Hiện Furigana
首相 ベトナム首相と会談 新造巡視船を供与
2017-01-16 10:21:19

ベトナムを訪れている安倍総理大臣は、日本時間の16日夕方、グエン・スアン・フック首相と会談し、海洋進出を強めている中国を念頭に、法の支配の重要性を確認し、海洋分野での協力を一層強化するため、新造の巡視船6隻を供与することを伝えました。
ベトナムを訪れている安倍総理大臣は、最高指導者グエン・フー・チョン共産党書記長ら指導部のメンバー4人と相次いで会談していて、日本時間の午後5時ごろから、グエン・スアン・フック首相と会談しました。
この中で、両首脳は、南シナ海での領有権をめぐり、ベトナムと対立し、海洋進出を強めている中国を念頭に、法の支配や紛争の平和的解決の重要性を確認し、安倍総理大臣は、海洋分野での安全保障や防衛協力を一層強化するため、新造の巡視船6隻を供与することを伝えました。
また、安倍総理大臣は、質の高いインフラ整備を実現するために、円借款の供与など、およそ1200億円に上る経済協力を新たに行うことを伝えました。
そして、両首脳は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の発効とともに、RCEP=東アジア地域包括的経済連携について、高い水準での早期妥結に向け、協力していくことを確認しました。
また、両首脳は、この春予定されている天皇皇后両陛下のベトナム公式訪問について、成功に向け緊密に連携していくことで一致しました。
この中で、両首脳は、南シナ海での領有権をめぐり、ベトナムと対立し、海洋進出を強めている中国を念頭に、法の支配や紛争の平和的解決の重要性を確認し、安倍総理大臣は、海洋分野での安全保障や防衛協力を一層強化するため、新造の巡視船6隻を供与することを伝えました。
また、安倍総理大臣は、質の高いインフラ整備を実現するために、円借款の供与など、およそ1200億円に上る経済協力を新たに行うことを伝えました。
そして、両首脳は、TPP=環太平洋パートナーシップ協定の発効とともに、RCEP=東アジア地域包括的経済連携について、高い水準での早期妥結に向け、協力していくことを確認しました。
また、両首脳は、この春予定されている天皇皇后両陛下のベトナム公式訪問について、成功に向け緊密に連携していくことで一致しました。
南シナ海めぐるベトナムの立場は
ベトナムは、南シナ海の南沙(スプラトリー)諸島と西沙(パラセル)諸島について領有権を主張し、中国と対立してきました。
3年前には、西沙諸島近くの海域に中国が海底油田の掘削装置を設置し、これをきっかけに撤去を求めるベトナムの船と中国の船が衝突するなど、対立が先鋭化し、ベトナム各地で中国に抗議するデモが広がり、死傷者も出る事態となりました。
その後、デモは収束したものの、ベトナム政府は、南シナ海で中国が人工島を造成し、滑走路やレーダー施設を建設するなど、海洋進出の動きを活発化させていることに警戒感を強めています。
ベトナム政府は、南シナ海の問題は国際法に基づき、平和的な手段で解決するべきだと主張しています。
一方でベトナムは、政治的、経済的に中国との結びつきが強く、去年7月に国際的な仲裁裁判が南シナ海をめぐる中国の主張を否定する判断を出したあとも2国間の対話を続けています。
今月12日に最高指導者のチョン共産党書記長が北京を訪問して、習近平国家主席と会談した際にも、「中国と一緒に海上での協力を強化し、拡大することを望む」と述べ、中国との関係改善に応じる姿勢も見せています。
3年前には、西沙諸島近くの海域に中国が海底油田の掘削装置を設置し、これをきっかけに撤去を求めるベトナムの船と中国の船が衝突するなど、対立が先鋭化し、ベトナム各地で中国に抗議するデモが広がり、死傷者も出る事態となりました。
その後、デモは収束したものの、ベトナム政府は、南シナ海で中国が人工島を造成し、滑走路やレーダー施設を建設するなど、海洋進出の動きを活発化させていることに警戒感を強めています。
ベトナム政府は、南シナ海の問題は国際法に基づき、平和的な手段で解決するべきだと主張しています。
一方でベトナムは、政治的、経済的に中国との結びつきが強く、去年7月に国際的な仲裁裁判が南シナ海をめぐる中国の主張を否定する判断を出したあとも2国間の対話を続けています。
今月12日に最高指導者のチョン共産党書記長が北京を訪問して、習近平国家主席と会談した際にも、「中国と一緒に海上での協力を強化し、拡大することを望む」と述べ、中国との関係改善に応じる姿勢も見せています。
日本のこれまでのベトナム支援
ベトナムにとって日本は最大の援助国で、2015年度の日本のODA=政府開発援助の円借款の額は1800億円近くに上っています。
おととしには、日本の支援で首都ハノイの国際空港の新ターミナルのほか、ハノイを流れる川にかかる、つり橋型の橋としては東南アジア最長のニャッタン橋が完成しました。
また、ここ数年は防衛分野でも両国の関係強化が進んでいます。
ベトナムの海上警備能力の向上のため、おととしには、日本から中古の漁業取締船6隻が無償で供与されたほか、去年4月には海上自衛隊の護衛艦が初めて、南シナ海に面するベトナム海軍の最重要拠点、カムラン湾に寄港しました。
ベトナムとしては、南シナ海をめぐる中国との対立を念頭に、海洋進出の動きを強める中国をけん制するためにも、防衛分野での日本とのさらなる協力強化を求めています。
おととしには、日本の支援で首都ハノイの国際空港の新ターミナルのほか、ハノイを流れる川にかかる、つり橋型の橋としては東南アジア最長のニャッタン橋が完成しました。
また、ここ数年は防衛分野でも両国の関係強化が進んでいます。
ベトナムの海上警備能力の向上のため、おととしには、日本から中古の漁業取締船6隻が無償で供与されたほか、去年4月には海上自衛隊の護衛艦が初めて、南シナ海に面するベトナム海軍の最重要拠点、カムラン湾に寄港しました。
ベトナムとしては、南シナ海をめぐる中国との対立を念頭に、海洋進出の動きを強める中国をけん制するためにも、防衛分野での日本とのさらなる協力強化を求めています。
ソース:NHK ニュース