日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ おととしにも官邸かんていが候補こうほ者しゃに“難色なんしょく”

「日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ」の会員かいいん人事じんじをめぐり、おととしの会員かいいん補充ほじゅう人事じんじの際さいにも、総理そうり大臣だいじん官邸かんていから学術がくじゅつ会議かいぎが挙あげた候補こうほ者しゃに難色なんしょくが示しめされ、2年ねんにわたり欠員けついんの状態じょうたいになっていたことが学術がくじゅつ会議かいぎの複数ふくすうの元もと幹部かんぶへの取材しゅざいで分わかりました。

「日本にっぽん学術がくじゅつ会議かいぎ」の会員かいいんの補充ほじゅう人事じんじをめぐっては、4年ねん前まえの平成へいせい28年ねん夏なつ、選考せんこうの過程かていで学術がくじゅつ会議かいぎ側がわが挙あげた候補こうほ者しゃに総理そうり大臣だいじん官邸かんていから難色なんしょくが示しめされ、3人にんが欠員けついんの状態じょうたいになっていたことが明あきらかになっています。

その後そのご、おととし平成へいせい30年ねんの補充ほじゅう人事じんじの際さいにも同おなじように官邸かんていが難色なんしょくを示しめしていたことが、会議かいぎの複数ふくすうの元もと幹部かんぶへの取材しゅざいで新あらたに分わかりました。

それによりますと、おととし9月つき、会員かいいんの1人にんが70歳さいの定年ていねんを迎むかえたため欠員けついんの補充ほじゅうが必要ひつようになり、学術がくじゅつ会議かいぎ側がわが候補こうほ者しゃの名前なまえを伝つたえたところ、官邸かんていから難色なんしょくを示しめされ、ことし秋あきまで2年ねんにわたって欠員けついんの状態じょうたいになったということです。

会員かいいん人事じんじをめぐっては3年ねん前まえの平成へいせい29年ねん、新あらたに会員かいいんとなる105人にんの候補こうほ者しゃを決きめる前まえの段階だんかいで官邸かんていから選考せんこう状況じょうきょうについて説明せつめいを求もとめられ、学術がくじゅつ会議かいぎの当時とうじの会長かいちょうだった東京とうきょう大学だいがくの大西おおにし隆たかし　名誉めいよ教授きょうじゅが定員ていいんの105人にんを上回うわまわる110人にん余あまりの名簿めいぼを官邸かんていに示しめしていたことも明あきらかになっています。

一方いっぽうで元もと幹部かんぶによりますと、京都大きょうとだい学がくの山やま極ごく壽ことぶき一いち前ぜん総長そうちょうが会長かいちょうだったことしの会員かいいん人事じんじの際さいには、3年ねん前まえと同おなじように官邸かんていから定員ていいんを上回うわまわる候補こうほ者しゃの名簿めいぼを示しめすよう求もとめられましたが、学術がくじゅつ会議かいぎ側がわが応おうじなかったことが分わかりました。

学術がくじゅつ会議かいぎ側がわはことし8月つき31日にちに定員ていいんと同おなじ105人にんの候補こうほ者しゃを推薦すいせんしましたが、菅かん総理そうり大臣だいじんはこのうち6人にんを任命にんめいしませんでした。

元もと幹部かんぶの1人にんは「4年ねん前まえの補充ほじゅう人事じんじの対応たいおうをきっかけに官邸かんていが学術がくじゅつ会議かいぎの人事じんじに介入かいにゅうするようになった。選考せんこう状況じょうきょうを説明せつめいするのは官邸かんていの顔かおを立たてるための対応たいおうだったと思おもうが、それがうまいように使つかわれ官邸かんていが権限けんげんを行使こうしする事態じたいになった。あってはならないことだ」とと話はなしています。

ソース：NHK ニュース