退位たいい可能かのうとする法ほう整備せいびの必要ひつよう性せいで一致いっち 各かく会派かいはの全体ぜんたい会合かいごう

天皇てんのう陛下へいかの退位たいいをめぐって、衆参しゅうさん両院りょういんの正せい副ふく議長ぎちょうのもと、与野党よやとうの各かく会派かいはが参加さんかする全体ぜんたい会合かいごうが開ひらかれ、「去年きょねん８月はちがつの天皇てんのう陛下へいかのお気持きもちを重おもく受け止うけとめるべきだ」として、退位たいいを可能かのうとする法ほう整備せいびが必要ひつようだという認識にんしきで一致いっちし、３さん日にち以降いこう、具体ぐたい的てきな検討けんとうに入はいります。

天皇てんのう陛下へいかの退位たいいをめぐって、衆参しゅうさん両院りょういんの正せい副ふく議長ぎちょうは、今月こんげつ中旬ちゅうじゅんをめどに、国会こっかいとしての考え方かんがえかたをまとめる方針ほうしんで、２に日にち、衆議院しゅうぎいん議長ぎちょう公邸こうていで与野党よやとうの各かく会派かいはが参加さんかする全体ぜんたい会合かいごうを開ひらき、「退位たいいに対にたいする考え方かんがえかた」や「皇位こうい継承けいしょうの安定あんてい性せいをどうするか」などを論点ろんてんに議論ぎろんしました。

このうち、「退位たいいに対にたいする考え方かんがえかた」について、各かく会派かいはが「去年きょねん８月はちがつの天皇てんのう陛下へいかのお気持きもちを重おもく受け止うけとめるべきだ」として、退位たいいを可能かのうとする法ほう整備せいびが必要ひつようだという認識にんしきで一致いっちしました。

また、「皇位こうい継承けいしょうの安定あんてい性せいをどうするか」についても検討けんとうが必要ひつようだとして、今後こんご、調整ちょうせいすることになりました。

大島おおしま衆議院しゅうぎいん議長ぎちょうは記者きしゃ会見かいけんで、「大おおきな枠組わくぐみとしては、各かく会派かいは、共通きょうつうした認識にんしきや方向ほうこう性せいを持もっている。今月こんげつ中旬ちゅうじゅんをめどに、立法府りっぽうふの総意そういを得える方針ほうしんは変かわっていない」と述のべました。

全体ぜんたい会合かいごうは３さん日にちも開ひらかれ、各かく会派かいはで意見いけんに隔へだたりのある、退位たいいを可能かのうとする具体ぐたい的てきな法ほう整備せいびの在り方ありかたについて議論ぎろんすることにしています。

各かく会派かいはの反応はんのう

自民党じみんとうの高村たかむら副ふく総裁そうさいは記者きしゃ団だんに対にたいし、「私わたしたちは『特別とくべつ法ほうで一いち代だい限かぎりの退位たいいを可能かのうにする』と言いわれているが、将来しょうらいの天皇てんのうの退位たいいを否定ひていしているものではないということと、今回こんかい、特別とくべつ法ほうを制定せいていする場合ばあいは、天皇てんのう陛下へいかだけだということを申し上もうしあげた。また、皇室こうしつ典範てんぱんと特別とくべつ法ほうをつなげる根拠こんきょを作つくることを認みとめる用意よういがあると伝つたえた」と述のべました。

民進党みんしんとうの野田のだ幹事かんじ長ちょうは記者きしゃ団だんに対にたいし、「一方いっぽう的てきに、自分じぶんたちの意見いけんを言いうだけではなく、折り合おりあいを見みつけようとするなら、背景はいけいにある考え方かんがえかたなどを質問しつもんし合あう必要ひつようがある。また、皇位こういの安定あんてい的てきな継承けいしょうについて、次つぎの臨時りんじ国会こっかいでも、その次つぎの通常つうじょう国会こっかいでもよいので、可及的かきゅうてき速すみやかに検討けんとうし、結論けつろんを得えるべきではないか」と述のべました。

公明党こうめいとうの北側きたがわ副ふく代表だいひょうは国会こっかい内ないで記者きしゃ団だんに対にたいし、「天皇てんのう陛下へいかの退位たいいを認みとめるべきではないと言いった会派かいははなかったように思おもう。退位たいいをしていただくにしても、どういう法ほう形式けいしきでやるのかという部分ぶぶんがいちばん違ちがっているところなので、あしたは大事だいじな議論ぎろんになる」と述のべました。

共産きょうさん党とうの小池こいけ書記しょき局長きょくちょうは記者きしゃ会見かいけんで、「お気持きもちは理解りかいできる。それはそれとして、政治せいじの責任せきにんとして退位たいいを真剣しんけんに検討けんとうすべきだ。われわれが立脚りっきゃくするのは憲法けんぽうであり、憲法けんぽうの根本こんぽん的てきな理念りねんが個人こじんの尊厳そんげんだ。個人こじんの尊厳そんげんに照てらして言いえば、１いち人にんの方ほうがいくら高齢こうれいになっても仕事しごとを続つづけなければならない制度せいどは、憲法けんぽうの根本こんぽん原則げんそくに反はんするので、退位たいいを認みとめるべきだ」と述のべました。

日本にっぽん維新いしんの会かいの片山かたやま共同きょうどう代表だいひょうは記者きしゃ会見かいけんで、「今いまの国会こっかいに法案ほうあんを提出ていしゅつするなら議論ぎろんを急いそぐ必要ひつようがある。各かく会派かいはの意見いけんが完全かんぜんにまとまらなくても、ある程度あるていどまとまれば、衆参しゅうさん両院りょういんの正せい副ふく議長ぎちょうの判断はんだんで、国会こっかいとしての考え方かんがえかたをまとめてもいいのではないか」と述のべました。

ソース：NHK ニュース