみ区くの神社じんじゃに保存ほぞんされていた文献ぶんけんに赤あかいオーロラが夜空よぞらの半分はんぶんを覆おおったとかオーロラの筋すじが天の川あまのがわを貫つらぬいていたといった詳くわしい記載きさいを見みつけ、これを基もとにオーロラの規模きぼや見みえ方かたを計算けいさんしました。

その結果けっか、当日とうじつの天の川あまのがわの位置いちなどから、オーロラは真ま北きたを中心ちゅうしんに天頂てんちょうまで伸のび、扇おうぎのように広ひろがって見みえていたことがわかり、絵図えずに残のこされた形かたちとも重かさなりました。

さらにこれを基もとに計算けいさんしたところ、このオーロラを作り出つくりだしたのは今月こんげつ上旬じょうじゅん、太陽たいよう表面ひょうめんの爆発ばくはつ現象げんしょう、「フレア」によって発生はっせいしＧＰＳなどに影響えいきょうを与あたえた磁気嵐じきあらしの１いち０ぜろ倍ばい程度ていどという、観測かんそく史上しじょう最大さいだいの磁気嵐じきあらしだったとしています。

国立こくりつ極地きょくち研究所けんきゅうじょの片岡かたおか龍りゅう峰ほう准じゅん教授きょうじゅは「確率かくりつは低ひくいが今いまでも同おなじような磁気嵐じきあらしが起おきないとは言いえない。オーロラが見みえる期待きたいもあるが同時どうじに大だい停電ていでんなどの影響えいきょうにも注意ちゅういする必要ひつようがある」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース