Hiện Furigana
ドイツ 連立協議決裂で大統領が調整へ 首相は再選挙に言及
2017-11-20 20:17:50

ドイツではメルケル首相の4期目の政権発足に向けた連立協議が決裂し、シュタインマイヤー大統領が調整に乗り出すことになりました。一方、メルケル首相は再選挙の可能性に言及し、ドイツ政治の先行きは不透明感を増しています。
メルケル首相が率いる中道右派のキリスト教民主・社会同盟は、自由主義経済を掲げる自由民主党と環境を重視する緑の党との間で4期目の政権発足に向けた連立協議を続けてきましたが、難民政策などをめぐって折り合いがつかず、交渉は決裂しました。
20日、メルケル首相から報告を受けたシュタインマイヤー大統領は記者会見で、「われわれは前例のない事態に直面している」と述べ、近く各政党の代表者と会談し、連立政権の樹立を目指して調整に乗り出す考えを示しました。
この事態を受けて、ドイツではメルケル首相が議会で過半数の勢力を確保するのを断念して少数与党による政権運営を目指す可能性や、議会を解散して再選挙に打って出る可能性が取り沙汰されていますが、メルケル首相は20日、地元の公共放送ARDのインタビューで、「少数与党には懐疑的だ。再選挙をするほうがよい」と述べました。
連立政権の樹立を目指したシュタインマイヤー大統領による各政党との調整が成功するか予断を許さない状況の中で、メルケル首相が再選挙の可能性に言及したことで、ドイツ政治の先行きは不透明感を増しています。
20日、メルケル首相から報告を受けたシュタインマイヤー大統領は記者会見で、「われわれは前例のない事態に直面している」と述べ、近く各政党の代表者と会談し、連立政権の樹立を目指して調整に乗り出す考えを示しました。
この事態を受けて、ドイツではメルケル首相が議会で過半数の勢力を確保するのを断念して少数与党による政権運営を目指す可能性や、議会を解散して再選挙に打って出る可能性が取り沙汰されていますが、メルケル首相は20日、地元の公共放送ARDのインタビューで、「少数与党には懐疑的だ。再選挙をするほうがよい」と述べました。
連立政権の樹立を目指したシュタインマイヤー大統領による各政党との調整が成功するか予断を許さない状況の中で、メルケル首相が再選挙の可能性に言及したことで、ドイツ政治の先行きは不透明感を増しています。
世論調査では半数近くが再選挙望む
3党による連立協議が決裂したことで、今後、メルケル首相が取りえる手だてとして、2大政党の1つで、中道左派の社会民主党と引き続き連立を組むか、議会で過半数の勢力を確保するのを断念して少数与党による政権運営を目指すか、あるいは議会を解散し再選挙を実施するかという3つの可能性が取り沙汰されています。
これについて、20日に発表された世論調査の結果によりますと、危機的な政治状況を脱するために最も望ましい選択肢として、再選挙を挙げる人が最も多く、全体の45%だったのに対し、社会民主党との大連立が27%、少数与党による政権運営は24%となっています。
これについて、20日に発表された世論調査の結果によりますと、危機的な政治状況を脱するために最も望ましい選択肢として、再選挙を挙げる人が最も多く、全体の45%だったのに対し、社会民主党との大連立が27%、少数与党による政権運営は24%となっています。
仏大統領府「欧州改革にドイツの安定必要」
フランス大統領府は20日、声明を発表し、「フランスにとって主要なパートナーであるドイツが安定することが、ヨーロッパの改革を進めるために必要だ」として、ドイツの不安定な政治状況に懸念を示すとともに、速やかに安定した政権が発足することに期待をにじませました。
そのうえで、「フランスはドイツとともに野心的なヨーロッパ改革に向けて準備を進める」として、フランスのマクロン大統領が掲げるEU=ヨーロッパ連合の制度改革を実現するためにも、これまで緊密な連携を続けてきたメルケル首相の続投が欠かせないという考えを強調しました。
そのうえで、「フランスはドイツとともに野心的なヨーロッパ改革に向けて準備を進める」として、フランスのマクロン大統領が掲げるEU=ヨーロッパ連合の制度改革を実現するためにも、これまで緊密な連携を続けてきたメルケル首相の続投が欠かせないという考えを強調しました。
ソース:NHK ニュース