大津おおつ 中ちゅう２に男子だんし生徒せいと自殺じさつ 二に審しんも「いじめが原因げんいん」認定にんてい

９きゅう年ねん前まえ、大津おおつ市しで自殺じさつした中学ちゅうがく２に年ねんの男子だんし生徒せいとの両親りょうしんが、当時とうじの同級生どうきゅうせいらに賠償ばいしょうを求もとめた裁判さいばんで、２に審しんの大阪おおさか高等こうとう裁判所さいばんしょは、１いち審しんに続つづいていじめが自殺じさつの原因げんいんになったと認定にんていし、同級生どうきゅうせいらに賠償ばいしょうを命めいじる判決はんけつを言い渡いいわたしました。

平成へいせい23年ねんに、大津おおつ市しで自殺じさつした中学ちゅうがく２に年ねんの男子だんし生徒せいとの両親りょうしんは暴力ぼうりょくなどのいじめが原因げんいんだったとして同級生どうきゅうせいらに賠償ばいしょうを求もとめていました。

１いち審しんの大津おおつ地方ちほう裁判所さいばんしょは、去年きょねん２月にがつ、いじめが自殺じさつの原因げんいんだったと認定にんていして同級生どうきゅうせい２に人にんに3750万まん円えん余あまりの賠償ばいしょうを命めいじ、同級生どうきゅうせい側がわが控訴こうそしていました。

27日にちの２に審しんの判決はんけつで、大阪おおさか高等こうとう裁判所さいばんしょの佐さ村むら浩之ひろゆき裁判さいばん長ちょうは１いち審しんに続つづいて自殺じさつの原因げんいんはいじめだったと認定にんていしました。

そして「当時とうじ、いじめによって被害ひがい者しゃが自殺じさつする可能かのう性せいがあることは社会しゃかい的てきに広ひろく認知にんちされていた」として同級生どうきゅうせいらに賠償ばいしょう責任せきにんがあると指摘してきしました。

一方いっぽうで、両親りょうしんについても、「男子だんし生徒せいとを精神せいしん的てきに支ささえることができなかった」という判断はんだんを示しめし、すでに大津おおつ市しから和解わかい金きんが支払しはらわれていることも考慮こうりょして、１いち審しんよりも賠償ばいしょう額がくを大幅おおはばに減へらし、同級生どうきゅうせい２に人にんに合あわせておよそ400万まん円えんの支払しはらいを命めいじました。

男子だんし生徒せいとの父親ちちおや「多おおくのいじめ訴訟そしょうを大おおきく前進ぜんしんさせる判決はんけつ」

判決はんけつのあと、自殺じさつした男子だんし生徒せいとの父親ちちおやが会見かいけんを開ひらきました。父親ちちおやは、27日にちの判決はんけつで１いち審しんに続つづいていじめが自殺じさつの原因げんいんだったと認みとめられたことについて、「これまで因果いんが関係かんけいが認みとめられてこなかった多おおくのいじめ訴訟そしょうを大おおきく前進ぜんしんさせる判決はんけつで、画期的かっきてきな司法しほう判断はんだんだ。『いじめを許ゆるさない』という司法しほうからの強つよいメッセージだと受け止うけとめたい」と評価ひょうかしました。

そのうえで、「いじめられた子こどもは非常ひじょうにつらく、耐たえられなくなると死しぬほうが楽らくだと自殺じさつを選えらんでしまう。この判決はんけつがきっかけで何なにかが変かわっていくはずだと、息子むすこに伝つたえたい」と、今いまの心境しんきょうを語かたりました。

大津おおつ市しがいじめ対策たいさくを見直みなおす方針ほうしんを示しめしていることについては、「これまでにしてきた施策しさくの結果けっかの検証けんしょうもせずに、予算よさんの削減さくげんに踏み込ふみこんだとしか見みえない。結果けっか検証けんしょうをおざなりにせず、いじめをめぐる現状げんじょうを見みて判断はんだんしてほしい」と話はなしました。

ソース：NHK ニュース