Hiện Furigana
【詳しく】「秋の褒章」ことしの受章者は
2020-11-01 21:20:22

長年にわたって、その道一筋に打ち込んできた人や、芸術やスポーツの分野で功績のあった人などに贈られる「秋の褒章」の受章者が発表され、俳優の中井貴一さんや「スーパーボランティア」として知られる尾畠春夫さんら、775人と27の団体が受章することになりました。受章者のうち、一部の方々を詳しくご紹介します。
「緑綬褒章」“スーパーボランティア”尾畠春夫さん

「緑綬褒章」を受章する大分県日出町の尾畠春夫さん(81)は“スーパーボランティア”とも呼ばれていて、おととしには、山口県で行方が分からなくなっていた男の子を見つけて、一躍注目を集めました。
尾畠さんは被災地でのボランティア活動のほか、長年、自然環境の保全に取り組んでいます。
由布岳など大分県内の山々の登山道で、みずから集めた廃材などを使って、階段や休憩用のベンチを整備する活動を30年以上続けてきました。
また、プラスチックごみによる海洋汚染に危機感を持ち、去年からは地元の海岸に漂着したペットボトルを拾う活動も行っているということです。
尾畠さんは「褒章をもらっても、もらわなくても、そのときできることをさせてもらうだけです。これからも健康な体を維持して、できるかぎりボランティアを続けたい」と話しています。
尾畠さんは被災地でのボランティア活動のほか、長年、自然環境の保全に取り組んでいます。
由布岳など大分県内の山々の登山道で、みずから集めた廃材などを使って、階段や休憩用のベンチを整備する活動を30年以上続けてきました。
また、プラスチックごみによる海洋汚染に危機感を持ち、去年からは地元の海岸に漂着したペットボトルを拾う活動も行っているということです。
尾畠さんは「褒章をもらっても、もらわなくても、そのときできることをさせてもらうだけです。これからも健康な体を維持して、できるかぎりボランティアを続けたい」と話しています。
「紫綬褒章」漫画家 高橋留美子さん

紫綬褒章を受章する漫画家の高橋留美子さんは、新潟県出身の63歳。
大学在学中の昭和53年、「勝手なやつら」が小学館新人コミック大賞の佳作に入り、デビューしました。
その後、宇宙人の鬼の女の子が男子高校生を追いかけ回す「うる星やつら」や、アパートの年上の女性管理人に恋心を寄せる下宿人を描いた「めぞん一刻」、それに、水をかぶると女の子に変身する男子高校生が主人公の「らんま1/2」など人気作品を次々と発表し、そのほとんどがテレビアニメや映画になりました。
高橋さんの作品は海外でも人気が高く、アメリカの漫画業界が優れた業績を残した人に贈るアイズナー賞で、おととし「史上最も売れている女性漫画家」と評され殿堂入りしたほか、去年には、フランスで開かれたヨーロッパ最大規模の国際漫画祭で最優秀賞に選ばれています。
受章について高橋さんは「身に余る褒章をいただき驚きもありましたが、しみじみと喜びを感じております。これを励みに今後ますます努力を重ね、読者の皆様が気楽に楽しめる漫画をお届けし続けたいと思っております」とコメントしています。
大学在学中の昭和53年、「勝手なやつら」が小学館新人コミック大賞の佳作に入り、デビューしました。
その後、宇宙人の鬼の女の子が男子高校生を追いかけ回す「うる星やつら」や、アパートの年上の女性管理人に恋心を寄せる下宿人を描いた「めぞん一刻」、それに、水をかぶると女の子に変身する男子高校生が主人公の「らんま1/2」など人気作品を次々と発表し、そのほとんどがテレビアニメや映画になりました。
高橋さんの作品は海外でも人気が高く、アメリカの漫画業界が優れた業績を残した人に贈るアイズナー賞で、おととし「史上最も売れている女性漫画家」と評され殿堂入りしたほか、去年には、フランスで開かれたヨーロッパ最大規模の国際漫画祭で最優秀賞に選ばれています。
受章について高橋さんは「身に余る褒章をいただき驚きもありましたが、しみじみと喜びを感じております。これを励みに今後ますます努力を重ね、読者の皆様が気楽に楽しめる漫画をお届けし続けたいと思っております」とコメントしています。
「紫綬褒章」小説家 多和田葉子さん

紫綬褒章を受章する小説家の多和田葉子さんは、東京都出身でドイツ・ベルリン在住の60歳。
早稲田大学を卒業後ドイツに渡り、日本語とドイツ語、それぞれの言語を使って詩や小説の創作を続けてきました。
平成3年に日本語で発表した小説「かかとを失くして」で群像新人文学賞を受賞し、平成5年には「犬婿入り」で芥川賞を受賞。
その後も小説や詩、戯曲やエッセーなど幅広い作品を発表しています。
作品はフランス語や英語などに翻訳されて、30を超える国で刊行されるなど国際的にも高く評価され、4年前にはドイツで最も権威のある文学賞の1つ「クライスト賞」を、おととしにはアメリカで最も有名な文学賞、「全米図書賞」の翻訳文学部門に選ばれています。
受章について多和田さんは「大変うれしく思っています。褒章にはいろいろな色があり、社会への奉仕の仕方によって色が違うそうです。紫は身分の高いお坊さんの着物の色というイメージがあり、わたしにはもったいない気がします。また紫は男と女の融合した色とも言われ、これは青い男性と赤い女性を混ぜたら紫になるということでしょうか。性の境界、文化の境界を越えた色彩豊かな小説の世界を、パンデミックで個人が隔離されがちな時代だからこそ、たくさんの方々に知っていただきたいと思っています」とコメントしています。
早稲田大学を卒業後ドイツに渡り、日本語とドイツ語、それぞれの言語を使って詩や小説の創作を続けてきました。
平成3年に日本語で発表した小説「かかとを失くして」で群像新人文学賞を受賞し、平成5年には「犬婿入り」で芥川賞を受賞。
その後も小説や詩、戯曲やエッセーなど幅広い作品を発表しています。
作品はフランス語や英語などに翻訳されて、30を超える国で刊行されるなど国際的にも高く評価され、4年前にはドイツで最も権威のある文学賞の1つ「クライスト賞」を、おととしにはアメリカで最も有名な文学賞、「全米図書賞」の翻訳文学部門に選ばれています。
受章について多和田さんは「大変うれしく思っています。褒章にはいろいろな色があり、社会への奉仕の仕方によって色が違うそうです。紫は身分の高いお坊さんの着物の色というイメージがあり、わたしにはもったいない気がします。また紫は男と女の融合した色とも言われ、これは青い男性と赤い女性を混ぜたら紫になるということでしょうか。性の境界、文化の境界を越えた色彩豊かな小説の世界を、パンデミックで個人が隔離されがちな時代だからこそ、たくさんの方々に知っていただきたいと思っています」とコメントしています。
「紫綬褒章」俳優 中井貴一さん

紫綬褒章を受章する俳優の中井貴一さんは、東京都出身の59歳。
昭和の名俳優・佐田啓二さんの息子として役者の道を志し、昭和56年のデビュー作、映画「連合艦隊」で日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。
大学を舞台に若者の青春群像を描いた昭和58年の人気テレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」では、主役を演じて一世をふうびしました。
その後もシリアスからコミカルまで多彩な役柄で人気を高め、NHKの大河ドラマ「武田信玄」での主演や、映画「ビルマの竪琴」などの話題作に出演し、平成15年の映画「壬生義士伝」では日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞しています。
このほか、NHKの時代劇「雲霧仁左衛門」シリーズでは長く主演を務め、近年もミュージカルに初挑戦するなど、幅広い分野で精力的に活躍しています。
受章について中井さんは、「唯一、自分で心がけてきました事は、諦めない事。必死に、一つの事を継続する。その結果が、今日のご褒美に繋がったのかと、自分の人生、間違いばかりではなかったと、安堵しております。ウイルスの蔓延により、人の心までもがウイルスに侵される事が社会に於いては、最も恐れるべき事。文化・芸術の端くれに居ります我々の仕事を通して少しでも、お客様の心を癒やし、安らぎに繋がる様、ツールはデジタル、心はアナログをモットーとし、愚直に、いつも通り生きて参りたいと思っております」とコメントしています。
昭和の名俳優・佐田啓二さんの息子として役者の道を志し、昭和56年のデビュー作、映画「連合艦隊」で日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞しました。
大学を舞台に若者の青春群像を描いた昭和58年の人気テレビドラマ「ふぞろいの林檎たち」では、主役を演じて一世をふうびしました。
その後もシリアスからコミカルまで多彩な役柄で人気を高め、NHKの大河ドラマ「武田信玄」での主演や、映画「ビルマの竪琴」などの話題作に出演し、平成15年の映画「壬生義士伝」では日本アカデミー賞の最優秀主演男優賞を受賞しています。
このほか、NHKの時代劇「雲霧仁左衛門」シリーズでは長く主演を務め、近年もミュージカルに初挑戦するなど、幅広い分野で精力的に活躍しています。
受章について中井さんは、「唯一、自分で心がけてきました事は、諦めない事。必死に、一つの事を継続する。その結果が、今日のご褒美に繋がったのかと、自分の人生、間違いばかりではなかったと、安堵しております。ウイルスの蔓延により、人の心までもがウイルスに侵される事が社会に於いては、最も恐れるべき事。文化・芸術の端くれに居ります我々の仕事を通して少しでも、お客様の心を癒やし、安らぎに繋がる様、ツールはデジタル、心はアナログをモットーとし、愚直に、いつも通り生きて参りたいと思っております」とコメントしています。
ソース:NHK ニュース