東京とうきょう証券しょうけん取引とりひき所しょ「大納会だいのうかい」 来年らいねんも株価かぶか上昇じょうしょうを

東京とうきょう証券しょうけん取引とりひき所しょで、ことし１いち年ねんの取り引とりひきを締しめくくる「大納会だいのうかい」が行おこなわれ、５ご年ねん連続れんぞくで値上ねあがりした株価かぶかが来年らいねんも上昇じょうしょうすることを願ねがいました。

ことしの大納会だいのうかいは、レスリング女子じょしでオリンピック４よん連覇れんぱを達成たっせいし、国民こくみん栄誉えいよ賞しょうを受賞じゅしょうした伊い調ちょう馨かおる選手せんしゅが招まねかれました。

まず、東証とうしょうを傘下さんかに持もつ日本にっぽん取引とりひき所しょグループの清田きよた瞭あきら最高さいこう経営けいえい責任せきにん者しゃが「ことしは戦後せんご初はじめて、日経にっけい平均へいきん株価かぶかが年初ねんしょから６ろく営業えいぎょう日び連続れんぞくで下落げらくするという暗くらいスタートだった。年末ねんまつにかけては予想よそう外がいなことに、アメリカのトランプ次期じき大統領だいとうりょうの経済けいざい政策せいさくへの期待きたいを背景はいけいに一気いっきに１いち万まん９きゅう０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん台だいに上昇じょうしょうし、明あかるいムードで年末ねんまつを迎むかえることができた」とあいさつしました。

続つづいて、伊い調ちょうさんが「私わたしが戦たたかう姿すがたを見みて、１いち人にんでも多おおくの方ほうが勇気ゆうきを持もって頑張がんばろうと思おもってもらえたらうれしいです。来年らいねんも皆みなさまにとってすばらしい１いち年ねんになりますよう心こころよりお祈おいのりします」と述のべ、来年らいねんの株価かぶかの上昇じょうしょうを願ねがって鐘かねを鳴ならしました。

また、熊本くまもと県けんのキャラクター「くまモン」が特別とくべつゲストとして登場とうじょうし、一連いちれんの熊本くまもと地震じしんで全国ぜんこくから寄よせられた支援しえんへの感謝かんしゃの気持きもちを伝つたえ、さらなる復興ふっこうを願ねがって、鐘かねを鳴ならしました。

このあと、およそ７なな０ぜろ０ぜろ人にんの出席しゅっせき者しゃ全員ぜんいんで手て締しめを行おこなって、ことしの取り引とりひきを締しめくくりました。

３さん０ぜろ日にちの東京とうきょう株式かぶしき市場しじょうは、日経にっけい平均へいきん株価かぶかが２に９きゅう日にちに比くらべて３さん０ぜろ円えん７なな７なな銭せん安やすい１いち万まん９きゅう１いち１いち４よん円えん３さん７なな銭せんとなり、年末ねんまつの終値おわりねとしては５ご年ねん連続れんぞくで前まえの年としの終値おわりねを上回うわまわりました。

株価かぶか この１いち年ねん

ことしの東京とうきょう株式かぶしき市場しじょうは、ヨーロッパとアメリカでそれぞれ起おきた政治せいじ上じょうの「予想よそう外がいの出来事できごと」によって株価かぶかが乱高下らんこうかしました。

去年きょねんの年末ねんまつは、日経にっけい平均へいきん株価かぶかが１いち万まん９きゅう０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん余あまりと、年末ねんまつの終値おわりねとしては４よん年ねん連続れんぞくの上昇じょうしょうとなり、１いち９きゅう年ねんぶりの高値たかねで取り引とりひきを終おえました。しかし、ことしに入はいってからは、中国ちゅうごくの経済けいざい減速げんそくや資源しげん国こくの景気けいき低迷ていめいなどで株価かぶかは値下ねさがりが続つづきました。２月にがつ中旬ちゅうじゅんには、１いち万まん５ご０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん台だいを割り込わりこみ、年明としあけからわずか１いちか月かげつ半はんで４よん０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん以上いじょうもの大幅おおはばな下落げらくとなりました。

その後そのご、株価かぶかは１いち万まん５ご０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん台だいから１いち万まん７なな０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん台だいの間まで、比較的ひかくてき、落ち着おちついた状況じょうきょうが続つづきます。その状況じょうきょうを大おおきく揺ゆるがせたのは、６月ろくがつ、イギリスが行おこなったＥＵい-ゆ-＝ヨーロッパ連合れんごうからの賛否さんぴを問とう国民こくみん投票とうひょうです。開票かいひょうが行おこなわれた日本にっぽん時間じかんの６月ろくがつ２に４よん日にち、大方おおかたの予想よそうを覆くつがえして、ＥＵい-ゆ-離脱りだつ派はが勝利しょうりする見通みとおしが強つよまると、世界せかい経済けいざいの先行さきゆきの不透明ふとうめい性せいが増ましたとして、日経にっけい平均へいきん株価かぶかは１いち日にちで１いち２に０ぜろ０ぜろ円えん以上いじょう値下ねさがりしました。１いち日にちの下さげ幅はばとしては平成へいせい２に０ぜろ年ねんのリーマンショックを上回うわまわる過去かこ８はち番目ばんめの規模きぼとなりました。

その後そのご、株価かぶかは回復かいふく傾向けいこうをたどります。その主おもな要因よういんとなったのは、７月しちがつ末まつに日銀にちぎんが打ち出うちだした追加ついかの金融きんゆう緩和かんわ策さくでした。日銀にちぎんが「ＥＴＦ」と呼よばれる上場じょうじょう投資とうし信託しんたくを市場しじょうから買い入かいいれる額がくをほぼ２に倍ばいの年間ねんかん６ろく兆ちょう円えんに増ふやしたことによって、市場しじょう関係かんけい者しゃの間まに「株価かぶかが下さがれば日銀にちぎんが買かい支ささえる」という見方みかたが広ひろがったのです。こうした状況じょうきょうは「官製かんせい相場そうば」で、資本しほん市場しじょうをゆがめているという批判ひはんの声こえも出でました。

回復かいふく傾向けいこうにあった株価かぶかを再ふたたび揺ゆさぶったのは、またしても、海外かいがいで起おきた予想よそう外がいの政治せいじイベントでした。１１月じゅういちがつのアメリカ大統領だいとうりょう選挙せんきょで、市場しじょう関係かんけい者しゃの予想よそうを覆くつがえし、共和党きょうわとうのトランプ候補こうほの優勢ゆうせいが伝つたわると、株価かぶかは急落きゅうらく。９きゅう０ぜろ０ぜろ円えん以上いじょう、値下ねさがりしました。しかし、暴落ぼうらくした株価かぶかは、一夜いちやにして“Ｖぶい字じ回復かいふく”します。大統領だいとうりょう選挙せんきょにあわせて行おこなわれた連邦れんぽう議会ぎかい選挙せんきょで、共和党きょうわとうが上下じょうげ両院りょういんを押おさえたことが市場しじょうの安心あんしん感かんにつながりました。そして、トランプ氏しが選挙せんきょ戦せんで掲かかげてきた政策せいさくのうち、減税げんぜいや大だい規模きぼなインフラ投資とうしといったアメリカの景気けいきにとって、いわば明あかるい側面そくめんだけが注目ちゅうもくされて株式かぶしきが買かわれる“トランプ相場そうば”が生うまれました。１２月じゅうにがつに入はいっても、株価かぶかの上昇じょうしょう傾向けいこうが続つづいて、およそ１いち年ねんぶりに１いち万まん９きゅう０ぜろ０ぜろ０ぜろ円えん台だいを回復かいふくしました。

円えん相場そうば この１いち年ねん

１いちドル＝１いち２に０ぜろ円えん近辺きんぺんで始はじまったことしの円えん相場そうばは、一時いちじ、９きゅう９きゅう円えん台だいに突入とつにゅうするなど円えん高だかが進すすみましたが、秋あき以降いこうは一転いってんして円えん安やすが加速かそくする激はげしい値動ねうごきの１いち年ねんとなりました。

円えん相場そうばは、ことしの初はじめは１いちドル＝１いち２に０ぜろ円えん近辺きんぺんで推移すいいしていましたが、中国ちゅうごくをはじめ新興しんこう国こくの景気けいき減速げんそくに対にたいする懸念けねんから比較的ひかくてき、安全あんぜんな通貨つうかとして円えんを買かう動うごきが広ひろがって、４月しがつには１いちドル＝１いち１いち０ぜろ円えんを割り込わりこむまで円えん高だかが進すすみました。

急速きゅうそくに進すすむ円えん高だかに、日本にっぽんの通貨つうか当局とうきょくは「過度かどな変動へんどうには対応たいおうする」などと投機とうき的てきな動うごきへのけん制けんせいを繰り返くりかえしました。しかし、アメリカ側がわは「秩序ちつじょ立たった動うごきだ」と反論はんろんし、市場しじょう関係かんけい者しゃの間までは、日本にっぽんが円えん売うりドル買かいの市場しじょう介入かいにゅうに踏み切ふみきることは困難こんなんだという見方みかたが広ひろがって、円えん高だかの流ながれが加速かそくしました。

さらに、ことし６月ろくがつ、イギリスの国民こくみん投票とうひょうで、大方おおかたの予想よそうに反はんしてＥＵい-ゆ-離脱りだつ派はの優勢ゆうせいが伝つたわると、いわばパニック的てきな円えん買かいの動うごきが広ひろがり、２に年ねん７ななか月かげつぶりに、１いちドル＝９きゅう９きゅう円えん台だいまで円えん高だかが進すすみました。その後そのごも、１いち０ぜろ０ぜろ円えんから１いち０ぜろ５ご円えん程度ていどの円えん高だか水準すいじゅんが続つづき、日本にっぽんの企業きぎょうの間までは、事業じぎょう計画けいかくを立たてる前提ぜんていとなる想定そうていレートを円えん高だか方向ほうこうに見直みなおす動うごきが相次あいつぎました。

ところが、この円えん高だかの流ながれを一変いっぺんさせる出来事できごとが起おきます。１１月じゅういちがつに行おこなわれたアメリカの大統領だいとうりょう選挙せんきょでのトランプ氏しの勝利しょうりです。選挙せんきょ戦せんでトランプ氏しが掲かかげた大型おおがた減税げんぜいや大だい規模きぼなインフラ投資とうしが経済けいざい成長せいちょうを加速かそくさせるとの見方みかたから、アメリカの金利きんりが上昇じょうしょうしたため、ドルを買かう動うごきが一気いっきに広ひろがったのです。世界せかい各国かっこくの通貨つうかに対にたいし、ドル高だかが進すすむいわゆる「トランプ相場そうば」です。さらに、１２月じゅうにがつには、アメリカの中央ちゅうおう銀行ぎんこうにあたるＦＲＢえふあ-るび-＝連邦れんぽう準備じゅんび制度せいど理事りじ会かいが、追加ついかの利上りあげを決きめたことなどから、１いち５ご日にちには１いちドル＝１いち１いち８はち円えん台だいまで円えん安やすが進すすみました。わずか１いちか月かげつ余あまりで、円えんはドルに対にたいして一時いちじ、１いち５ご円えん以上いじょうも値下ねさがりし、円えん高だかから一転いってんして円えん安やすへと、値動ねうごきの激はげしい１いち年ねんとなりました。

ソース：NHK ニュース