防衛ぼうえい省しょうのハラスメント対策たいさく 有識者ゆうしきしゃが提言ていげん 省内しょうないで相談そうだん増ふえるなか

防衛ぼうえい省内しょうないでハラスメント被害ひがいの相談そうだんが増ふえるなか、対策たいさくを検討けんとうしてきた有識者ゆうしきしゃ会議かいぎは、これまでの対策たいさくについて指揮しき官かんらの自覚じかくが不足ふそくしていたと指摘してきした上うえで幅広はばひろく、体系たいけい的てきに見直みなおす必要ひつようがあるなどとする提言ていげんをまとめました。

18日にち、ハラスメント対策たいさくをとりまとめる会議かいぎが開ひらかれ、その後そのご、有識者ゆうしきしゃ会議かいぎの座長ざちょうから防衛ぼうえい省しょうの担当たんとう局長きょくちょうに提言ていげん書しょが手渡てわたされました。

防衛ぼうえい省しょうによりますと、自衛じえい官かんや事務じむ官かんから寄よせられるパワハラやセクハラなどのハラスメントの相談そうだんは、22年度ねんどは2100件けんを超こえて年々ねんねん増加ぞうかする傾向けいこうにあり、2022年ねん8月つきには元もと陸上りくじょう自衛じえい官かんの女性じょせいが所属しょぞくしていた部隊ぶたい内ないで性せい被害ひがいを受うけたとして再発さいはつ防止ぼうしなどを要望ようぼうしていました。

こうした状況じょうきょうを受うけ、防衛ぼうえい省しょうはハラスメント対策たいさくを抜本ばっぽん的てきに見直みなおすため、2022年ねん11月つきに弁護士べんごしや医師いしでつくる有識者ゆうしきしゃ会議かいぎを設置せっちし、元もと陸上りくじょう自衛じえい官かんの女性じょせいからも意見いけんを聞き取ききとるなどして、検討けんとうしてきました。

提言ていげんではこれまでの問題もんだい点てんとして
▽指揮しき官かんらの自覚じかくが不足ふそくしていて、起おきたハラスメントへの責任せきにんを明確めいかく化かしてこなかったことや、
▽対策たいさくについて外部がいぶからの評価ひょうかや助言じょげんを求もとめてこなかったことなどを指摘してきしています。

そのうえで、これまでのハラスメント対策たいさくは幅広はばひろく、体系たいけい的てきに見直みなおす必要ひつようがあるとしています。

具体ぐたい的てきな提言ていげんでは、
▽自みずからに関かかわる重大じゅうだいな問題もんだいであるという認識にんしきを醸成じょうせいするため、各かく機関きかんのトップなどが定期ていき的てきにメッセージを発信はっしんすることが必要ひつようで、
▽指揮しき官かんにはハラスメントに関にかんする職責しょくせきについての具体ぐたい的てき・実践じっせん的てきな教育きょういくが不断ふだんになされなければならないとしています。

そして外部がいぶの有識者ゆうしきしゃが関かかわり、ハラスメント対策たいさくを定期ていき的てきに見直みなおすことなどを提案ていあんしています。

提言ていげん書しょを受け取うけとった防衛ぼうえい省しょうの担当たんとう局長きょくちょうは、「ハラスメントは自衛隊じえいたいを破壊はかいするものだと認識にんしきしている。ハラスメントを一切いっさい許容きょようしない組織そしき作づくりに向むけて、提言ていげんをもとにしっかりと対応たいおうしていきたい」と話はなしていました。

ソース：NHK ニュース