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ピョンチャン五輪 北朝鮮選手団参加決定で南北融和演出 IOC
2018-01-20 20:48:04
来月のピョンチャンオリンピックに参加する北朝鮮の選手団が正式に決まり、IOC=国際オリンピック委員会はアイスホッケー女子でオリンピック史上初めてとなる韓国と北朝鮮の合同チームの結成などを認め、オリンピックを通じた南北の融和をアピールしました。
IOCは20日、本部があるスイスのローザンヌで南北のオリンピック委員会と大会の組織委員会を招いて4者会談を行いました。
その結果、北朝鮮はオリンピック史上初めて韓国と合同チームを結成するアイスホッケー女子やフィギュアスケートのペアなど3競技10種目に22人の選手が参加し、これにスタッフやメディア関係者などを合わせた67人をオリンピックに派遣することが決まりました。
IOCは、また、開会式で両国の選手が同じユニフォームを着て、朝鮮半島が描かれた「統一旗」を持って合同で入場行進することも了承しました。
会談のあとには、韓国のト・ジョンファン(都鍾煥)文化体育観光相と北朝鮮のキム・イルグク体育相らが合意文書に署名する場面を報道陣に披露するなど、オリンピックを通じた南北の融和をアピールしていました。
ただ、アイスホッケー女子の南北合同チームに対しては、韓国の選手の出場機会が奪われるとして韓国国内では反対が多いなど、一連の決定に理解が得られるか課題も残されています。
その結果、北朝鮮はオリンピック史上初めて韓国と合同チームを結成するアイスホッケー女子やフィギュアスケートのペアなど3競技10種目に22人の選手が参加し、これにスタッフやメディア関係者などを合わせた67人をオリンピックに派遣することが決まりました。
IOCは、また、開会式で両国の選手が同じユニフォームを着て、朝鮮半島が描かれた「統一旗」を持って合同で入場行進することも了承しました。
会談のあとには、韓国のト・ジョンファン(都鍾煥)文化体育観光相と北朝鮮のキム・イルグク体育相らが合意文書に署名する場面を報道陣に披露するなど、オリンピックを通じた南北の融和をアピールしていました。
ただ、アイスホッケー女子の南北合同チームに対しては、韓国の選手の出場機会が奪われるとして韓国国内では反対が多いなど、一連の決定に理解が得られるか課題も残されています。
北朝鮮 派遣種目と人数の詳細
北朝鮮は、ピョンチャンオリンピックで3競技10種目に合わせて22人の選手を派遣することが決まりました。
アイスホッケー女子は、韓国と北朝鮮の合同チームがつくられ、北朝鮮は12人の選手を派遣します。
フィギュアスケートではペアに2人を派遣します。派遣されるのはピョンチャンオリンピックの出場枠を去年9月に獲得したものの国際スケート連盟が定めた期限までに出場の意思を示さなかったリョム・テオク選手とキム・ジュシク選手です。
ショートトラックは男子2人で、1人が1500メートル、もう1人が500メートルに出場します。
スキーではクロスカントリーには男子2人、女子1人の合わせて3人が派遣され、男子の2人が15キロフリー、女子の1人が10キロフリーに出場します。
アルペンでも男子2人女子1人の合わせて3人が派遣され、いずれも大回転と回転に出場します。
アイスホッケー女子は、韓国と北朝鮮の合同チームがつくられ、北朝鮮は12人の選手を派遣します。
フィギュアスケートではペアに2人を派遣します。派遣されるのはピョンチャンオリンピックの出場枠を去年9月に獲得したものの国際スケート連盟が定めた期限までに出場の意思を示さなかったリョム・テオク選手とキム・ジュシク選手です。
ショートトラックは男子2人で、1人が1500メートル、もう1人が500メートルに出場します。
スキーではクロスカントリーには男子2人、女子1人の合わせて3人が派遣され、男子の2人が15キロフリー、女子の1人が10キロフリーに出場します。
アルペンでも男子2人女子1人の合わせて3人が派遣され、いずれも大回転と回転に出場します。
韓国 文化体育観光相「1つのチームになれるように努力」
4者会談に出席した韓国のト・ジョンファン(都鍾煥)文化体育観光相は、会談の終了後、記者団に対して、「互いに手を取り合って共存し、朝鮮半島の平和が維持される時間が長くなればいいという思いになった」と述べ、会談の結果を歓迎しました。
そのうえで南北の合同チームとなるアイスホッケーの女子については、「北の選手たちは来月1日に来ることになっているが、それよりもできるだけ早く合流して、チームワークを固めることを北と話し合った。韓国の選手も早く北の選手たちと合流し、一緒に呼吸を合わせながら訓練をして、1つのチームになれるように努力しようとしている」と述べました。
そのうえで南北の合同チームとなるアイスホッケーの女子については、「北の選手たちは来月1日に来ることになっているが、それよりもできるだけ早く合流して、チームワークを固めることを北と話し合った。韓国の選手も早く北の選手たちと合流し、一緒に呼吸を合わせながら訓練をして、1つのチームになれるように努力しようとしている」と述べました。
アイスホッケー女子 影響は
韓国と北朝鮮が合同チームで参加することが決まったピョンチャンオリンピックのアイスホッケー女子には、開催国の韓国や日本など合わせて8チームが出場します。
試合は、はじめに世界ランキングが上位の4チームと下位の4チームに分かれて総当たりの予選リーグを行います。韓国と北朝鮮の合同チームは下位4チームの「グループB」に出場し、来月10日にスイス、12日にスウェーデン、14日に日本と対戦することになっています。
ルールでは、1チーム23人まで選手の登録が認められていますが、IOCは、合同チームについて韓国の23人の選手に加えて北朝鮮から12人の追加登録を認めました。
追加登録をめぐっては決定前から公平性を欠くという意見も出ていて、スポーツ庁の鈴木大地長官は「ルールで定められた人数内で戦うべきだ」と話していました。
また、予選リーグの初戦で韓国と北朝鮮の合同チームと対戦するスイスのアイスホッケー連盟もNHKの取材に対して、「公平ではなく、競技をゆがめるもので、賛成しかねる」とコメントしています。
こうした中でIOCは、韓国と北朝鮮の合同チームに対して、ほかのチームと同じように1試合当たり22人の選手にしか出場資格を与えないこととしました。
また、合同チームの監督は韓国側が務め、1試合当たりで少なくとも3人の北朝鮮の選手を選ぶことなども定めています。
試合は、はじめに世界ランキングが上位の4チームと下位の4チームに分かれて総当たりの予選リーグを行います。韓国と北朝鮮の合同チームは下位4チームの「グループB」に出場し、来月10日にスイス、12日にスウェーデン、14日に日本と対戦することになっています。
ルールでは、1チーム23人まで選手の登録が認められていますが、IOCは、合同チームについて韓国の23人の選手に加えて北朝鮮から12人の追加登録を認めました。
追加登録をめぐっては決定前から公平性を欠くという意見も出ていて、スポーツ庁の鈴木大地長官は「ルールで定められた人数内で戦うべきだ」と話していました。
また、予選リーグの初戦で韓国と北朝鮮の合同チームと対戦するスイスのアイスホッケー連盟もNHKの取材に対して、「公平ではなく、競技をゆがめるもので、賛成しかねる」とコメントしています。
こうした中でIOCは、韓国と北朝鮮の合同チームに対して、ほかのチームと同じように1試合当たり22人の選手にしか出場資格を与えないこととしました。
また、合同チームの監督は韓国側が務め、1試合当たりで少なくとも3人の北朝鮮の選手を選ぶことなども定めています。
アイスホッケー女子合同チーム 韓国で反対多数
アイスホッケー女子の南北合同チーム結成をめぐって、韓国国内では、若い世代を中心に「韓国の選手の出場機会が奪われるのは不公正だ」として反対意見が圧倒的に多く、ムン・ジェイン(文在寅)大統領の支持率低下にまでつながる事態となっています。
韓国の各種の世論調査を見ますと、アイスホッケー女子の南北合同チーム結成に対しては軒並み70%以上が反対だと回答していて、とりわけ、ムン・ジェイン政権を強く支持してきた若い世代での反発が目立っています。
とくに、先週、イ・ナギョン(李洛淵)首相が、合同チームをつくる背景を説明する中で、「わが国のアイスホッケー女子はメダル圏内ではない」と発言したことから、「メダルが狙えなければ政権は何をしてもいいのか」と猛反発を招き、イ首相は謝罪に追い込まれました。
合同チームは、北朝鮮に融和的なムン大統領が強く望んできたことですが、若者たちは、軍事挑発を繰り返す北朝鮮に対する見方が厳しいうえ、進学や就職で厳しい競争に直面しているだけに、「努力し、競争を勝ち抜いて代表に選ばれた選手たちが、政治の思惑で出場する機会を奪われるのは不公正だ」という思いが強いのが現状です。
世論調査機関「韓国ギャラップ」が19日発表したムン大統領の支持率は67%と前の週から6ポイント下がりました。その大きな要因は、合同チーム結成をはじめ、オリンピックを契機に北朝鮮との関係改善を進めようとする姿勢への違和感だと分析されていて、大統領にとっては予想外の事態となっています。
韓国の各種の世論調査を見ますと、アイスホッケー女子の南北合同チーム結成に対しては軒並み70%以上が反対だと回答していて、とりわけ、ムン・ジェイン政権を強く支持してきた若い世代での反発が目立っています。
とくに、先週、イ・ナギョン(李洛淵)首相が、合同チームをつくる背景を説明する中で、「わが国のアイスホッケー女子はメダル圏内ではない」と発言したことから、「メダルが狙えなければ政権は何をしてもいいのか」と猛反発を招き、イ首相は謝罪に追い込まれました。
合同チームは、北朝鮮に融和的なムン大統領が強く望んできたことですが、若者たちは、軍事挑発を繰り返す北朝鮮に対する見方が厳しいうえ、進学や就職で厳しい競争に直面しているだけに、「努力し、競争を勝ち抜いて代表に選ばれた選手たちが、政治の思惑で出場する機会を奪われるのは不公正だ」という思いが強いのが現状です。
世論調査機関「韓国ギャラップ」が19日発表したムン大統領の支持率は67%と前の週から6ポイント下がりました。その大きな要因は、合同チーム結成をはじめ、オリンピックを契機に北朝鮮との関係改善を進めようとする姿勢への違和感だと分析されていて、大統領にとっては予想外の事態となっています。
ソース:NHK ニュース