Hiện Furigana
東京 調布 住宅街で道路陥没2年 約半数が移転など交渉に応じる
2022-10-17 15:06:24

東京・調布市の住宅街で道路の陥没が見つかってから18日で2年です。原因とされる地下トンネル工事が行われていた真上の地域では、高速道路会社が行う周辺の地盤の補修工事に向けて、対象のおよそ30世帯のうち半数ほどが住宅の買い取りや一時移転の交渉に応じたことがわかりました。一方、現場周辺の住民からは工事への懸念の声も上がっています。
おととし10月18日以降、調布市の住宅街で道路の陥没や空洞が相次いで見つかり、原因は、東日本高速道路が地下深くで行っていた「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事とみられています。
会社は、トンネルの真上部分の地盤の補修工事を行う方針で、真上にあたるおよそ30世帯について住宅の買い取りや一時移転の交渉を進めてきました。
会社によりますと、これまでに買い取りか一時移転に応じたのは半数ほどの世帯で、現場では住民の引っ越しが始まっています。
会社は11月以降、準備が整いしだい、住宅の解体工事に取りかかりたいとしています。
ただ、周辺の地域ではまだ住宅の一時移転などの交渉に応じていない住民もいるほか、周辺の住民からは地盤の補修工事の振動や騒音による生活への影響や工事による地下水への影響などについて懸念の声が上がっています。
東日本高速道路は早ければ来年春にも補修工事を始める方針を示していて、「住民のみなさまにご迷惑、心配をおかけしおわび申し上げます。補修工事にあたってはモニタリングを実施し、振動や騒音などの影響を極力少なくするよう努めたい」としています。
一方、「東京外かく環状道路」のトンネル工事については、ことし2月、東京地方裁判所が陥没した地域を含む一部区間の工事の中止を命じる決定をしていて、この区間での再開の見通しは立っていません。
引っ越し決めた住民 “終わりが見えない状況に疲れた”
おととし、東京・調布市で道路の陥没が見つかった問題で、原因とされるトンネル工事の真上部分にある住宅街では、住み慣れた土地を離れることを決めた人もいます。
このうち、道路が陥没した場所から70メートルほど離れた住宅に住む近田眞代さん(75)は、来年の春、別の地域に引っ越すことを決めました。
近田さんはこの土地で結婚後から40年余り暮らしていて、15年前には家を建て直し、家族とともに暮らしてきました。
しかし、おととし、家の近くの道路が陥没しているのが見つかり、さらにその後の調査で、家のすぐそばの地中で空洞が見つかりました。
トンネル工事を行った東日本高速道路は、トンネルの真上部分にある一部の範囲の地盤が工事の影響で緩んでいるとして2年ほどかけて補修工事を行うため、この範囲にある住宅の一時的な移転や買い取りの交渉を進めています。
近田さんは当初、住み慣れた地域への愛着などから一時的に移転して戻ってこようと考えていました。
しかし、事業者が説明する期間で工事が終わるのか確信が持てず、終わりが見えない状況に疲れたとして、別の地域に引っ越すことを決めたといいます。
近田さんは、「住みやすく思い出もあるのでこのまま住んでいたいという気持ちは強いが、私たちには頑張ってずっとここにいる時間も精神力もない。この2年間でたくさんエネルギーを使い、道路の陥没の問題から離れて暮らしたいという気持ちになった」と話していました。
一方、近田さんは地域の人たちと一緒に、道路の陥没が見つかる前から継続して、事業者に対して、地下のトンネル工事の実施状況やリスクについて説明を求めてきました。
しかし、陥没などが見つかったあとに事業者が調査を行って明らかにした地盤の特性やそれに伴う工事のリスクなどについて、事前に十分な説明はなかったと指摘しています。
近田さんは、「下から突き上げるような振動などがあり、おかしいということは伝え続けてきたが結局、陥没が起きるまで対策はしてくれなかった。事業者は陥没が起こることを想定しておらず、リスクを伝える気持ちがなかったのではないかと感じる」と話していました。
このうち、道路が陥没した場所から70メートルほど離れた住宅に住む近田眞代さん(75)は、来年の春、別の地域に引っ越すことを決めました。
近田さんはこの土地で結婚後から40年余り暮らしていて、15年前には家を建て直し、家族とともに暮らしてきました。
しかし、おととし、家の近くの道路が陥没しているのが見つかり、さらにその後の調査で、家のすぐそばの地中で空洞が見つかりました。
トンネル工事を行った東日本高速道路は、トンネルの真上部分にある一部の範囲の地盤が工事の影響で緩んでいるとして2年ほどかけて補修工事を行うため、この範囲にある住宅の一時的な移転や買い取りの交渉を進めています。
近田さんは当初、住み慣れた地域への愛着などから一時的に移転して戻ってこようと考えていました。
しかし、事業者が説明する期間で工事が終わるのか確信が持てず、終わりが見えない状況に疲れたとして、別の地域に引っ越すことを決めたといいます。
近田さんは、「住みやすく思い出もあるのでこのまま住んでいたいという気持ちは強いが、私たちには頑張ってずっとここにいる時間も精神力もない。この2年間でたくさんエネルギーを使い、道路の陥没の問題から離れて暮らしたいという気持ちになった」と話していました。
一方、近田さんは地域の人たちと一緒に、道路の陥没が見つかる前から継続して、事業者に対して、地下のトンネル工事の実施状況やリスクについて説明を求めてきました。
しかし、陥没などが見つかったあとに事業者が調査を行って明らかにした地盤の特性やそれに伴う工事のリスクなどについて、事前に十分な説明はなかったと指摘しています。
近田さんは、「下から突き上げるような振動などがあり、おかしいということは伝え続けてきたが結局、陥没が起きるまで対策はしてくれなかった。事業者は陥没が起こることを想定しておらず、リスクを伝える気持ちがなかったのではないかと感じる」と話していました。
ソース:NHK ニュース