ハワイ マウイ島 山火事1週間 捜索難航で犠牲者さらに増えるか
2023-08-16 02:32:49

今月8日にハワイのマウイ島で起きた山火事では、火が市街地に急速に燃え広がって観光地ラハイナが壊滅的な被害を受け、これまでに死亡が確認された人は101人と、アメリカの山火事の犠牲者としては、この100年余りで最も多くなりました。
15日で発生から1週間となりましたが、火は今も主に3か所でくすぶり続け、消火活動が断続的に行われています。
現地の警察は、行方の分からない人が依然、多くいるとみて捜索活動を続けていますが、15日までに捜索を終えたのは被害を受けた地域のおよそ32%にとどまっています。
また、警察によりますと、亡くなった人の身元の特定は難航していて、これまでに身元が分かったのは4人だけだということで、警察は家族の行方が分からない人たちにDNAサンプルの提供を呼びかけています。
一方、山火事の原因を巡っては、切れた送電線が火元になったとする指摘が出ているほか、消防当局は、ハリケーンによる強風によって火が島の広い範囲を覆う雑草を焼いたあと、建物から建物へと急速に燃え広がったと見ています。
ハワイ州のグリーン知事は14日、本格的な調査に乗り出すことを明らかにしていて、被災地では、原因の究明とともに街の復旧に向けた動きも始まるとみられます。
バイデン大統領「過去100年で最悪」 近く現地を視察へ
アメリカのバイデン大統領は、今回の山火事について10日、大規模災害にあたると宣言し、連邦職員や軍を派遣して行方不明者の捜索や自宅を失った人たちへの避難場所の提供など支援にあたっています。
さらにバイデン大統領は15日に行った演説で「過去100年以上で最悪の山火事だ。街を破壊し、長く続いてきたハワイ先住民の歴史を荒廃させた」と述べ、支援を続けていくと強調しました。
そして「できるかぎり早くハワイを訪問する」と述べ近く、現地を視察する考えを明らかにしました。