Luyện đọc
Hiện Furigana

インフレ はやくもピークアウトか?【経済けいざいコラム】

2022-04-15 09:00:09

avatar
4つき13にちえん相場そうばおよそ20ねんぶりに1ドル=126えんだいまで値下ねさがりしました。背景はいけいあるのは、にちべい金融きんゆう政策せいさく方向ほうこうせいちがインフレ抑制よくせいのため利上りあ加速かそくするかまアメリカと、景気けいき下支したざさのため強力きょうりょく金融きんゆう緩和かんわ粘り強ねばりづよつづける日本にっぽん
この構図こうずわらなければ、にちべい金利きんり拡大かくだい見込みこまれることから、さらにえんやすすすというのが市場しじょうのメインシナリオ…。
そうおもっていたやさき、なるはなしみみはいってきました。
アメリカインフレはピークアウトだ」。
本当ほんとうだとすれば、影響えいきょうえん相場そうばにとどまらず、株式かぶしきなどマーケット市場しじょう全体ぜんたいおよびます。どういうことなのでしょうか?
経済けいざい記者きしゃ 仲沢なかざわあきら

アメリカ40ねんぶりの物価ぶっか上昇じょうしょう

ヒントなるうごは、126えんだいまでえんやすすすんだ13にち前日ぜんじつにありました。

12にち火曜日かようびよる9時半じはん

アメリカの3つきのCPI=消費しょうひしゃ物価ぶっか指数しすう発表はっぴょうされました。

前年ぜんねん同月どうげつで「プラス8.5%」。

およそ40ねんぶりのたか水準すいじゅんでした。

ガソリン」が48%とおおきく値上ねあがりしたほか、「電気でんきだい」が11.1%、「食品しょくひん」が8.8%それぞれ上昇じょうしょうしていました。

ロシアによるウライナ侵攻しんこうきっかけにした原油げんゆ価格かかく高騰こうとうなど背景はいけいに、記録きろくてきなインフレに拍車はくしゃがかかっていることをしめしていました。

事前じぜん市場しじょう予想よそうを0.1ポイント上回うわまわり、こうインフレたしかめられたとして、さらにえんやすすすことになりそうだとていました。

ところがこのCPIの発表はっぴょう、ニューヨーク市場しじょうえん相場そうばは、いったんぎゃくえんだか方向ほうこうれたのです。

カギは“コア指数しすう

このうご理由りゆうは、発表はっぴょうされた指数しすううちの「コア指数しすう」にありました。

コア指数しすうは、全体ぜんたいのCPIから、変動へんどうはばおおきいエネルギー食品しょくひんのぞいたものです。

じつ、3つきのコア指数しすうは、前年ぜんねん同月どうげつで「プラス0.3%」。

市場しじょう予想よそう下回したまわり、2021ねん9つき以降いこうではもっとちいさいでした。

コア指数しすう押し下おしさげたのは、「中古ちゅうこしゃ」です。
アメリカでの生活せいかつかせないくるま

新型しんがたコロナの感染かんせん拡大かくだいによるサプライチェーンの混乱こんらんけて、半導体はんどうたいなど部品ぶひん調達ちょうたつができず新車しんしゃ生産せいさんいつかなかったため中古ちゅうこしゃ需要じゅようびて、このところ価格かかく高騰こうとうしていました。

ところが物価ぶっか押し上おしあげていたおおきな要因よういん中古ちゅうこしゃ価格かかくが、2か月かげつ連続れんぞく下落げらくてんじたのです。

それくわえて、3つき上旬じょうじゅんには1バレル=120ドルだいをつけていたWTIの先物さきもの価格かかく原油げんゆ価格かかく国際こくさいてき指標しひょう)が、そのときには100ドル前後ぜんごまで下落げらく

エネルギー価格かかくにも一服いっぷくきざているとの受け止うけとめもていました。

こうしたことから、市場しじょうでは「アメリカインフレがピークアウトした」と一部いちぶ受け止うけとめられ、“インフレのピークアウト”→“アメリカの利上りあ減速げんそく”→“にちべい金利きんり拡大かくだいゆるやかに”という連想れんそうゲームから、「えんいドルり」という反射はんしゃてきうごとなったわけです。

ピークアウトせつ はやくも波及はきゅう

もっとも、この反射はんしゃてきうご一時いちじてきなものにわり、日付ひづけわった13にち午後ごごには、日銀にちぎん黒田くろだ総裁そうさいの「強力きょうりょく金融きんゆう緩和かんわ粘り強ねばりづよ継続けいぞくする」という発言はつげんなど材料ざいりょうされて、「えんりドル」のうごきがつよまり、125えん前後ぜんごの「黒田くろだライン」※を一気いっき突破とっぱして、およそ20ねんぶりのえんやす水準すいじゅんをつけました。
今後こんごどこまでえんやすすすのか?

市場しじょう関係かんけいしゃ取材しゅざいしてみると、「130えんだい場合ばあいによって135えんだいまでだろう」などとさらにえんやすすすむという意見いけんある一方いっぽう、「ここからは、それほど急速きゅうそくえんやすすすまないのでは」という意見いけんかれます。

さほどえんやすすすまないという見方みかたは、やはりインフレのピークアウトせつ」がおおきな根拠こんきょとなっています。

また、「インフレのピークアウトせつ」は、アメリカ長期ちょうき金利きんり上昇じょうしょうペースをとすかたちになっているほか、ダウ平均へいきん株価かぶか値上ねあがり要因よういんなるなどはやくもさまざまなマーケット影響えいきょうひろげています。

アメリカインフレは、政府せいふ経済けいざい政策せいさく・FRBの金融きんゆう政策せいさくをはじめ、いま世界せかい経済けいざい左右さゆうする最大さいだいポイントともえるだけに、本当ほんとうピークアウトしたのか、今後こんごさらにマーケット関心かんしんあつまることになりそうです。
18にちには中国ちゅうごくで1つきから3つきのGDPや、3つき小売こうり売上うりあげだか発表はっぴょうされます。

上海しゃんはいなど新型しんがたコロナウイルスの感染かんせん拡大かくだいし、きびしい外出がいしゅつ制限せいげんつづいていて、市場しじょう予想よそうでは小売こうり売上うりあげだか減少げんしょう見込みこまれています。

また、22にちには日本にっぽんの3つき消費しょうひしゃ物価ぶっか指数しすう発表はっぴょうされます。

ウクライナ情勢じょうせい緊迫きんぱく物価ぶっかどのような影響えいきょうあたえているかがはじめて反映はんえいされるため、こちらにも注目ちゅうもくです。
ソース:NHK ニュース