川端かわばた康成やすなり ノーベル文学ぶんがく賞しょう受賞じゅしょう２に年ねん前まえの選考せんこうで高こう評価ひょうか

１いち９きゅう６ろく８はち年ねんに日本人にっぽんじんとして初はじめてノーベル文学ぶんがく賞しょうの受賞じゅしょう者しゃとなった小説しょうせつ家かの川端かわばた康成やすなりは、すでにその２に年ねん前まえの選考せんこうで、選考せんこう委員いいんの１いち人にんから受賞じゅしょうにもっともふさわしいと評価ひょうかされていたことが、２に日にち、公開こうかいされたノーベル文学ぶんがく賞しょうの議事ぎじ録ろくで明あきらかになりました。

ノーベル文学ぶんがく賞しょうの受賞じゅしょう者しゃを選考せんこうする「スウェーデン・アカデミー」は、５ご０ぜろ年ねんたったものから順じゅんに情報じょうほう公開こうかい請求せいきゅうに応おうじて議事ぎじ録ろくを開示かいじしており、ＮＨＫえぬえいちけいが去年きょねん秋あきに請求せいきゅうしたところ、２に日にち、１いち９きゅう６ろく６ろく年ねんの議事ぎじ録ろくが公開こうかいされました。

それによりますと、この年としは７なな２に人にんが候補こうほとなり、日本人にっぽんじんでは、川端かわばた康成やすなりと詩人しじんの西脇にしわき順三郎じゅんざぶろうの２に人にんが候補こうほになっていました。このうち川端かわばた康成やすなりについて選考せんこう委員いいんの１いち人にんは、「日本人にっぽんじんに受賞じゅしょうさせたいから言いうのではない」と前置まえおきしながら、「日本にっぽんの生活せいかつや美学びがくを描えがき、西洋せいようにはない上品じょうひんな表現ひょうげん技術ぎじゅつがある」と指摘してきし、受賞じゅしょうにもっともふさわしいと評価ひょうかしています。
一方いっぽう、前まえの年としまで３さん年ねん続つづけて候補こうほになっていた小説しょうせつ家かの三島みしま由紀夫ゆきおは、候補こうほに入はいっていませんでした。

ノーベル文学ぶんがく賞しょうをめぐっては、１いち９きゅう６ろく０ぜろ年代ねんだい前半ぜんはんに谷崎たにざき潤一郎じゅんいちろうと三島みしま由紀夫ゆきおがそれぞれ最終さいしゅう選考せんこうの直前ちょくぜんまで残のこっていたことがわかっていますが、今回こんかい開示かいじされた議事ぎじ録ろくで、１いち９きゅう６ろく８はち年ねんに日本人にっぽんじんが初はじめて受賞じゅしょうする数すう年ねん前まえから、日本にっぽん文学ぶんがくへの評価ひょうかが極きわめて高たかくなっていたことが裏付うらづけられた形かたちです。

ソース：NHK ニュース