さるかに合戦かっせん

お腹はらを空あかせたカニのお母かあさんが食たべ物ものを探さがしていると、そこに柿かきを持もった乱暴者らんぼうしゃの猿さるがやって来きた。カニが物欲ものほおしそうに見みていると、猿さるは目めの前まえで柿かきを食たべ、その種しゅをカニに投なげつけた。

仕方しかたなくカニは別べつの食たべ物ものを探さがしているとおにぎりが落おちていた。猿さるもそれを見みつけたが、カニが必死ひっしになってこれは自分じぶんの物ものだというと、猿さるは柿かきの種しゅと取とり替かえないかと持もちかける。カニは断ことわるが、猿さるは勝手かってにおにぎりを食たべて柿かきの種しゅを置おいていってしまう。

カニは悔くやしがったが、仕方しかたがないので柿かきの種しゅを植うえて育そだてることにする。「早はやく芽めを出だせ柿かきの種たね。出ださぬとハサミでちょんぎるぞ。」と歌うたうと地面じめんから芽めがでてきた。さらに歌うたうと柿かきの芽めは木きになり、さらに歌うたうと実みがついた。

カニが柿かきの実みを食たべようとしたが、実みに手てが届とどかない。そこに意地悪いじわるな猿さるがまたやって来きた。猿さるは「おいらが柿かきの実みをとってきてやる」と言いって勝手かってに木きに登のぼり、柿かきの実みを次つぎづき々と食たべていき、カニにはまだ熟こなれていない青あおい柿かきをぶつける。

その拍子ひょうしにカニの甲羅こうらが割われて3匹びきのカニの子こが産うまれたが、その怪我けががもとで、カニのお母かあさんは死しんでしまった。やがて大おおきくなった3匹びきのカニの子こは、母親ははおやの敵討かたきうちをしようと決心けっしんし、栗くりと蜂はちと牛うしの糞くそと臼うすを仲間なかまに入いれて連携れんけいして猿さるを懲こらしめることに成功せいこうした。

ソース：NHK ニュース