Hiện Furigana
北アルプス 立山連峰で雪崩 3人巻き込まれ大学生1人死亡
2016-11-29 08:41:27
29日朝、北アルプス、立山連峰の室堂付近で雪崩が発生し、大学のワンダーフォーゲル部の6人のパーティーのうち3人が巻き込まれ、警察によりますと、このうち21歳の男子大学生が死亡しました。
29日午前8時半ごろ、富山県の北アルプス、立山連峰の室堂から一ノ越の間の標高およそ2500メートル付近で雪崩が発生し、登山中のパーティーが巻き込まれたと警察に通報がありました。
パーティーは東京工業大学のワンダーフォーゲル部の男子大学生6人で、警察によりますと、3人が雪崩に巻き込まれ、このうち意識不明の重体になっていた千葉県八千代市の橋本士門さん(21)の死亡が確認されました。また、19歳の学生1人が軽いけがをしたということです。
警察の調べによりますと、6人は4日前の25日夜に長野県側から北アルプスに入り、29日朝、室堂を出発して雄山に向かう途中で雪崩に巻き込まれたと見られるということです。立山黒部アルペンルートを運営する立山黒部貫光によりますと、室堂では昨夜から雪が降って、29日朝は70センチほどの積雪があり、霧で視界も悪かったということです。
パーティーは東京工業大学のワンダーフォーゲル部の男子大学生6人で、警察によりますと、3人が雪崩に巻き込まれ、このうち意識不明の重体になっていた千葉県八千代市の橋本士門さん(21)の死亡が確認されました。また、19歳の学生1人が軽いけがをしたということです。
警察の調べによりますと、6人は4日前の25日夜に長野県側から北アルプスに入り、29日朝、室堂を出発して雄山に向かう途中で雪崩に巻き込まれたと見られるということです。立山黒部アルペンルートを運営する立山黒部貫光によりますと、室堂では昨夜から雪が降って、29日朝は70センチほどの積雪があり、霧で視界も悪かったということです。
「こしもざらめ雪」が影響か
富山県によりますと、現場周辺の積雪の観測では、昼と夜の温度差などの影響でもろく崩れやすくなっている「こしもざらめ雪」と呼ばれる雪が積もっていたということです。
専門家は、この「こしもざらめ雪」が影響して雪崩が発生した可能性があると指摘しています。
防災科学技術研究所、雪氷防災研究センターの山口悟主任研究員によりますと、「こしもざらめ雪」は、日中、日射で温められたり、夜間に急激に冷やされたりするのを繰り返すことで、結晶どうしの結合が弱くなり、もろく崩れやすくなった雪のことで、上にさらに新しく雪が積もると、雪崩が発生しやすくなるということです。
富山県は、立山連峰の室堂に複数の「入山指導員」を常駐させて、毎日、周辺の積雪の状態を観測し、ホームページで発表していますが、28日の発表では、この「こしもざらめ雪」が混じり不安定になっていることや、スコップでたたくと弱い力でも雪が崩れることが確認されたということです。
また、27日には室堂の周辺で比較的規模の大きな雪崩が発生するなど、ここ数日、雪崩が複数発生しているうえ、今後のまとまった降雪で大規模な雪崩の発生が予想されるとして、28日、雪崩の危険性が4段階のうち2番目に高い「非常に危険な状態」に引き上げて、慎重に行動するよう呼びかけていました。
山口主任研究員によりますと、3年前の11月に立山連峰の真砂岳で大規模な雪崩が発生して、7人が死亡した事故でも、この「こしもざらめ雪」の層が確認されているということです。
山口主任研究員は「積雪の観測結果や、過去に立山連峰で起きた雪崩から考えると、『こしもざらめ雪』が影響して雪崩が発生した可能性がある。おとといから雪崩が複数確認されていたとすると、現場の周辺では広い範囲で弱い雪の層が形成されていたと考えられる」と指摘しています。
専門家は、この「こしもざらめ雪」が影響して雪崩が発生した可能性があると指摘しています。
防災科学技術研究所、雪氷防災研究センターの山口悟主任研究員によりますと、「こしもざらめ雪」は、日中、日射で温められたり、夜間に急激に冷やされたりするのを繰り返すことで、結晶どうしの結合が弱くなり、もろく崩れやすくなった雪のことで、上にさらに新しく雪が積もると、雪崩が発生しやすくなるということです。
富山県は、立山連峰の室堂に複数の「入山指導員」を常駐させて、毎日、周辺の積雪の状態を観測し、ホームページで発表していますが、28日の発表では、この「こしもざらめ雪」が混じり不安定になっていることや、スコップでたたくと弱い力でも雪が崩れることが確認されたということです。
また、27日には室堂の周辺で比較的規模の大きな雪崩が発生するなど、ここ数日、雪崩が複数発生しているうえ、今後のまとまった降雪で大規模な雪崩の発生が予想されるとして、28日、雪崩の危険性が4段階のうち2番目に高い「非常に危険な状態」に引き上げて、慎重に行動するよう呼びかけていました。
山口主任研究員によりますと、3年前の11月に立山連峰の真砂岳で大規模な雪崩が発生して、7人が死亡した事故でも、この「こしもざらめ雪」の層が確認されているということです。
山口主任研究員は「積雪の観測結果や、過去に立山連峰で起きた雪崩から考えると、『こしもざらめ雪』が影響して雪崩が発生した可能性がある。おとといから雪崩が複数確認されていたとすると、現場の周辺では広い範囲で弱い雪の層が形成されていたと考えられる」と指摘しています。
ソース:NHK ニュース