ラグビーW杯 南アフリカ 決勝進出 イングランドに逆転勝ち
2023-10-21 23:28:05

今大会の準決勝2試合目はサンドニで行われ、世界ランキング1位の南アフリカと5位のイングランドが対戦し、前回の日本大会の決勝と同じ顔合わせとなりました。
前半は前回大会、準優勝のイングランドが主導権を握りキャプテンのオーウェン・ファレル選手が4本のペナルティーゴールを決め12対6とリードしました。
イングランドは後半13分にもファレル選手がドロップゴールを決め15対6とリードを広げました。
これに対し、連覇を狙う南アフリカは後半29分、ラインアウトから素早く展開し、最後は途中出場のRG・スナイマン選手がこの試合で両チーム通じ初めてのトライを決め、このあとのゴールキックも成功し、13対15と2点差に詰め寄りました。
さらに南アフリカは終了間際の後半38分、スクラムでプレッシャーをかけイングランドの反則を誘い、ペナルティーゴールを選択するとハンドレ・ポラード選手が距離のあるキックを鮮やかに決めて逆転しました。
南アフリカは終盤粘りの逆転勝ちでイングランドに16対15で勝ち、2大会連続4回目の決勝に進みました。
決勝は南アフリカとニュージーランドの対戦となり、ともに史上最多となる4回目の優勝を目指します。
敗れたイングランドは前回大会の雪辱を果たすことはできず、2大会連続の決勝進出はなりませんでした。
南ア ニーナバーHC「諦めなかったことが勝利に」
激戦の末、決勝進出を決めた南アフリカのジャック・ニーナバーヘッドコーチは「イングランドは、戦術面で優れていて、たくさんのプレッシャーをかけてきた。とにかく選手全員が最後まで諦めなかったことが勝利につながった」と振り返りました。
そして、史上最多4回目の優勝をかけて、戦うことになるニュージーランドとの決勝について、「ニュージーランドもイングランドと同じような戦術でくるかもしれないが、選手たちはいつも自分たちで勝つための手段を見つけてくれる」と話し、選手に全幅の信頼を寄せていました。
また、キャプテンのシヤ・コリシ選手は「イングランドは世界有数のチームで、きょうも素晴らしい戦術で、戦ってきたが、私たちがその作戦を打ち破って、勝つことができた」と話していました。
イングランド ボーズウィックHC「選手を誇りに思う」
イングランドのスティーブ・ボーズウィックヘッドコーチは、試合後の会見で「結果にはがっかりしているが、選手たちを誇りに思うし、とても内容のある濃い試合だった」と試合を振り返りました。
そのうえで、「25歳以下の選手が7人もおり、準決勝に出たチームの中では一番若いチームだったが、ベテランとうまく混じり合ったチームだった。とにかく勝つ可能性があったので、本当にがっかりしているが、南アフリカは世界チャンピオンで、多くの経験を持っているチームで、本当の実力を試す試合となった」と話していました。
また、この試合、イングランドのすべての得点をあげたキャプテンのオーウェン・ファレル選手は「結果には失望しているが、それと同時に一緒にやってきた仲間をとても誇りに思っている。やるべきことはやったが、負けるべくして負けた試合だった。ベストを尽くしたが、南アフリカが素晴らしいチームだった」と話していました。