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福島ふくしまだいいち原発げんぱつ 千島ちしま海溝かいこう地震じしん汚染おせんすい流出りゅうしゅつおそれ 津波つなみ対策たいさく強化きょうか

2018-09-14 07:19:46

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東京とうきょう電力でんりょくは、北海道ほっかいどう沖合おきあい千島ちしま海溝かいこう巨大きょだい地震じしんきた場合ばあい福島ふくしまだいいち原子力げんしりょく発電はつでんしょ最大さいだいで10メートルあま津波つなみ押し寄おしよせて地下ちかにたまっているこう濃度のうど放射ほうしゃせい物質ぶっしつふく汚染おせんすい外部がいぶ流出りゅうしゅつするそれあることから、防潮ぼうちょうつつみ延長えんちょうするなど津波つなみ対策たいさく強化きょうかすることをあきらかにしました。
福島ふくしまだいいち原発げんぱつでは、ちたかく燃料ねんりょうやすため原子げんしそそいでいるみず流れ込ながれこ地下ちかすいこう濃度のうど放射ほうしゃせい物質ぶっしつふく汚染おせんすいとなり、いま建屋たきのや地下ちかなどおよそよんまん6000トンがたまっています。

政府せいふ地震じしん調査ちょうさ委員いいんかい去年きょねん12つき北海道ほっかいどう沖合おきあいの「千島ちしま海溝かいこう」できる巨大きょだい地震じしんについて「切迫せっぱくしている可能かのうせいたか」と評価ひょうかしたことをけて東京とうきょう電力でんりょく分析ぶんせきした結果けっか福島ふくしまだいいち原発げんぱつ最大さいだいで10メートルあま津波つなみ押し寄おしよ汚染おせんすい外部がいぶ流出りゅうしゅつするそれあることがわかりました。

このため東京とうきょう電力でんりょくは14にちひらかれた原子力げんしりょく規制きせい委員いいんかい会合かいごうで、津波つなみによる浸水しんすい被害ひがいふせため建屋たきのや出入り口でいりぐちなど開口かいこうふさ工事こうじ前倒まえだおししてすすめるのにくわえ、防潮ぼうちょうつつみ北側きたがわ延長えんちょうしていち号機ごうきからよん号機ごうきうみがわつくことなど津波つなみ対策たいさく強化きょうかすることをあきらかにしました。防潮ぼうちょうつつみはできるだけ早期そうき完成かんせいさせたいとしています。

これに対にたいして原子力げんしりょく規制きせいちょう担当たんとうしゃからは「防潮ぼうちょうつつみ延長えんちょうはい作業さぎょう影響えいきょうがないか検討けんとうしてほしい」といった指摘してきされていました。

福島ふくしまだいいちはい推進すいしんカンパニーの小野おのあきら代表だいひょうは「津波つなみおそわれればはい作業さぎょうのための設備せつび使つかえなくなってしまい、はいおくれる可能かのうせいもある。防潮ぼうちょうつつみどこにどういうかたちつくか、いそいで検討けんとうしたい」とはなしていました。

こう濃度のうど汚染おせんすい流出りゅうしゅつリスク

福島ふくしまだいいち原発げんぱつでは、事故じこちたかく燃料ねんりょうやすため、原子げんしつづけているみずこう濃度のうど放射ほうしゃせい物質ぶっしつふく汚染おせんすいとなって原子げんし建屋たきのやなど地下ちかにたまっています。

汚染おせんすい建屋たきのやからくみ上くみあげられ、専用せんよう設備せつび処理しょりされて一部いちぶ原子げんしもどされますが、そのほかほとんど放射ほうしゃせい物質ぶっしつ取り除とりのぞかれてタンクに保管ほかんされています。

汚染おせんすい日々ひび発生はっせいしていて、処理しょりされるまえこう濃度のうどのものが原子げんし建屋たきのや、タービン建屋たきのやそれにプロセスぬし建屋たきのやばれる建物たてものなど地下ちかにたまっています。

そのりょうおよそよんまん6000トンのぼり、セシウムやストロンチウムなど放射ほうしゃせい物質ぶっしつたか濃度のうどふくまれています。

さらに、プロセスぬし建屋たきのやにはつよ放射線ほうしゃせん廃液はいえき汚泥おでいなどおよそ600トン保管ほかんされていて、東京とうきょう電力でんりょくは2020年度ねんどまでに高台たかだい移送いそうする計画けいかくしめしています。

こう濃度のうど汚染おせんすいがたまっているこれら建屋たきのやは、海抜かいばつ8.5メートル敷地しきちにあります。

このため、10メートルえるような津波つなみ到達とうたつした場合ばあいには建屋たきのや津波つなみ流れ込ながれこそれがあり、によってこう濃度のうど汚染おせんすいつよ放射線ほうしゃせん廃液はいえきなどうみ流れ出ながれだすことが懸念けねんされています。

専門せんもん汚染おせんすい最大さいだい懸念けねん

福島ふくしまだいいち原子力げんしりょく発電はつでんしょふたたおおきな津波つなみ押し寄おしよせた場合ばあい懸念けねんされるこう濃度のうど汚染おせんすい流出りゅうしゅつについて、日本にっぽん原子力げんしりょく学会がっかいの「はい検討けんとう委員いいんかい」の委員いいんちょうで、法政大ほうせいだいがく宮野みやのひろし客員きゃくいん教授きょうじゅは、「建屋たきのや地下ちか汚染おせんすい濃度のうど非常ひじょうたかく、それそとしまうということになれば、影響えいきょうおおきい」とはなし、「いま福島ふくしまだいいち原発げんぱつのリスクをかんがえるうえで、環境かんきょうへの影響えいきょうということでは、最大さいだい懸念けねんひとだ」と指摘してきしています。

そのうえで津波つなみ対策たいさくについては、「おおきな津波つなみ場合ばあいなみりょく設備せつびこわれることがあるので、どういう影響えいきょうがあるのか、きちんと評価ひょうかして対策たいさくをしないといけない。すべてに対にたいして完璧かんぺき対策たいさくことはできないが、最悪さいあく条件じょうけんになったとしても最低さいていげんまもべきものをめて、そこまではまもるという対策たいさくすすめてほしい」とはなしていました。

水密すいみつとびらなど開口かいこう津波つなみ対策たいさくいそ

東京とうきょう電力でんりょくはもともと、福島ふくしまだいいち原発げんぱつ東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいのときとどう程度ていどたかさおよそ13.5メートル津波つなみおそわれた場合ばあいなどを想定そうていして、防潮ぼうちょうつつみ建設けんせつしたり、建屋たきのやなか津波つなみ流れ込ながれこまないよう開口かいこうふさなどの対策たいさくすすめてきました。

こうしたなか千島ちしま海溝かいこう巨大きょだい地震じしんが「切迫せっぱくしている可能かのうせいたか」との評価ひょうかけ、対策たいさく前倒まえだおししてすすめることになりました。

東京とうきょう電力でんりょくはまず、地震じしんともな津波つなみたかさは最大さいだいで10.1メートル評価ひょうかしたほかいち号機ごうきからよん号機ごうき原子げんし建屋たきのやなどある敷地しきちで、最大さいだいおよそ1.8メートルのたかさまで浸水しんすいするおそれがあると評価ひょうかしました。

いち号機ごうきから4号機ごうき建屋たきのやには、設備せつび機器きき運び込はこびこ入り口いりくち空気くうき取り入とりいぐちなど開口かいこうわせて122あります。

現場げんばではおおきな水密すいみつとびら設置せっちなど開口かいこうふさ作業さぎょうすすめられていますが、これまでに作業さぎょうえたのは61か所かしょにとどまっています。

このため、現在げんざい予定よていしている26か所かしょ開口かいこうふさ工事こうじうちろくか所かしょ年度ねんどない作業さぎょうえ、のこの20か所かしょ半年はんとし程度ていど前倒まえだおしするなどして、2020年度ねんど上期かみきまでに完了かんりょうさせることにしています。
このほか、22か所かしょについては工事こうじ検討けんとうしています。

しかし現場げんば放射線ほうしゃせんりょうたか作業さぎょうおこなえない場所ばしょが13か所かしょあり、今後こんご対応たいおう検討けんとうしたいとしています。
ソース:NHK ニュース