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きゅう統一とういつ教会きょうかい被害ひがいしゃ救済きゅうさいしん法案ほうあん提出ていしゅつ最大限さいだいげん努力どりょく背景はいけい

2022-11-08 11:09:32

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きゅう統一とういつ教会きょうかい被害ひがいしゃ救済きゅうさいをめぐり、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、悪質あくしつ献金けんきん規制きせいするあら法案ほうあんについて、政府せいふとしていま臨時りんじ国会こっかい提出ていしゅつすることを視野しやに、最大限さいだいげん努力どりょくおこなかんがあきらかにしました。

こうしたかんが表明ひょうめいにはどんな背景はいけいあるのか。
これまでの経緯けいいをまとめました。
きゅう統一とういつ教会きょうかい被害ひがいしゃ救済きゅうさいするため悪質あくしつ献金けんきん規制きせいするあら法律ほうりつをめぐっては、自民じみん公明こうめいりょうとうと、立憲りっけん民主党みんしゅとう日本にっぽん維新いしんかいによる4とう協議きょうぎおこなわれていますが、見解けんかいへだたりがありいまの国会こっかい成立せいりつさせられるかが焦点しょうてんとなっています。

こうしたなか岸田きしだ総理そうり大臣だいじん午後ごご4すぎから公明党こうめいとう山口やまぐち代表だいひょう総理そうり大臣だいじん官邸かんてい会談かいだんし、今後こんご対応たいおう協議きょうぎしました。

このあと岸田きしだ総理そうり大臣だいじん記者きしゃだんに対にたい悪質あくしつ献金けんきんなど被害ひがいしゃ救済きゅうさい新規しんき立法りっぽうについては、憲法けんぽう信教しんきょう自由じゆう国民こくみん権利けんり義務ぎむにかかわることから、関係かんけい省庁しょうちょう総力そうりょくげて検討けんとうすすめてきた」とべました。

そのうえで「政府せいふとしてはこん国会こっかい視野しやに、できるかぎはや法案ほうあん国会こっかい提出ていしゅつすべく最大限さいだいげん努力どりょくをする」とべ、悪質あくしつ献金けんきん規制きせいするあら法案ほうあんについて、政府せいふとしていま臨時りんじ国会こっかい提出ていしゅつすることを視野しやに、最大限さいだいげん努力どりょくおこなかんがあきらかにしました。

そして岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、政府せいふ提出ていしゅつする新法しんぽう
消費しょうひしゃ契約けいやくほう対象たいしょうとならない寄付きふ一般いっぱんについて、社会しゃかいてき許容きょようしがたい悪質あくしつ勧誘かんゆう行為こうい禁止きんしすること
悪質あくしつ勧誘かんゆう行為こういもとづく寄付きふについて取り消とりけ損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅう可能かのうとすること
また配偶はいぐうしゃしょうじた被害ひがい救済きゅうさい可能かのうとすることなどおも内容ないようとして検討けんとうすすめるかんがしめしました。

また岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは「わたし自身じしんきゅう統一とういつ教会きょうかい被害ひがいしゃ方々かたがた内々うちうちい、凄惨せいさん経験けいけん直接ちょくせつうかがったが、政治せいじとしてむね引き裂ひきさかれるおもがした。政府せいふとして、被害ひがいしゃ救済きゅうさい再発さいはつ防止ぼうしのためにさらにペースをはやめ、さらに範囲はんいひろげ、あらほう制度せいど実現じつげん取り組とりく決意けついをした」とべました。

これまでの政府せいふ対応たいおう

岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、臨時りんじ国会こっかい冒頭ぼうとう先月せんげつ3にちきゅう統一とういつ教会きょうかいをめぐる被害ひがいしゃ救済きゅうさいのため、関連かんれん法令ほうれい見直みなお検討けんとうする方針ほうしん表明ひょうめい

有識者ゆうしきしゃ検討けんとうかい報告ほうこくなどまえて検討けんとういそぎ、準備じゅんびができたものから、順次じゅんじ国会こっかい提出ていしゅつするかんがしめしていました。

具体ぐたいてき提出ていしゅつ法案ほうあん段取だんどについて、政府せいふ与党よとうないには、当初とうしょいま国会こっかいでは悪質あくしつ商法しょうほう関係かんけいする消費しょうひしゃ契約けいやくほう改正かいせい優先ゆうせんてき取り組とりくみ、さらなるほう整備せいびは、来年らいねん通常つうじょう国会こっかい以降いこうおこなべきだという意見いけんもありました。

これに対にたい野党やとうがわは、被害ひがいしゃ救済きゅうさいいそには、消費しょうひしゃ関連かんれんほう改正かいせいだけにとどまらず、高額こうがく献金けんきん規制きせいする新法しんぽう成立せいりつも、いま国会こっかいはかべきだとして与党よとうがわ協議きょうぎもとめ、4とう協議きょうぎはじまりました。

こうしたなか岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、先月せんげつ28にち自民党じみんとうに対にたい、「協議きょうぎかい議論ぎろんどんどんすすめ、いま国会こっかいちゅうできるところまで全力ぜんりょくげて加速かそくさせてほしい」と指示しじ協議きょうぎかい議論ぎろんまえ、政府せいふとしても、必要ひつよう法案ほうあん準備じゅんびいそかんがしめしました。

また岸田きしだ総理そうり大臣だいじんは、実態じったい丁寧ていねい把握はあくしようと、被害ひがいうったえるひとたちと今週こんしゅうまでに面会めんかいする意向いこうしめしていました。

政府せいふは、4とう協議きょうぎ議論ぎろんや、被害ひがいうったえるひとたちの要望ようぼうなどまえながら、ほう整備せいび内容ないよう検討けんとうつづけ、具体ぐたいてき提出ていしゅつ時期じき政府せいふ提出ていしゅつ法案ほうあんとするかどうかについて、与党よとうなどとの調整ちょうせいたうえで最終さいしゅう判断はんだんするとしていました。

これまでの4とうによる協議きょうぎかい議論ぎろん

4とうによる与野党よやとう協議きょうぎかいは、先月せんげつ21にち各党かくとう国会こっかい対策たいさく委員いいんちょう立ち会たちあってはつ会合かいごうひらかれ、その後そのごは、実務じつむしゃレベルしゅうに2かい程度ていどのペースでおこなわれ、これまでに6かい開催かいさいされてきました。

(11つき8にち現在げんざい
各党かくとう実務じつむしゃは、▽自民党じみんとうまえ消費しょうひしゃ担当たんとう大臣だいじん若宮わかみや幹事かんじちょう代理だいりと、宮崎みやざき政久まさひさ法務ほうむ部会ぶかいちょうの2にん
公明党こうめいとう大口おおぐち政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょう代理だいり
立憲りっけん民主党みんしゅとうちょうつま政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょう
日本にっぽん維新いしんかい音喜多おときた政務せいむ調査ちょうさ会長かいちょうで、協議きょうぎかいには、消費しょうひしゃちょう法務省ほうむしょうなど担当たんとうしゃ同席どうせきしています。
協議きょうぎかいでは、霊感れいかん商法しょうほうなど被害ひがいについては、消費しょうひしゃ契約けいやくほう改正かいせいなどで対応たいおうする方針ほうしん一致いっちしていて、政府せいふが、いま国会こっかい法律ほうりつ改正かいせいあん提出ていしゅつする方向ほうこう準備じゅんびすすめています。

一方いっぽう、「悪質あくしつ献金けんきん被害ひがい」については、既存きそん法律ほうりつでは対応たいおうしきれない部分ぶぶんあるとして、あら法律ほうりつ整備せいびする必要ひつようがあるという認識にんしき一致いっち

野党やとうがわつよもとめるいわゆるマインドコントロールによって献金けんきんをさせる行為こうい規制きせい対象たいしょうふくまれることを与党よとうがわみとめました。

ただあら法律ほうりつ具体ぐたいてき中身なかみをめぐっては、与野党よやとうかん見解けんかいへだたりまらず、合意ごういいたっていません。

与党よとうがわは、野党やとうがわ提出ていしゅつしている法案ほうあん問題もんだいおお指摘してきしたうえで、あら法案ほうあんは、憲法けんぽう保障ほしょうされている信教しんきょう自由じゆう財産ざいさんけんとの関係かんけいなど重要じゅうよう課題かだい丁寧ていねい検討けんとうする必要ひつようあるとしています。

これに対にたい野党やとうがわは、与党よとうがわ具体ぐたいてき法律ほうりつ条文じょうぶんあんしめせば、柔軟じゅうなん対応たいおうする姿勢しせい強調きょうちょうし、すみやか対応たいおうもとめています。

そして与党よとうがわ条文じょうぶんあん提示ていじ時期じき明言めいげんしないなか野党やとうがわは「いま国会こっかい新法しんぽうまで成立せいりつさせることが、協議きょうぎかい設置せっち約束やくそくだ」として批判ひはんつよめています。

こうしたなか立憲りっけん民主みんしゅとういずみ代表だいひょうが「協議きょうぎがまとまらなければ内閣ないかく不信任ふしんにんあたいする」と発言はつげんしたのに対にたい自民党じみんとう茂木もぎ幹事かんじちょうが「協議きょうぎ作業さぎょう加速かそくしているさなかに、きわめて不誠実ふせいじつだ」とつよ反発はんぱつするなど与野党よやとう駆け引かけひ活発かっぱつになっています。

そして、6にち立憲りっけん民主みんしゅとう岡田おかだ幹事かんじちょうは、いま国会こっかい新法しんぽう成立せいりつさせるには、今週こんしゅうちゅう党首とうしゅかん大枠おおわく合意ごういしないと間に合まにあわないとして、岸田きしだ総理そうり大臣だいじんいずみ代表だいひょうらによる党首とうしゅ会談かいだん開催かいさいもとめました。

与野党よやとうかん見解けんかいへだたりある論点ろんてん

悪質あくしつ献金けんきん規制きせいするあら法案ほうあんをめぐって、与野党よやとうかん見解けんかいへだたりがある論点ろんてんです。

1.マインドコントロール定義ていぎ

1つは、いわゆる「マインドコントロール」を法律ほうりつ定義ていぎするかどうかです。

与野党よやとうともに、マインドコントロールによる献金けんきん規制きせい対象たいしょうにするという方向ほうこうせいでは一致いっちしていますが、野党やとうがわが「マインドコントロール」を法律ほうりつ条文じょうぶん明確めいかく定義ていぎづけるべきだとしているのに対にたい与党よとうがわ法律ほうりつ客観きゃっかんてき定義ていぎづけるのは困難こんなんだという立場たちばです。

立憲りっけん民主みんしゅとう日本にっぽん維新いしんかいは、すでに国会こっかい提出ていしゅつしている法案ほうあんでマインドコントロールを「心理しんりがくに関にかんする知識ちしき技術ぎじゅつ乱用らんようするなど心身しんしん重大じゅうだい影響えいきょうおよぼし、自由じゆう意思いし決定けっていいちじるしく困難こんなんにする行為こうい」などと定義ていぎしています。

このあんについて、与党よとうがわは「実際じっさいにマインドコントロールにかかっているかどうかを、だいさんしゃ判断はんだんすることが困難こんなんだ」などとして、野党やとうあん採用さいようすることはむずかしいという見解けんかいしめしています。

与党よとうがわは、野党やとうがわ明確めいかく対案たいあんしめしていませんが、協議きょうぎかいのメンバーからは、法律ほうりつでは「社会しゃかいてき許容きょようしがたい悪質あくしつ勧誘かんゆう行為こうい」といったひろ定義ていぎづけにとどめ、規制きせい該当がいとうする行為こういどうかは個別こべつ判断はんだんするといったあんています。

野党やとうがわは「マインドコントロール問題もんだい核心かくしんだ」として、法律ほうりつ定義ていぎづける必要ひつようせい強調きょうちょう与党よとうがわすみやか対案たいあんしめようもとめています。

2.家族かぞく被害ひがい回復かいふく

2つ論点ろんてんは、マインドコントロールなどけた本人ほんにんわって、家族かぞくらが多額たがく献金けんきんなどによる被害ひがいどう回復かいふくできるようにするかです。

立憲りっけん民主みんしゅとう日本にっぽん維新いしんかい法案ほうあんでは、家庭かてい裁判所さいばんしょみとめた場合ばあい家族かぞくふく第三者だいさんしゃに「取消とりけしけん」をみとめ、献金けんきん取り戻とりもどせるようにするとしています。

これに対にたい与党よとうがわは、本人ほんにんのぞんでいない「取消とりけしけん」を家族かぞくなどみとめることは、憲法けんぽうじょうの「財産ざいさんけん」を制約せいやくするそれある指摘してきしています。

そのうえで、対案たいあんとして、家族かぞくらが、献金けんきんをさせたがわ相手取あいてどって、裁判所さいばんしょ損害そんがい賠償ばいしょう請求せいきゅうできるようにすべきだとしています。

3.高額こうがく献金けんきん基準きじゅん

3つ論点ろんてんは、規制きせいする「悪質あくしつ献金けんきん」について金額きんがく基準きじゅんもうけるどうかです。

立憲りっけん民主みんしゅとう日本にっぽん維新いしんかい法案ほうあんでは「年収ねんしゅうの4ぶん1をえる」ことをひと目安めやすにするとしています。

基準きじゅんもうけることで、一定いってい抑止よくし効果こうか期待きたいできるほか裁判さいばんでの立証りっしょうがしやすくなるとしています。

一方いっぽう与党よとうがわは、こうした基準きじゅんもうけることは「悪質あくしつ」ではない献金けんきんまでも、事実じじつじょう規制きせいされるそれあるなどとして反対はんたい立場たちばです。

4.刑事けいじばつ

4つ論点ろんてんは、規制きせい違反いはんした場合ばあい罰則ばっそくについてです。

野党やとうがわは、抑止よくしりょくたせるために、刑事けいじばつ導入どうにゅう主張しゅちょうしています。

具体ぐたいてきには、くにによる勧告かんこく命令めいれいしたがわない場合ばあい、2ねん以下いか懲役ちょうえきまたは300まんえん以下いか罰金ばっきん措置そち導入どうにゅうすべきだとしています。

これに対にたい与党よとうがわは、民事みんじてき規制きせい在り方ありかたふくめて、慎重しんちょう検討けんとうすべきだとしています。

与野党よやとう協議きょうぎでは、組織そしきてきおこなわれた違法いほう勧誘かんゆう行為こうい禁止きんしする勧告かんこくなど行政ぎょうせい処分しょぶんおこない、処分しょぶん違反いはんした場合ばあい制裁せいさいことなどを提案ていあんしています。
ソース:NHK ニュース