News
Show Furigana

スポーツクライミング世界せかい選手権せんしゅけん もりあきあやどう パリ五輪ごりん代表だいひょう内定ないてい

2023-08-11 22:25:34

avatar
スポーツクライミングの世界せかい選手権せんしゅけんは、「ボルダー&リード」の女子じょし決勝けっしょうおこなわれ、19さい大学生だいがくせいもりあきあや選手せんしゅ銅メダルどうめだる獲得かくとくし、来年らいねんのパリオリンピック代表だいひょう内定ないていしました。

スイスでおこなわれているスポーツクライミングの世界せかい選手権せんしゅけんは11にち、オリンピック代表だいひょう選考せんこうかかる▼「課題かだい」とばれるコース制限せいげん時間じかんないにいくつのぼったかをきそ「ボルダー」と▼1かいのトライでかべのぼり、制限せいげん時間じかんないのぼったたかさをきそう「リード」の2種目しゅもく合計ごうけいてんあらそ、「ボルダー&リード」の女子じょし決勝けっしょうおこなわれました。

8にんによる決勝けっしょう日本にっぽんぜいは▼こん大会たいかいのリード種目しゅもく金メダルきんめだる獲得かくとくしたもり選手せんしゅと、▼東京とうきょうオリンピックぎんメダリストの野中のなかせいもえ選手せんしゅの2にん進出しんしゅつしました。

このうちもり選手せんしゅは、前半ぜんはんのボルダーで4つの課題かだいのうち2つ課題かだいかんとうしました。しかし最後さいごまでのぼれたのはこの課題かだいだけで、44.5で6にとどまりました。

後半こうはん得意とくいのリードでは持ち味もちあじ持久じきゅうりょくゆびちからかしてテンポよく高度こうどげ、最後さいごのホールドまであとすこのところでしくも落下らっかし、かんとうのがしたものの8にんなかもっとたかくまでのぼり、合計ごうけい140.6をマークして銅メダルどうめだる獲得かくとくしました。

この結果けっかもり選手せんしゅは3以内いないあたえられるオリンピック出場しゅつじょうけん獲得かくとくし、来年らいねんのパリオリンピック代表だいひょう内定ないていしました。

一方いっぽう野中のなか選手せんしゅ得意とくいのボルダーで4つ課題かだいただ1にんかんとうするなど5につけましたが、リードでは高度こうどげられず、合計ごうけい93.5で7でした。

金メダルきんめだるは、東京とうきょうオリンピックでも金メダルきんめだる獲得かくとくしたスロベニアのヤンヤ・ガンブレット選手せんしゅ合計ごうけい177てん圧倒的あっとうてきちからせました。


もりあきあや選手せんしゅ「うれしい もっとつよくなりたい」

スポーツクライミングの世界せかい選手権せんしゅけん、「ボルダー&リード」で銅メダルどうめだる獲得かくとくしたもりあきあや選手せんしゅはパリオリンピックの代表だいひょう内定ないていしたことについて「まだ実感じっかんがわいていないが、東京とうきょうオリンピックをて、すごいかっこいい舞台ぶたいだとおもっていたので、その舞台ぶたいてることがまってうれしいし、いまよりもっとつよくなりたい」とよろこかたりました。

ボルダーの6から得意とくいのリードで一気いっき巻き返まきかえした決勝けっしょうについては「リードでうえほうにいかないといけないと、点数てんすうてき無理むりだとおもっていたが得意とくいとする課題かだいだったのでうんがよかった。うまくメンタルも切り替きりかえられた」と振り返ふりかえりました。

そのうえで「ハードなラウンドで、リードでかんとうしたかったのでくやしいが、表彰台ひょうしょうだいれてうれしい」と笑顔えがおせていました。


茨城いばらき出身しゅっしん19さい 筑波つくばだい2年生ねんせい

もりあきあや選手せんしゅ茨城いばらきけん出身しゅっしんの19さい筑波つくば大学だいがくの2年生ねんせいです。

小学しょうがく1年生ねんせいときからスポーツクライミングをはじめ、柔軟じゅうなんせいゆびちからつよさが持ち味もちあじで、とくのぼったたかさをきそリード種目しゅもく得意とくいとしています。

2019ねんからワールドカップに参戦さんせん表彰ひょうしょうだいなど活躍かつやくしてきましたが、その後そのご大学だいがく進学しんがくけた学業がくぎょう優先ゆうせんさせるため、国際こくさい大会たいかいには出場しゅつじょうしませんでした。

そして去年きょねん、3ねんぶりにワールドカップに出場しゅつじょうすると、いきなりリードのワールドカップで、東京とうきょうオリンピックきんメダリストのスロベニアのヤンヤ・ガンブレット選手せんしゅやぶって2連勝れんしょうしたほか、「ボルダー&リード」の2種目しゅもく実施じっしされたはじめてのワールドカップでも優勝ゆうしょうたしました。

ことしにはいってもいきおまらず「ボルダー&リード」の日本一にっぽんいちめるジャパンカップせいしたほか今回こんかい世界せかい選手権せんしゅけんでもボルダーでは決勝けっしょうのこって6、リードではこの種目しゅもく男女だんじょつうじて日本にっぽんぜいはつ金メダルきんめだる獲得かくとくしました。

東京とうきょうオリンピックでは、代表だいひょう選考せんこう過程かてい国際こくさい競技きょうぎ団体だんたい判断はんだん出場しゅつじょうけんあたえられず、出場しゅつじょうがかないませんでしたが、得意とくいのリードでののぼかしてパリオリンピックではメダル獲得かくとく期待きたいされています。


リードで圧倒的あっとうてきつよさ ボルダー強化きょうか課題かだい

こん大会たいかいでは得意とくい種目しゅもくのリードでの圧倒的あっとうてきつよさが際立きわだった一方いっぽうで、来年らいねんのオリンピックにけてはパワーが要求ようきゅうされるボルダーの強化きょうかという課題かだい明確めいかくになりました。

身長しんちょう1メートル54センチもり選手せんしゅは、持久じきゅうりょく柔軟じゅうなんせい持ち味もちあじとする一方いっぽうで、うでちからもとめられる課題かだいや、ホールドの距離きょりがありジャンプ必要ひつよう課題かだいなど苦手にがてとしています。

今回こんかい、ボルダー&リードの決勝けっしょうでも、前半ぜんはんのボルダーでは、4つの課題かだいうちかんとうできたのは傾斜けいしゃゆるやかだった2つ課題かだいのみで、のこのパワーけい課題かだいでは得点とくてんばせず、順位じゅんいも6出遅でおくれました。

それでもくやしさをきずったら影響えいきょうするので、たのしむおもって」と気持きも切り替きりかえ、後半こうはんのリードにのぞみました。

パリオリンピックの出場しゅつじょうけん獲得かくとくできる3以内いないはいには、リードで100てんちゅう「93.3」以上いじょうこう得点とくてん必要ひつようで、かんとう目前もくぜんまでのぼことがもとめられる状況じょうきょうでした。

そんなプレッシャーのなかでもゆびちからかしたテンポのいいのぼで、決勝けっしょうの8にんなかだれよりもたかくまでのぼって巻き返まきかえだい舞台ぶたいでメンタルのつよさをせつけました。

その一方いっぽうで、金メダルきんめだる獲得かくとくした「女王じょおう」、スロベニアのヤンヤ・ガンブレット選手せんしゅには36てん以上いじょう大差たいさをつけられ、2種目しゅもく総合そうごうりょくせつけられました。

リードで圧倒的あっとうてき実力じつりょくもり選手せんしゅ課題かだい明確めいかくで、「ボルダーは世界せかい選手権せんしゅけん全体ぜんたい苦手にがて課題かだいおおかった。強化きょうかして、ガンブレット選手せんしゅみたいにオールマイティーな選手せんしゅになりたい」とボルダーの強化きょうかけた決意けついかたりました。

もっとつよくなりたい」とつね課題かだいくちにして、世界せかいトップレベルまでのぼりつめたもり選手せんしゅ

来年らいねんのパリオリンピックまでにどこまでボルダーを強化きょうかできるかが、さらなる進化しんかにつながります。


野中のなかなまもえ選手せんしゅ目標もくひょうかってやるだけ」

スポーツクライミングの世界せかい選手権せんしゅけん、「ボルダー&リード」で7だった野中のなかなまもえ選手せんしゅは「なにりないかが明確めいかくびてきていることも明確めいかくなので、やるべきことはわかっている。それをひたすら目標もくひょうかってやるだけだとおも」とまえきました。

決勝けっしょうでは、ボルダーの4つ課題かだいただ1にんかんとうするなどちからせ、「わるながなかでのかんとうだったほかだれのぼれなかったので、価値かちある1ほんだった。あきらめずにできることを、コツコツとやっていきたい」とはなしていました。


スポーツクライミング パリ五輪ごりん 2種目しゅもく実施じっし

スポーツクライミングは、東京とうきょうオリンピックでは、3種目しゅもくによる「複合ふくごう」として実施じっしされましたが、パリ大会たいかいでは「ボルダー&リード」と「スピード」の2つの種目しゅもくけておこなわれます。

スポーツクライミングは3種目しゅもく複合ふくごうとして実施じっしされた東京とうきょう大会たいかいではそれぞれ種目しゅもく順位じゅんいをかけわせて、その数字すうじもっとすくない選手せんしゅ上位じょういなる形式けいしきおこなわれました。

パリ大会たいかいではこれ見直みなおして、いわゆる複合ふくごう種目しゅもくなる「ボルダー&リード」では、ボルダーとリードのかく種目しゅもく最高さいこうで100てんあたえられ、その合計ごうけい得点とくてん順位じゅんいまる方式ほうしきとなります。

このうち、4つの課題かだいもうけられるボルダーでは、コース途中とちゅうある「ゾーン」とばれるポイント到達とうたつすると得点とくてんられ、1つの課題かだい最後さいごまでのぼと25てんあたえられます。

また、1かいのトライでかべのぼったたかさをきそうリードは、頂上ちょうじょうまでのぼ1ごとに得点とくてん加算かさんされていく形式けいしきかんとうすると100てんとなります。

選手せんしゅたちには、パワーがもとめられるボルダーと、持久じきゅうりょくもとめられるリードの2種目しゅもくたかレベルでこなす技術ぎじゅつ体力たいりょく要求ようきゅうされます。

一方いっぽうの「スピード」は、世界せかい共通きょうつうのルートが設定せっていされたたかさ15メートルかべのぼタイムをきそ種目しゅもくで、パリオリンピックでは単独たんどく種目しゅもくおこなわれることから、とにかくのぼはやさをきわめてきた選手せんしゅたちのあらそとなります。

決勝けっしょうラウンドはトーナメント方式ほうしきおこなわれ、フライングや落下らっかですぐに敗退はいたいなることから、選手せんしゅには、陸上りくじょう短距離たんきょりはしのような瞬発しゅんぱつりょく反応はんのう速度そくどくわえ、ミスができないという緊張きんちょうかんどころのひとつです。

ソース:NHK ニュース