妊娠にんしん中絶ちゅうぜつ手術しゅじゅつ受うけた女性じょせい死亡しぼう 遺族いぞくが医師いしを告発こくはつ

ことし７月しちがつ、東京とうきょう・武蔵野むさしの市しの産婦人科さんふじんか病院びょういんで人工じんこう妊娠にんしん中絶ちゅうぜつの手術しゅじゅつを受うけた女性じょせいが６ろく日にち後ごに死亡しぼうしていたことがわかりました。女性じょせいの遺族いぞくは、執刀しっとうした医師いしが手術しゅじゅつに必要ひつような指定していを受うけていなかった疑うたがいで警視庁けいしちょうに告発こくはつしました。

これは女性じょせいの遺族いぞくと弁護士べんごしが６ろく日にち午後ごご、記者きしゃ会見かいけんをして明あきらかにしました。

それによりますと、東京とうきょう・武蔵野むさしの市しにある産婦人科さんふじんかの「水口みずぐち病院びょういん」で、ことし７月しちがつ、当時とうじ２に３さん歳さいの女性じょせいが人工じんこう妊娠にんしん中絶ちゅうぜつの手術しゅじゅつを受うけたあと体調たいちょうが悪化あっかし、６ろく日にち後ごに自宅じたくで死亡しぼうしました。手術しゅじゅつとの因果いんが関係かんけいはわかっていませんが、執刀しっとうした男性だんせい医師いしは、中絶ちゅうぜつの手術しゅじゅつをするのに必要ひつような東京とうきょう都との医師いし会かいからの指定していを受うけていなかったということです。

このため遺族いぞくは、指定していを受うけずに違法いほうに手術しゅじゅつを行おこなった疑うたがいでこの医師いしを６ろく日にち、警視庁けいしちょうに告発こくはつしました。会見かいけんした２に６ろく歳さいの夫おっとは「胎児たいじの発育はついくが不十分ふじゅうぶんだと説明せつめいがあり、妻つまと話し合はなしあって中絶ちゅうぜつを決きめたが、健康けんこうだった妻つまが急死きゅうししたことには納得なっとくがいかない。本当ほんとうに手術しゅじゅつが原因げんいんではなかったのか、病院びょういんの管理かんり体制たいせいが適切てきせつだったのかを明あきらかにしてほしい」と話はなしていました。

水口みずぐち病院びょういんは、「このような事件じけんを発生はっせいさせたことを反省はんせいするとともに、深ふかくおわび申し上もうしあげます。事件じけんを厳粛げんしゅくに受け止うけとめ、再発さいはつ防止ぼうしに向むけ、全力ぜんりょくで信頼しんらい回復かいふくに取り組とりくんでまいります」とコメントしています。

病院びょういんは医師いしの手術しゅじゅつを容認ようにん

水口みずぐち病院びょういんによりますと、今回こんかい執刀しっとうした男性だんせい医師いしは、ことし８月はちがつから１０月じゅうがつまでの３さんか月かげつ間かん勤務きんむし、合あわせて１いち２に件けんの人工じんこう妊娠にんしん中絶ちゅうぜつの手術しゅじゅつを行おこなっていたということです。病院びょういんでは、この医師いしが、必要ひつような指定していを受うけていないことを把握はあくしていたものの、指定していを受うけていた当時とうじの院長いんちょうの責任せきにんのもとで、手術しゅじゅつを行おこなうことを容認ようにんしていたということです。病院びょういんは認識にんしき不足ふそくだったとしていて、この問題もんだいを受うけて当時とうじの院長いんちょうと執刀しっとうした医師いしはいずれも１０月じゅうがつ末まつで退職たいしょくしたということです。

ソース：NHK ニュース