横田よこためぐみさん拉致らちから４よん０ぜろ年ねん

中学ちゅうがく１いち年生ねんせいだった横田よこためぐみさんが北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされて１いち５ご日にちで４よん０ぜろ年ねんになります。ことし８はち１いち歳さいになった母親ははおやの早はや紀江のりえさんがＮＨＫえぬえいちけいのインタビューに応おうじ、体力たいりょく的てきに限界げんかいに来きているとしたうえで「親おやとしてできることはすべてやってきました」と語かたり、拉致らち被害ひがい者しゃの一いち日にちも早はやい帰国きこくに向むけた政府せいふの取り組とりくみを求もとめました。

この中なかで早紀さき江こうさんは４よん０ぜろ年ねんがたったことについて「全国ぜんこくの方々かたがたに訴うったえて、ありとあらゆる事ことをしてきましたが、めぐみの姿すがたは見みえないままで、どうしてだろうという気持きもちです。被害ひがい者しゃが解放かいほうされ、自由じゆうになれる日ひが来くることだけを願ねがっています」と話はなしました。

また、高齢こうれいとなり足腰あしこしが衰おとろえた夫おっとの滋しげるさん（８はち５ご）の介護かいごのことに触ふれ、「私わたしたちも限界げんかいに来きていると感かんじます。これからの行く末ゆくすえ、早はやく倒たおれないようにするにはどうすればいいか考かんがえなければならないときに来きています。長ながい間ま、精神せいしん的てきにも耐たえ、あらゆる事ことをしてきたことが大おおきな消耗しょうもうになっていますので、本当ほんとうに早はやく解決かいけつしてもらわないといけない」と訴うったえました。

そのうえで早はや紀江のりえさんは「長ながい年月としつき、親おやとして、子こどもを助たすけるために、すべての力ちからを出し切だしきってきょうまで頑張がんばってきましたので、家族かぞくは、これ以上いじょうどうすることもできません。私わたしたちは『被害ひがい者しゃを帰かえしてください』としか言いっていませんので、政府せいふ、政治せいじ家かの方ほうは本当ほんとうに真剣しんけんに取り組とりくんでいただきたい」と求もとめました。

事件じけんと経過けいか

横田よこためぐみさんは昭和しょうわ５ご２に年ねん１１月じゅういちがつ、バドミントンの練習れんしゅうを終おえて新潟にいがた市しの中学校ちゅうがっこうから帰かえる途中とちゅう、行方ゆくえがわからなくなりました。当時とうじ１いち３さん歳さい。中学ちゅうがく１いち年生ねんせいでした。

警察けいさつ犬いぬによる捜査そうさの結果けっか、めぐみさんのにおいは自宅じたくまでわずか１いち０ぜろ０ぜろメートルほどの曲がり角まがりかどで途絶とだえていました。その後そのご、行方ゆくえは全まったくわからず、北朝鮮きたちょうせんに拉致らちされたとする情報じょうほうがもたらされたのは２に０ぜろ年ねん近ちかくがたった平成へいせい９きゅう年ねんでした。

それから５ご年ねん後ごの平成へいせい１いち４よん年ねん９月くがつ、当時とうじの小泉こいずみ総理そうり大臣だいじんが北朝鮮きたちょうせんを訪問ほうもんして行おこなわれた日にち朝ちょう首脳しゅのう会談かいだんで、北朝鮮きたちょうせんは拉致らちを認みとめる一方いっぽう、「めぐみさんは死亡しぼうした」と説明せつめいしました。

しかし、その説明せつめいには矛盾むじゅんや誤あやまりが多おおく、平成へいせい１いち６ろく年ねんの日にち朝ちょう実務じつむ者しゃ協議きょうぎの際さいに北朝鮮きたちょうせんが「本人ほんにんのものだ」として出だしてきた遺骨いこつからは別人べつじんのＤＮＡでぃ-えぬえいが検出けんしゅつされました。

また、北朝鮮きたちょうせんが示しめした「めぐみさんのカルテ」とされる文書ぶんしょに記載きさいされた人物じんぶつの年齢ねんれいは、当時とうじのめぐみさんの年齢ねんれいとは異ことなっていました。

政府せいふは北朝鮮きたちょうせんの説明せつめいには信しんぴょう性せいがないとして、めぐみさんら拉致らち被害ひがい者しゃの早期そうき帰国きこくを求もとめています。めぐみさんは先月せんげつ、５ご３さん歳さいの誕生たんじょう日びを迎むかえました。

ソース：NHK ニュース