東京とうきょう 町田まちだ 女子大じょしだい生せい行方ゆくえ不明ふめいから20年ねん 家族かぞく「情報じょうほう提供ていきょうを」

平成へいせい11年ねん、東京とうきょう 町田まちだ市しで当時とうじ、大学だいがく１いち年生ねんせいだった18歳さいの女子じょし学生がくせいの行方ゆくえが分わからなくなってから、14日にちで20年ねんとなります。警視庁けいしちょうは、事件じけんに巻き込まきこまれた疑うたがいもあるとみて捜査そうさしていますが、有力ゆうりょくな手てがかりはなく、家族かぞくは情報じょうほうを寄よせてほしいと呼よびかけています。

行方ゆくえ不明ふめいになっているのは、当時とうじ、東京とうきょう 町田まちだ市しに住すみ、多摩たま美術びじゅつ大学だいがくの１いち年ねんだった井出いで真代まさよさん（当時とうじ18）です。

平成へいせい11年ねん８月はちがつ13日にち、町田まちだ市しのＪＲじぇいあ-る成瀬なるせ駅えき近ちかくのレンタルビデオ店てんに訪おとずれたのを最後さいごに行方ゆくえが分わからなくなっています。

13日にち、両親りょうしんや弟おとうとたちは愛知あいち県けんの実家じっかに帰省きせいしましたが、井出いでさんは翌日よくじつの８月はちがつ14日にちに歯科しか医院いいんに行いく予約よやくがあり、町田まちだ市内しないの自宅じたくに残のこったということです。

しかし、歯科しか医院いいんを訪おとずれた記録きろくはなく、警視庁けいしちょうは、行方ゆくえを捜査そうさしてきましたが、有力ゆうりょくな手てがかりは得えられていません。

井出いでさんの家族かぞくは、娘むすめの服装ふくそうや当時とうじの所持しょじ品ひんなどを記しるしたチラシを作成さくせいし、ささいな情報じょうほうでも寄よせてほしいと呼よびかけています。

父親ちちおやの井出いで敏一としいちさん（72）は、「20年ねんということは、私わたしたちと過すごした18年ねん６ろくか月かげつよりも長ながくなってしまいました。それが非常ひじょうに残念ざんねんで、今いまの顔かおがどのようになっているのかすら分わからない感かんじになってしまいましたが、私わたしたちはまだまだ諦あきらめていませんし、探さがし続つづけます」と話はなしています。

井出いでさん 油絵あぶらえなどの勉強べんきょうに励はげむ

家族かぞくによりますと、井出いでさんは油絵あぶらえなどを中心ちゅうしんに絵画かいがの勉強べんきょうに励はげんでいたということです。

家族かぞくは、いつ娘むすめが戻もどってきてもいいように、井出いでさんの部屋へやは今いまも当時とうじのままの状態じょうたいにしていて、魚さかなや女性じょせいをモデルにした力強ちからづよいタッチで描えがかれた油絵あぶらえが飾かざられています。

また高校生こうこうせいの時ときにモデルの経験けいけんをしたことがあり、家族かぞくによりますと、絵えの道みちとともに、演劇えんげきなどの分野ぶんやに進すすむことも考かんがえていたということです。

父親ちちおやの敏一としいちさんは、「真代まさよは非常ひじょうに集中しゅうちゅう力りょくのある子こで、物事ものごとに没頭ぼっとうする能力のうりょくや感性かんせいがあり、すごい勢いきおいで絵えを描えがいている姿すがたが印象いんしょう的てきでした。絵えだけでなく、演劇えんげきや本ほんなど、文化ぶんかや芸術げいじゅつに興味きょうみがあり、明あかるくて天真てんしんらんまんに生いきていて、みんなに好すかれるような子こでした。早はやく戻もどってきてほしいです」と話はなしていました。

行方ゆくえ不明ふめいの経緯けいいと捜査そうさ

井出いで真代まさよさんについて、警視庁けいしちょうは事件じけんに巻き込まきこまれた疑うたがいもあるとみて捜査そうさを進すすめた結果けっか、20年ねん前まえの平成へいせい11年ねん８月はちがつ13日にちの夕方ゆうがた、東京とうきょう 町田まちだ市しのＪＲじぇいあ-る成瀬なるせ駅えき近ちかくにあったレンタルビデオ店てんに訪おとずれたのを最後さいごに、行方ゆくえ不明ふめいになっていることが分わかっています。

平成へいせい11年ねんの８月はちがつ13日にち、井出いでさんの家族かぞくは愛知あいち県けん豊田とよだ市しの実家じっかに帰省きせいしましたが、井出いでさんは翌日よくじつの８月はちがつ14日にちに渋谷しぶや区内くないの歯科しか医院いいんに行いく予約よやくがあったため、町田まちだ市内しないの自宅じたくに残のこったということです。

しかし、翌日よくじつの14日にち、歯科しか医院いいんを訪おとずれた形跡けいせきはなく、家族かぞくが娘むすめのＰＨＳぴ-えいちえすに電話でんわしましたがつながらず、警視庁けいしちょうに行方ゆくえ不明ふめい者しゃ届とどけを出だしました。

警視庁けいしちょうによりますと、当時とうじ、井出いでさんは、身長しんちょう１いちメートル71センチで、茶色ちゃいろい髪かみのショートカットでした。

レンタルビデオ店てんを訪おとずれた際さいの服装ふくそうは薄うす緑色りょくしょくのノースリーブにジーンズをはいていて、水色みずいろの紀伊國屋きのくにやのトートバッグを持もっていたとみられています。

所持しょじ品ひんとして１いち万まん5000円えんの入はいった財布さいふとＰＨＳぴ-えいちえすを持もっていたとみられ、警視庁けいしちょうの捜査そうさの結果けっか、レンタルビデオ店てんから成瀬なるせ駅えき方面ほうめんに向むかう姿すがたが最後さいごの目撃もくげき情報じょうほうだということです。

井出いでさんの家族かぞくは特徴とくちょうが似にた女性じょせいを見みたことがあるなど、ささいな情報じょうほうでもいいので寄よせてほしいとしています。

父親ちちおや「娘むすめはどこに 情報じょうほうを」

井出いでさんの父親ちちおやの敏一としいちさんは「あっという間あっというまに20年ねんがたってしまいました。ささいな情報じょうほうでもいいのでお願おねがいします」と情報じょうほうの提供ていきょうを呼よびかけています。

井出いでさんは、美術びじゅつ大学だいがくに通かようとともに、高校こうこう時代じだいはモデルの経験けいけんもあったということで、敏一としいちさんは「かなり明あかるくてみんなに好すかれるような子こで、頼たのもしく思おもっていました。絵えだけでなく、演劇えんげきだとか、文化ぶんか的てき、芸術げいじゅつ的てき関かかわりには興味きょうみがありました」と娘むすめについて振り返ふりかえりました。

そして、娘むすめを自宅じたくに残のこして愛知あいち県けんに帰省きせいする際さいのやり取やりとりが最後さいごになったとして、「『行おこなってくるね』と言いったら『元気げんきでね、行おこなってらっしゃい』というやり取やりとりはしました。あれが最後さいごになるとは思おもいませんでした」と話はなしました。

敏一としいちさんは「20年ねんということは、私わたしたちと過すごした18年ねん６ろくか月かげつよりも長ながくなってしまいました。今いまの顔かおがどのようになっているのかすらわからない感かんじになってしまいましたが、それが非常ひじょうに残念ざんねんです」と悔くやしさをにじませていました。

そのうえで「当時とうじは防犯ぼうはんカメラが少すくなく、スマートフォンもない時代じだいで、映像えいぞうがとれませんでした。ここにきてソーシャルメディア、ツイッターだとか、ＳＮＳ、ＬＩＮＥが飛び交とびかう時代じだいになったので、皆みなさんのご協力きょうりょくをお願おねがいしたいです。私わたしたちはまだまだ諦あきらめていませんし、探さがし続つづけます」と話はなしていました。

ソース：NHK ニュース