ラグビーW杯 ニュージーランドが決勝へ アルゼンチンに快勝
2023-10-20 23:19:41

ワールドカップで過去3回優勝している世界ランキング2位のニュージーランドと、1次リーグで日本に勝ち初の決勝進出を目指す世界7位のアルゼンチンの試合は、20日、サンドニで行われました。
試合は前半5分、敵陣に攻め込んだアルゼンチンがペナルティーゴールで3点を先制しましたが、ニュージーランドは11分、スペースを突いて展開し、ウイングのウィル・ジョーダン選手のトライで逆転しました。
その5分後にも素早いパス回しから連続トライを奪い、前半終了間際にはフランカーのシャノン・フリゼル選手がトライを決めて、20対6で試合を折り返しました。
ニュージーランドは後半もフィジカルの強さが持ち味のアルゼンチンを接点で上回り、33分にはジョーダン選手がこの日3つ目のトライを決めてアルゼンチンを突き放しました。
ジョーダン選手は今大会の通算トライ数を「8」に伸ばし、現在、トライランキングでトップに立っています。
ニュージーランドはこの試合7つのトライを奪い、アルゼンチンをノートライに抑えて44対6で快勝しました。
3連覇を狙った前回大会、準決勝で敗れたニュージーランドは、2大会ぶりの決勝進出です。
一方、アルゼンチンは、持ち味のフィジカルの強さを生かせず、初の決勝進出はなりませんでした。
ニュージーランドHC「効率的な試合ができた」
決勝進出を決めたニュージーランドのイアン・フォスターヘッドコーチは「この1週間でいい準備ができていたし、準決勝でやりたいことをやって勝てた。アルゼンチンはプレッシャーをかけてきたが、効率的な試合ができた」と振り返りました。
そして、2大会ぶり史上最多の4回目の優勝がかかる決勝に向けて「対戦相手はあす決まるが、どちらになろうとわれわれにとっては関係なく、自分たちのやるべきことに集中するだけだ」と話していました。
また、キャプテンのサム・ケイン選手は「アルゼンチンは何度も戦ってよく知っているが、我慢強く戦うことができた。モールとスクラムで相手に勝りちょっとしたミスを見逃さなかったことが勝利につながった。けが人も帰ってきて練習もよくできている」とチームの状態に自信をのぞかせました。
アルゼンチンHC「細かいミスを得点につなげられた」
敗れたアルゼンチンのマイケル・チェイカヘッドコーチは「細かいミスをたくさんしてしまい、そのミスが命取りになってしまった。ニュージーランドに細かいミスを得点につなげられたことで、点差がついてしまった」と振り返りました。
そのうえで2大会ぶりに準決勝まで進んだことについては「選手たちを誇りに思うし、彼らは国のため、ファンのため、ベストを尽くした。このような負け方では国に帰れないので、3位決定戦ではもっと強い姿を見せたい」と話していました。
キャプテンのフリアン・モントーヤ選手は「本当にさみしい。これまで勝って一緒に喜んできたが、きょうは負けてみんなで悲しんでいる。しかし、大会はまだ終わっていない。3位決定戦で勝ってファンと一緒に喜びたい」と話していました。