Luyện đọc
Hiện Furigana

御嶽山みたけさん噴火ふんか 死亡しぼうにん遺族いぞくくに長野ながのけん提訴ていそ

2017-01-25 09:17:04

avatar
play
はちにん死亡しぼうにん行方ゆくえ不明ふめいとなった、さんねんまえ御嶽山みたけさん噴火ふんか災害さいがいで、くなったにん遺族いぞくが、噴火ふんかまえ噴火ふんか警戒けいかいレベルを引き上ひきあげなかったほか、山頂さんちょう付近ふきんにある地震じしんけい故障こしょう放置ほうちしていたとして、にちくに長野ながのけんに対にたいし、わせていちおくよんぜろぜろぜろまんえん損害そんがい賠償ばいしょうもとめるうったえを、長野ながの地方ちほう裁判所さいばんしょ松本まつもと支部しぶこしました。
平成へいせいろくねん9月くがつきた御嶽山みたけさん噴火ふんかでは、山頂さんちょう付近ふきん中心ちゅうしんはちにん死亡しぼうにんいま行方ゆくえ不明ふめいになっています。

この噴火ふんか災害さいがいで、くなったにん遺族いぞくわせていちいちにんにちくに長野ながのけんに対にたいして、わせていちおくよんぜろぜろぜろまんえん損害そんがい賠償ばいしょうもとめるうったえを、長野ながの地方ちほう裁判所さいばんしょ松本まつもと支部しぶこしました。

うったえによりますと、気象庁きしょうちょうは、噴火ふんかまえ日間にちかんにわたっていちにちぜろかい以上いじょう火山かざんせい地震じしん観測かんそくし、山頂さんちょう火口かこう周辺しゅうへんおよそいちキロを立ち入たちい規制きせいとする「噴火ふんか警戒けいかいレベル」に引き上ひきあげる基準きじゅんえていたにもかかわらず、引き上ひきあげをおこたったと主張しゅちょうしています。

また、長野ながのけんは、山頂さんちょう周辺しゅうへんなどに設置せっちしていたみっつの地震じしんけいのうち、ふたつが故障こしょうしているのをりながら放置ほうちしたと指摘してきし、観測かんそく適切てきせつおこなわれていれば、噴火ふんかまえ警戒けいかいレベルが引き上ひきあげられたと主張しゅちょうしています。

弁護べんごだんによりますと、御嶽山みたけさん噴火ふんか災害さいがい遺族いぞくうったえをこすのははじめてだということです。

遺族いぞく「きちんとこの災害さいがい検証けんしょうする裁判さいばんに」

長野ながのけんひがし伊藤いとうひろ美ひろみさん)は、おっと保男やすおさん(当時とうじよん)をくしました。
伊藤いとうさんは「噴せきれてしまったあしをベルトで固定こていし、なんとかきてかえろうとしたおっと最期さいご姿すがたて、なぜ、こんなことになったのか、噴火ふんか警戒けいかいレベルが引き上ひきあげられていればたすかったのにというおもいが、あたまからはなれませんでした」と、提訴ていそいたったおもいをかたりました。

そのうえで、「火山かざんせい地震じしんぜろかい以上いじょうきるなど噴火ふんか兆候ちょうこうがあったのに、気象庁きしょうちょう長野ながのけん対策たいさくをしなかったのは、怠慢たいまんそのものです。遺族いぞくのこされた検証けんしょう裁判さいばんしかなく、おなじことがふたたきないよう、きちんとこの災害さいがい検証けんしょうする、歴史れきしのこ裁判さいばんにしたい」とうったえました。

また、長男ちょうなん英樹ひできさん(当時とうじさんなな)をくした、岡山おかやまけん赤磐あかいわ堀口ほりぐち純一じゅんいちさん(ななぜろ)は、「息子むすこは、ほかの火山かざんへの登山とざん計画けいかくしたさいには、『噴火ふんか警戒けいかいレベルがになったから中止ちゅうしにしよう』などと仲間なかまにメールするような、慎重しんちょう性格せいかくでした。それにもかかわらず、御嶽山みたけさん噴火ふんかくなったのは無念むねんです」とべました。
そのうえで、「裁判さいばんで、当時とうじ火山かざん防災ぼうさい態勢たいせいや、真相しんそうあきらかにしたうえで、くに長野ながのけんには責任せきにんってほしいです。二度にどとこのような災害さいがいでたくさんのいのち犠牲ぎせいにならないようにしてほしい」とうったえました。

気象庁きしょうちょう「コメント差し控さしひかえる」

気象庁きしょうちょうは「現時点げんじてん訴状そじょうとどいておりませんので、コメントは差し控さしひかえさせていただきます」としています。

長野ながの県知事けんちじ遺族いぞくおもいに寄り添よりそえるよう 対策たいさく強化きょうか

長野ながのけん阿部あべ知事ちじは「まだ訴状そじょうとどいていないので、げん段階だんかい具体ぐたいてきにコメントはできませんが、ご遺族いぞくおもいに寄り添よりそうことができるよう、引き続ひきつづ火山かざん防災ぼうさい対策たいさく強化きょうか全力ぜんりょく取り組とりくみます」としています。

噴火ふんかまえ状況じょうきょう 気象庁きしょうちょう説明せつめい

御嶽山みたけさんではさんねんまえ平成へいせいろくねん9月くがつななにち山頂さんちょう付近ふきんあらたに出来でき複数ふくすう火口かこう水蒸気すいじょうき噴火ふんか発生はっせいしました。
当時とうじあき行楽こうらくシーズンでおおくの登山とざんきゃくおとずれていて、噴火ふんか飛び散とびちった噴せきなどではちにん死亡しぼうにん行方ゆくえ不明ふめいになりました。

気象庁きしょうちょうによりますと、噴火ふんかきる週間しゅうかんほどまえまでは、御嶽山みたけさん発生はっせいしていた火山かざんせい地震じしん回数かいすういちにちすうかい程度ていどでしたが、9月くがついちぜろにち山頂さんちょう付近ふきん震源しんげんとする火山かざんせい地震じしんかい発生はっせいして急激きゅうげき増加ぞうかし、よくいちいちにちにはさらに増加ぞうかしてはちかい発生はっせいしました。
また、地下ちか火山かざん活動かつどうによって発生はっせいするてい周波しゅうは地震じしんも、いちよんにちいちろくにち、それによんにち観測かんそくされました。

このため気象庁きしょうちょうは、9月くがついちいちにちいちにち、それにいちろくにちさんかいにわたって「火山かざん状況じょうきょうに関にかんする解説かいせつ情報じょうほう」を発表はっぴょうし、平成へいせいいちきゅうねんにごく小規模しょうきぼ噴火ふんか発生はっせいした火口かこうないとそのちかくに影響えいきょうする程度ていど火山灰かざんばい噴出ふんしゅつ可能かのうせいがあるとして警戒けいかいびかけるとともに、地震じしん活動かつどう活発かっぱつになっていることから、火山かざん活動かつどう推移すいい注意ちゅういするようびかけていました。

一方いっぽう噴火ふんか警戒けいかいレベルは、噴火ふんかきるまでは当時とうじ平常へいじょう」としていた「レベルいち」のままで、噴火ふんかきたあと、気象庁きしょうちょうは「火口かこう周辺しゅうへん警報けいほう」を発表はっぴょうし、噴火ふんか警戒けいかいレベルを「入山いりやま規制きせい」をしめす「レベルさん」に引き上ひきあげました。

噴火ふんかきるまえに、「レベルいち」から、「火口かこう周辺しゅうへん規制きせい」をしめす「レベル」に引き上ひきあげなかったことについて、気象庁きしょうちょうはこれまで、「レベル」に引き上ひきあげる基準きじゅんのうち、「火山かざんせい地震じしん増加ぞうかいちにちぜろかい以上いじょう発生はっせいしている」という基準きじゅんたしていたものの、地殻ちかく変動へんどう噴気ふんき状況じょうきょう変化へんかられなかったことや、火山かざんせい微動びどう観測かんそくされなかったこと、さらに、火山かざんせい地震じしん回数かいすう9月くがついちにち以降いこう減少げんしょうしたことなどをまえて、引き上ひきあげにはいたらなかったなどと説明せつめいしていました。

気象庁きしょうちょう橋田はしだ俊彦としひこ長官ちょうかん今月こんげついちきゅうにち記者きしゃ会見かいけんで、「とく水蒸気すいじょうき噴火ふんかなので、観測かんそく予測よそくがたいへんむずかしいなかで、当時とうじ観測かんそくデータを判断はんだんした結果けっかで、レベルを引き上ひきあげるのはむずかしかったのではないかとおもう」とべています。

情報じょうほう発信はっしん監視かんし体制たいせい おおきく見直みなお

御嶽山みたけさん噴火ふんかは、予測よそくむずかしい火山かざん災害さいがい情報じょうほう発信はっしん在り方ありかた監視かんし体制たいせいおおきく見直みなおすきっかけとなり、気象庁きしょうちょうはおととしから、噴火ふんかいち早いちはやつたえる「噴火ふんか速報そくほう」の運用うんようはじめたほか、噴火ふんか警戒けいかいレベルの「レベルいち」に使つかっていた「平常へいじょう」という表現ひょうげんを「活火山かっかざんであることに留意りゅうい」に変更へんこうしました。

また、よん時間じかん体制たいせい監視かんししている「常時じょうじ観測かんそく火山かざん」の火口かこう周辺しゅうへんあらたに観測かんそく機器きき設置せっちして、観測かんそく体制たいせい強化きょうかすすめています。

さらに去年きょねん気象庁きしょうちょう火山かざん各地かくち管区かんく気象台きしょうだいに「火山かざん監視かんし警報けいほうセンター」を設置せっちし、火山かざん監視かんし観測かんそくおこな職員しょくいんかずをそれまでのいちばいやしたほか、先月せんげつまつから、「常時じょうじ観測かんそく火山かざん」の火山かざんせい地震じしん火山かざんせい微動びどう回数かいすうなどの火山かざん活動かつどうのデータをホームページで公開こうかいしていて、日々ひび活動かつどう状況じょうきょうつたえています。
ソース:NHK ニュース