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北朝鮮 飛しょう体発射「直後に失敗か」韓国軍
2022-03-16 03:21:50

韓国軍は、北朝鮮が16日午前、首都ピョンヤン郊外から飛しょう体を発射したものの、直後に失敗したとみられると明らかにしました。
北朝鮮による発射はことしに入って10回目で、アメリカ軍とともに詳しい分析を進めています。
北朝鮮による発射はことしに入って10回目で、アメリカ軍とともに詳しい分析を進めています。
韓国軍の合同参謀本部は、北朝鮮が16日午前9時半ごろ、首都ピョンヤン郊外の国際空港があるスナン(順安)付近から飛しょう体を発射したものの、直後に失敗したとみられると明らかにしました。
韓国軍の関係者は「飛しょう体が上昇しなかった」と記者団に説明していて、アメリカ軍とともに詳しい分析を進めています。
北朝鮮による発射はことしに入って10回目で、北朝鮮は、同じスナン付近から先月27日と今月5日にも、弾道ミサイルを1発ずつ発射し「偵察衛星の開発のための重要な実験を行った」と発表していました。
防衛省は、いずれもICBM=大陸間弾道ミサイル級だったと分析していて、北朝鮮が3回目の発射実験を試みた可能性があります。
今回の発射に先立って、韓国メディアは、政府関係者の話として、北朝鮮がスナン付近に移動式発射台を展開しており、今週初めにも新型のICBMに関連した追加の発射を行う兆候があると伝えていました。
16日の発射が失敗だった場合、北朝鮮が近く、再び発射を試みることも予想され、韓国軍は警戒と監視を強めています。
北朝鮮のメディアは、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が北西部トンチャンリ(東倉里)にある「衛星発射場」を視察したと、今月11日に伝えていて、北朝鮮が今後「偵察衛星の打ち上げ」と称してICBMを発射する可能性が指摘されています。
防衛省関係者「ミサイルの発射に失敗した可能性」

防衛省関係者の1人はNHKの取材に対し、「さまざまな情報から、日本としてもミサイルの発射に失敗した可能性があるとみている。北朝鮮はこれまでも失敗を重ねながら弾道ミサイルの発射を繰り返しており、さらなる警戒と監視が必要だと感じている」と話しています。
官房長官「弾道ミサイルの飛しょうは確認されていない」

松野官房長官は、16日午前の記者会見で「現時点において、弾道ミサイルの飛しょうは確認されていないと承知している。政府としては北朝鮮の軍事動向について引き続きアメリカや韓国などと緊密に連携しながら、必要な情報の収集と分析、警戒と監視に全力をあげるとともに、今後、北朝鮮がどのような行動をとるのかをしっかりと見極めたい」と述べました。
元海将「修正し発射繰り返される」

海上自衛隊で司令官を務めた元海将の香田洋二さんは「この状況でほかのミサイルを発射する理由はなく、前回、前々回と同じ新型のICBMの発射試験を行ったのだろう。過去2回は第1段階の試験で、今回、さらに進んだレベルの試験を行おうとして、何らかの技術的なトラブルが起きたのではないか」と話しています。
そのうえで香田さんは「アメリカや旧ソ連も開発段階で失敗を重ねながらICBMの技術を確立しており、北朝鮮としても、必要なステップを踏んでいるといえる。不具合や課題を修正し、その確認のためにさらに試験を重ねると考えられ、この先も、確実に発射が繰り返されるだろう」と話しています。
そのうえで香田さんは「アメリカや旧ソ連も開発段階で失敗を重ねながらICBMの技術を確立しており、北朝鮮としても、必要なステップを踏んでいるといえる。不具合や課題を修正し、その確認のためにさらに試験を重ねると考えられ、この先も、確実に発射が繰り返されるだろう」と話しています。
北朝鮮ミサイル 過去の発射失敗とみられるケース
北朝鮮がミサイルの発射に失敗したとみられるケースは過去にもあります。
防衛省のまとめによりますと、
2016年には4月から10月にかけて、合わせて7発の弾道ミサイルの発射に失敗したと推定されています。
また、
2017年には、
▽3月22日、東部のウォンサン(元山)付近から発射された弾道ミサイル1発が発射から数秒以内に爆発したほか、
▽4月16日にも、東部のシンポ(新浦)付近から発射された弾道ミサイル1発が、発射直後に爆発し、いずれも失敗したとみられています。
また、この年の4月29日には西部のプクチャン(北倉)付近から発射された弾道ミサイル1発が、50キロほど離れた内陸部に落下し、発射に失敗したと推定されています。
防衛省のまとめでは、これ以降、北朝鮮がミサイルの発射に失敗したとみられるケースはありません。
防衛省のまとめによりますと、
2016年には4月から10月にかけて、合わせて7発の弾道ミサイルの発射に失敗したと推定されています。
また、
2017年には、
▽3月22日、東部のウォンサン(元山)付近から発射された弾道ミサイル1発が発射から数秒以内に爆発したほか、
▽4月16日にも、東部のシンポ(新浦)付近から発射された弾道ミサイル1発が、発射直後に爆発し、いずれも失敗したとみられています。
また、この年の4月29日には西部のプクチャン(北倉)付近から発射された弾道ミサイル1発が、50キロほど離れた内陸部に落下し、発射に失敗したと推定されています。
防衛省のまとめでは、これ以降、北朝鮮がミサイルの発射に失敗したとみられるケースはありません。
キム総書記は大規模マンション建設現場を視察

北朝鮮による飛しょう体発射が伝えられる中、北朝鮮のメディアは、キム・ジョンウン(金正恩)総書記が大規模マンションの建設現場を視察し、祖父の生誕110年となる来月までの完成を指示したと伝えました。
来月は、キム総書記の党トップ就任からも10年となり、関係国は、こうしたタイミングにあわせて、さらなるミサイルの発射に踏み切らないか警戒を強めています。
16日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン総書記が首都ピョンヤンで1万世帯が入居する大規模マンションの建設現場を視察したと伝えました。
この中でキム総書記は「人民が遠からず、住まいを持つ姿を見ることができ、自分の願いがかなう」と述べたうえで、祖父キム・イルソン(金日成)主席の生誕110年となる来月15日までの完成を指示しました。
来月11日には、キム総書記の党トップ就任からも10年となり、新型コロナウイルスや経済制裁で経済が打撃を受ける中、国威発揚を図ることも予想されます。北朝鮮をめぐっては、16日午前、飛しょう体の発射情報が伝えられましたが、関係国は、キム総書記の祖父の生誕110年や党トップ就任10年のタイミングにあわせて、さらなるミサイルの発射に踏み切らないか警戒を強めています。
来月は、キム総書記の党トップ就任からも10年となり、関係国は、こうしたタイミングにあわせて、さらなるミサイルの発射に踏み切らないか警戒を強めています。
16日付けの北朝鮮の朝鮮労働党機関紙「労働新聞」は、キム・ジョンウン総書記が首都ピョンヤンで1万世帯が入居する大規模マンションの建設現場を視察したと伝えました。
この中でキム総書記は「人民が遠からず、住まいを持つ姿を見ることができ、自分の願いがかなう」と述べたうえで、祖父キム・イルソン(金日成)主席の生誕110年となる来月15日までの完成を指示しました。
来月11日には、キム総書記の党トップ就任からも10年となり、新型コロナウイルスや経済制裁で経済が打撃を受ける中、国威発揚を図ることも予想されます。北朝鮮をめぐっては、16日午前、飛しょう体の発射情報が伝えられましたが、関係国は、キム総書記の祖父の生誕110年や党トップ就任10年のタイミングにあわせて、さらなるミサイルの発射に踏み切らないか警戒を強めています。
ソース:NHK ニュース