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かぜにかない抗菌こうきんやく ろくわりちょう医師いし処方しょほう

2018-06-30 19:58:16

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かぜの治療ちりょうさい、60%をえる医師いしが、患者かんじゃ希望きぼうすれば抗生こうせい物質ぶっしつなど抗菌こうきんやく処方しょほうしているという調査ちょうさ結果けっかがまとまりました。抗菌こうきんやく使用しようりょうおおくなるほど、くすりかない「耐性たいせいきん」をやすことにつながり、専門せんもんは「かぜには抗菌こうきんやくかないことをひろってもらう必要ひつようある」とはなしています。
この調査ちょうさ感染かんせんしょう専門せんもん学会がっかい抗菌こうきんやく処方しょほう実態じったい調しらべようとおこない、全国ぜんこくの269の診療しんりょうしょ医師いし回答かいとうして、先月せんげつ結果けっかがまとまりました。

抗菌こうきんやくはウイルスが原因げんいんのかぜにはきませんが、患者かんじゃがわ誤解ごかいし、処方しょほうもとめるケースがあります。

調査ちょうさでは「患者かんじゃ家族かぞく抗菌こうきんやく処方しょほう希望きぼうしたとき」の対応たいおうについていていて、12.7%の医師いしが「希望きぼうどおり処方しょほうする」とこたえ、「説明せつめいしても納得なっとくしなければ処方しょほうする」とこたえた医師いしも50.4%にのぼりました。

一方いっぽう、「説明せつめいして処方しょほうしない」は32.9%にとどまりました。

抗菌こうきんやく使つかえば使つかほど、くすりかない「耐性たいせいきん」がえ、イギリスの研究けんきゅう機関きかんでは、なに対策たいさくられなければ、2050ねんには世界せかい年間ねんかん1000まんにん耐性たいせいきんによって死亡しぼうするという推計すいけいまとめています。

調査ちょうさをまとめた国立こくりつ国際こくさい医療いりょう研究けんきゅうセンター大曲おおまがり貴夫たかおふく院長いんちょうは「かぜには抗菌こうきんやくかないと患者かんじゃひろってもらう必要ひつようあるまた抗菌こうきんやく必要ひつよう感染かんせんしょうもあり、医師いし適切てきせつ判断はんだんできるようかぜと見分みわける検査けんさほう普及ふきゅうさせたい」とはなしています。

不要ふようくすり処方しょほうしないクリニックも

必要ひつようのない抗菌こうきんやく処方しょほうしないようにと、かぜに抗菌こうきんやくかないことを文書ぶんしょ使つかって説明せつめいはじめたクリニックもあります。

愛知あいちけん蒲郡がまごおりのクリニックがことし4月しがつから患者かんじゃへの説明せつめい使つかっている文書ぶんしょには、かぜの原因げんいんはウイルスで抗菌こうきんやくかないことや、耐性たいせいきん世界せかいてきおおきな問題もんだいになっているとかれています。

くにも2020ねんまでに抗菌こうきんやく使用しようりょうさんぶんらす方針ほうしん打ち出うちだしていて、かぜで受診じゅしんしたどもに対にたいして抗菌こうきんやく不要ふよう説明せつめいして、処方しょほうしない場合ばあい診療しんりょう報酬ほうしゅう加算かさんするこころをことし4月しがつからはじめています。

このクリニックも丁寧ていねい説明せつめいすることで、抗菌こうきんやくもとめる患者かんじゃおおきくってきたといいます。

クリニックの中山なかやま久仁子くにこ医師いしは「どもではかぜのような症状しょうじょうの90%がウイルスせい疾患しっかんわれています。無駄むだ使用しようをなくして、耐性たいせいきんらしていきたい」とはなしています。
ソース:NHK ニュース