Hiện Furigana
復興「遅れている」「実感持てない」が6割に
2017-03-06 08:00:08

東日本大震災の発生から6年になるのを前に、NHKが、岩手・宮城・福島の被災者などに行ったアンケートで、地域の復興について尋ねたところ、「想定よりも遅れている」や「進んでいる実感が持てない」と答えた人が6割に達しました。一方「進んでいる」と答えた人も4割近くに達しましたが、地域経済や生活環境の回復にはつながっていないと考えている人が多く、復興の在り方が課題になっています。
NHKは、岩手・宮城・福島の3県の被災者や原発事故の避難者合わせて5000人を対象に、去年11月から先月にかけてアンケートを行い、全体の3割近くに当たる1437人から回答を得ました。
この中で、震災前に暮らしていた地域の復興状況について、どう感じるか尋ねたところ、「進んでいる実感が持てない」が26%、「想定よりも遅れている」が36%と、合わせて6割に達しました。
これに対し、「それなりに進んでいる」が34%、「想定よりも早く進んでいる」が2%と、「復興が進んでいる」と回答した人は合わせて4割近くとなりました。
しかし、この「それなりに進んでいる」「想定よりも早く進んでいる」と答えた人たちに、地域の今の姿を震災前と比べてどう感じるか尋ねたところ、「地域経済がよくなった」と答えた人は4%、「地域に活気が出た」は8%、「交通の便がよくなった」は13%、「買い物が便利になった」は15%にとどまり、地域経済や生活環境の回復にはつながっていないと考えている人が多いことがわかりました。
今回の結果について、防災社会学が専門で兵庫県立大学の木村玲欧准教授は、「復興が進んだとしても、日常生活を不便なく行えるような支援が必要になるし、より新しい魅力のある地域にするにはどうしたらいいのかを考えることが課題になると思う」と述べ、復興の在り方を検討する必要があると指摘しています。

この中で、震災前に暮らしていた地域の復興状況について、どう感じるか尋ねたところ、「進んでいる実感が持てない」が26%、「想定よりも遅れている」が36%と、合わせて6割に達しました。
これに対し、「それなりに進んでいる」が34%、「想定よりも早く進んでいる」が2%と、「復興が進んでいる」と回答した人は合わせて4割近くとなりました。
しかし、この「それなりに進んでいる」「想定よりも早く進んでいる」と答えた人たちに、地域の今の姿を震災前と比べてどう感じるか尋ねたところ、「地域経済がよくなった」と答えた人は4%、「地域に活気が出た」は8%、「交通の便がよくなった」は13%、「買い物が便利になった」は15%にとどまり、地域経済や生活環境の回復にはつながっていないと考えている人が多いことがわかりました。
今回の結果について、防災社会学が専門で兵庫県立大学の木村玲欧准教授は、「復興が進んだとしても、日常生活を不便なく行えるような支援が必要になるし、より新しい魅力のある地域にするにはどうしたらいいのかを考えることが課題になると思う」と述べ、復興の在り方を検討する必要があると指摘しています。
NHKは、岩手・宮城・福島の3県の被災者や原発事故の避難者合わせて5000人を対象に、去年11月から先月にかけてアンケートを行い、全体の3割近くに当たる1437人から回答を得ました。
この中で、震災前に暮らしていた地域の復興状況について、どう感じるか尋ねたところ、「進んでいる実感が持てない」が26%、「想定よりも遅れている」が36%と、合わせて6割に達しました。
これに対し、「それなりに進んでいる」が34%、「想定よりも早く進んでいる」が2%と、「復興が進んでいる」と回答した人は合わせて4割近くとなりました。
しかし、この「それなりに進んでいる」「想定よりも早く進んでいる」と答えた人たちに、地域の今の姿を震災前と比べてどう感じるか尋ねたところ、「地域経済がよくなった」と答えた人は4%、「地域に活気が出た」は8%、「交通の便がよくなった」は13%、「買い物が便利になった」は15%にとどまり、地域経済や生活環境の回復にはつながっていないと考えている人が多いことがわかりました。
今回の結果について、防災社会学が専門で兵庫県立大学の木村玲欧准教授は、「復興が進んだとしても、日常生活を不便なく行えるような支援が必要になるし、より新しい魅力のある地域にするにはどうしたらいいのかを考えることが課題になると思う」と述べ、復興の在り方を検討する必要があると指摘しています。
この中で、震災前に暮らしていた地域の復興状況について、どう感じるか尋ねたところ、「進んでいる実感が持てない」が26%、「想定よりも遅れている」が36%と、合わせて6割に達しました。
これに対し、「それなりに進んでいる」が34%、「想定よりも早く進んでいる」が2%と、「復興が進んでいる」と回答した人は合わせて4割近くとなりました。
しかし、この「それなりに進んでいる」「想定よりも早く進んでいる」と答えた人たちに、地域の今の姿を震災前と比べてどう感じるか尋ねたところ、「地域経済がよくなった」と答えた人は4%、「地域に活気が出た」は8%、「交通の便がよくなった」は13%、「買い物が便利になった」は15%にとどまり、地域経済や生活環境の回復にはつながっていないと考えている人が多いことがわかりました。
今回の結果について、防災社会学が専門で兵庫県立大学の木村玲欧准教授は、「復興が進んだとしても、日常生活を不便なく行えるような支援が必要になるし、より新しい魅力のある地域にするにはどうしたらいいのかを考えることが課題になると思う」と述べ、復興の在り方を検討する必要があると指摘しています。

復興についての実感 どう変わってきたか
NHKでは、地域の復興について、東日本大震災の半年後から継続的にアンケートで尋ねています。
このうち、「進んでいる実感がもてない」と答えた人の割合は、今回は26%で、去年、「震災から5年」で行ったアンケートの32%に比べて6ポイント減りました。
また、「想定よりも遅れている」と答えた人の割合は今回は36%と、去年の53%より17ポイント減っていて、復興が「進んでいない」とか「遅れている」と感じる人の割合は、徐々に少なくなっています。
しかし、「想定よりも進んでいる」と答えた人の割合は、今回は2.4%と去年と同じだったほか、おととしの「震災4年」のアンケートでは2.5%、その前の年の「震災3年」でも1.8%と、あまり変わっておらず、「復興が進んでいる」と感じる人の割合は、依然として低い状態が続いています。
このうち、「進んでいる実感がもてない」と答えた人の割合は、今回は26%で、去年、「震災から5年」で行ったアンケートの32%に比べて6ポイント減りました。
また、「想定よりも遅れている」と答えた人の割合は今回は36%と、去年の53%より17ポイント減っていて、復興が「進んでいない」とか「遅れている」と感じる人の割合は、徐々に少なくなっています。
しかし、「想定よりも進んでいる」と答えた人の割合は、今回は2.4%と去年と同じだったほか、おととしの「震災4年」のアンケートでは2.5%、その前の年の「震災3年」でも1.8%と、あまり変わっておらず、「復興が進んでいる」と感じる人の割合は、依然として低い状態が続いています。
自宅再建するも「戻って後悔」
アンケートに答えた宮城県石巻市雄勝町の佐藤悦子さん(65)は、津波で自宅が全壊したため、市内の別の地域に建てられた仮設住宅で暮らしたあと、おととし10月、もともと自宅があった場所のすぐ近くに造成された高台に住宅を再建しました。
震災の前、地区には32世帯が暮らしていましたが、新たに造成された住宅地に戻ってきたのは8世帯にとどまり、その多くが高齢者だということです。
また、雄勝町は、ほぼ全域でまだ復興工事が終わっていないため、商店や診療所が少ないということで、地区に戻ってきた人の多くが、買い物や通院のために車で50分ほどかかる市の中心部まで行っているということです。
また、公園など子どもが遊べる場所もないということで、佐藤さんは、若い人たちが地区に戻ってこないのではないかと不安を募らせています。
アンケートには、「生活してみると商店、病院、公園もないにひとしく今後、充実するとも思えない。交通機関も不便で帰ってきたことが浅はかだった」とつづっています。
佐藤さんは「6年たてばある程度、町並みは完成すると思っていたが、一部ができているだけでとても寂しいです。買い物や交通も不便で、今後、年をとって車を運転できなくなったときのことを考えると不安で、帰ってこなければよかったと思います。過疎と高齢化が進むばかりでいずれ町はなくなってしまうのではないかと思う」と話しています。
震災の前、地区には32世帯が暮らしていましたが、新たに造成された住宅地に戻ってきたのは8世帯にとどまり、その多くが高齢者だということです。
また、雄勝町は、ほぼ全域でまだ復興工事が終わっていないため、商店や診療所が少ないということで、地区に戻ってきた人の多くが、買い物や通院のために車で50分ほどかかる市の中心部まで行っているということです。
また、公園など子どもが遊べる場所もないということで、佐藤さんは、若い人たちが地区に戻ってこないのではないかと不安を募らせています。
アンケートには、「生活してみると商店、病院、公園もないにひとしく今後、充実するとも思えない。交通機関も不便で帰ってきたことが浅はかだった」とつづっています。
佐藤さんは「6年たてばある程度、町並みは完成すると思っていたが、一部ができているだけでとても寂しいです。買い物や交通も不便で、今後、年をとって車を運転できなくなったときのことを考えると不安で、帰ってこなければよかったと思います。過疎と高齢化が進むばかりでいずれ町はなくなってしまうのではないかと思う」と話しています。
ソース:NHK ニュース