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大川小訴訟上告へ 石巻市が承認求める臨時議会招集を要請
2018-05-07 06:38:38

東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市の大川小学校の児童の遺族が起こした裁判で、石巻市は2審の判決を不服として上告する方針を固め、7日、承認を求める臨時市議会の招集を申し入れました。
石巻市の大川小学校では、津波で児童74人と教職員10人が犠牲になり、このうち23人の児童の遺族が起こした裁判では、4月、2審の仙台高等裁判所が、事前の学校の防災対策に不備があったことを認め、石巻市と宮城県に対し1審より多い14億3000万円余りの賠償を命じる判決を言い渡しました。
石巻市はこの判決を不服として上告する方針を固め、7日午前、亀山紘市長が市議会の丹野清議長に対し、上告の承認を求める臨時議会の招集を申し入れました。
亀山市長は報道各社に対し「津波が予測可能だったという2審の判断は科学的な根拠に欠けると思うし、教職員に専門家並みの防災知識を求めることも難しいと思っている。多くの犠牲を教訓に津波防災の取り組みを進めていく一方で、裁判については上告という判断をした」と述べました。
上告の期限は5月10日で、市議会の臨時議会は8日に招集される見通しです。
石巻市はこの判決を不服として上告する方針を固め、7日午前、亀山紘市長が市議会の丹野清議長に対し、上告の承認を求める臨時議会の招集を申し入れました。
亀山市長は報道各社に対し「津波が予測可能だったという2審の判断は科学的な根拠に欠けると思うし、教職員に専門家並みの防災知識を求めることも難しいと思っている。多くの犠牲を教訓に津波防災の取り組みを進めていく一方で、裁判については上告という判断をした」と述べました。
上告の期限は5月10日で、市議会の臨時議会は8日に招集される見通しです。
遺族側代表「憤り感じる」
石巻市が上告する方針を固めたことについて、遺族側の代表を務める今野浩行さんは「高裁の判決は未来の子どもの命を守るためのもので、一体何が不服で上告するのか憤りを感じる」と述べました。
そのうえで、臨時の市議会について「市民の代表である議員には、子どもの命に真剣に向き合い、同じ悲劇を絶対に繰り返さないという使命感を持って議会に臨んでもらいたい」と話していました。
そのうえで、臨時の市議会について「市民の代表である議員には、子どもの命に真剣に向き合い、同じ悲劇を絶対に繰り返さないという使命感を持って議会に臨んでもらいたい」と話していました。
村井知事「市長の考えを尊重したい」
宮城県の村井知事は記者会見で、7日朝に石巻市の亀山市長から電話で報告を受けたことを明らかにしたうえで、「遺族の気持ちが十分わかるとともに、行政を預かる立場としての判断もあり、葛藤があったと思う。市長の考えを尊重したい」と述べ、上告について市の決定に従う考えを示しました。
そして、対応について説明するため、県議会に対し、9日に全員協議会を開くよう申し入れたことを明らかにしました。
そして、対応について説明するため、県議会に対し、9日に全員協議会を開くよう申し入れたことを明らかにしました。
ソース:NHK ニュース