Hiện Furigana
米国務長官 早急な対ロ関係改善には慎重
2017-02-16 22:44:30

アメリカのティラーソン国務長官は、ロシアのラブロフ外相と訪問先のドイツで初めて会談し、悪化した米ロ関係の修復に前向きな姿勢を示す一方、ウクライナ東部の停戦合意をロシアが順守することが前提だと強調し、早急な関係改善には慎重な考えも示しました。
ドイツのボンで開催されているG20=主要20か国の外相会合に出席しているアメリカのティラーソン国務長官は、16日、ロシアのラブロフ外相と、トランプ政権発足後初めての外相会談を行いました。
会談のあと、ラブロフ外相は記者団に対し、シリアでの過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いやウクライナ情勢などをめぐり、両国に協力する用意があると強調したうえで、「ティラーソン長官が、オバマ政権でもたらされた障害を取り除き、関係悪化を克服する用意があることを確認した」と述べ、アメリカとの関係改善に意欲を示しました。
ティラーソン長官は、ラブロフ外相とは別の場所で取材に応じ、「生産的な会談だった」としたうえで、「ロシアと協力できる分野ではともに取り組むことを検討する」と述べ、トランプ大統領が訴えてきたIS対策での協力などを通じて、悪化した米ロ関係を修復することに前向きな姿勢を示しました。
その一方で、ティラーソン長官は「一致点を見いだすにあたっては、ロシアがウクライナ東部の停戦合意を順守することを期待する」と話し、停戦合意の順守が前提だとして、早急な関係改善には慎重な姿勢も示しました。
会談のあと、ラブロフ外相は記者団に対し、シリアでの過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いやウクライナ情勢などをめぐり、両国に協力する用意があると強調したうえで、「ティラーソン長官が、オバマ政権でもたらされた障害を取り除き、関係悪化を克服する用意があることを確認した」と述べ、アメリカとの関係改善に意欲を示しました。
ティラーソン長官は、ラブロフ外相とは別の場所で取材に応じ、「生産的な会談だった」としたうえで、「ロシアと協力できる分野ではともに取り組むことを検討する」と述べ、トランプ大統領が訴えてきたIS対策での協力などを通じて、悪化した米ロ関係を修復することに前向きな姿勢を示しました。
その一方で、ティラーソン長官は「一致点を見いだすにあたっては、ロシアがウクライナ東部の停戦合意を順守することを期待する」と話し、停戦合意の順守が前提だとして、早急な関係改善には慎重な姿勢も示しました。
軍制服組トップも会談
ドイツで米ロ外相会談が行われた16日、カスピ海に面するアゼルバイジャンの首都バクーでは、アメリカ軍の制服組トップ、ダンフォード統合参謀本部議長とロシア軍のゲラシモフ参謀総長が会談しました。
ロシア国防省の発表によりますと、この中で、米ロの2国間関係のほか、ヨーロッパや中東、北アフリカなどの情勢について意見が交わされました。
そのうえで、双方は、軍事的な緊張や偶発的な衝突の危険性を低下させるため、協力することを確認し、今後も接触を続けることで一致したということです。
ロシアの報道によりますと、米ロの軍の制服組のトップによる直接会談は、3年前のウクライナ危機以降、初めてです。
ロシア国防省の発表によりますと、この中で、米ロの2国間関係のほか、ヨーロッパや中東、北アフリカなどの情勢について意見が交わされました。
そのうえで、双方は、軍事的な緊張や偶発的な衝突の危険性を低下させるため、協力することを確認し、今後も接触を続けることで一致したということです。
ロシアの報道によりますと、米ロの軍の制服組のトップによる直接会談は、3年前のウクライナ危機以降、初めてです。
ロシア外相 関係改善に向けて意欲見せる
ロシアのラブロフ外相は、ティラーソン国務長官との初めてとなる会談の冒頭で、「われわれには議論すべきことが少なくない。主な議題は、両国の大統領がすでに電話会談で触れているが、具体的な進め方を決めることができると期待している」と述べ、冷戦後最悪と言われる米ロ両国の関係改善に向けて意欲を見せました。
そして、会談のあと、ラブロフ外相は記者団に対して、「会談は、実利的かつ生産的であった」と評価したうえで、シリアでの過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いやウクライナとアフガニスタンの情勢をめぐり、両国に協力する用意があることを確認したと強調しました。
さらに、「ティラーソン長官は、トランプ大統領が表明したように、オバマ政権のもとでもたらされた障害を取り除き、関係悪化の時期を克服する用意があることを確認した」と述べて歓迎し、トランプ政権との対話を重ねていく考えを示しました。
その一方で、プーチン大統領とトランプ大統領の初めての首脳会談の時期については、「両大統領が可能だと考えたときに行われる」と述べて、見通しは示しませんでした。
ロシアとしては、アメリカでロシアとの関係が問題視されたフリン大統領補佐官が更迭されたことなどから、引き続きトランプ政権の出方を見極めるものと見られます。
そして、会談のあと、ラブロフ外相は記者団に対して、「会談は、実利的かつ生産的であった」と評価したうえで、シリアでの過激派組織IS=イスラミックステートとの戦いやウクライナとアフガニスタンの情勢をめぐり、両国に協力する用意があることを確認したと強調しました。
さらに、「ティラーソン長官は、トランプ大統領が表明したように、オバマ政権のもとでもたらされた障害を取り除き、関係悪化の時期を克服する用意があることを確認した」と述べて歓迎し、トランプ政権との対話を重ねていく考えを示しました。
その一方で、プーチン大統領とトランプ大統領の初めての首脳会談の時期については、「両大統領が可能だと考えたときに行われる」と述べて、見通しは示しませんでした。
ロシアとしては、アメリカでロシアとの関係が問題視されたフリン大統領補佐官が更迭されたことなどから、引き続きトランプ政権の出方を見極めるものと見られます。
プーチン大統領 米との連携の重要性強調か
ロシアのプーチン大統領は16日、治安機関の幹部会議に出席し、国際テロ組織との戦いについて、「アメリカやNATO=北大西洋条約機構の加盟国の情報機関との対話を再開させることは、双方の利益にかなう。テロリストの資金源などについての簡単な情報交換でも効果を挙げられる」と述べました。
プーチン大統領としては、アメリカのトランプ政権発足後、初めて米ロ外相会談が行われたのに合わせて、過激派組織IS=イスラミックステートなどへのテロ対策でアメリカとの連携の重要性を改めて強調したものと見られます。
プーチン大統領としては、アメリカのトランプ政権発足後、初めて米ロ外相会談が行われたのに合わせて、過激派組織IS=イスラミックステートなどへのテロ対策でアメリカとの連携の重要性を改めて強調したものと見られます。
ソース:NHK ニュース