ハンセン病はんせんびょう最後さいごの語かたり部ぶ９きゅう５ご歳さい男性だんせい亡なくなる 鹿児島かごしま 奄美あまみ

鹿児島かごしま県けん奄美あまみ市しにある国立こくりつハンセン病はんせんびょう療養りょうよう所しょで、この療養りょうよう所しょの最後さいごの語かたり部ぶとして活動かつどうしてきた９きゅう５ご歳さいの男性だんせいが、亡なくなりました。語かたり部ぶとして活動かつどうする人ひとがいなくなったのは、全国ぜんこくの療養りょうよう所しょで初はじめてで、当事者とうじしゃの体験たいけんをどう語り継かたりつぐかが課題かだいになっています。

国立こくりつハンセン病はんせんびょう療養りょうよう所しょ「奄美あまみ和光わこう園えん」では、入所にゅうしょ者しゃが、訪おとずれた人ひとに国くにの誤あやまった隔離かくり政策せいさくで受うけた差別さべつや苦くるしみなどの体験たいけんを伝つたえる語かたり部ぶの活動かつどうが行おこなわれています。療養りょうよう所しょによりますと、入所にゅうしょ者しゃの高齢こうれい化かに伴ともない、語かたり部ぶの数かずは減へっていき、ただ１いち人にん残のこった最後さいごの語かたり部ぶとして活動かつどうしてきた９きゅう５ご歳さいの男性だんせいが、１いち１いち日にち亡なくなったということです。
全国ぜんこくに１いち３さんある国立こくりつハンセン病はんせんびょう療養りょうよう所しょにＮＨＫえぬえいちけいが取材しゅざいしたところ、語かたり部ぶとして活動かつどうする人ひとがいなくなったのは、奄美あまみ和光わこう園えんが初はじめてです。
奄美あまみ和光わこう園えんでは、これまでに撮影さつえいした語かたり部ぶの映像えいぞうなどを使つかって、体験たいけんを語り継かたりついでいきたいとしています。
全国ぜんこくの国立こくりつハンセン病はんせんびょう療養りょうよう所しょの入所にゅうしょ者しゃの平均へいきん年齢ねんれいは、先月せんげつ末まつの時点じてんで８はち４よん．７なな歳さいと高齢こうれい化かが進すすんでいて、当事者とうじしゃの体験たいけんをどう語り継かたりつぐかが課題かだいになっています。

奄美あまみ和光わこう園えんの加納かのう達雄たつお園長えんちょうは、「私わたしたちは、ハンセン病はんせんびょうの歴史れきしについて話はなすことはできますが、実体験じつたいけんを語かたれるのは、当事者とうじしゃの入所にゅうしょ者しゃだけです。その声こえをなんとか残のこし、後世こうせいに伝つたえていく努力どりょくを続つづけていきたいです」と話はなしています。

ソース：NHK ニュース