日にちロ外相がいしょう会談かいだん 平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうへ 日本にっぽん漁船ぎょせん拿捕だほ けん制けんせいとの見方みかたも

ロシアを訪おとずれている茂木もぎ外務がいむ大臣だいじんは19日にち、外相がいしょう会談かいだんで平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうを行おこないます。外務がいむ省内しょうないには、ロシアによる日本にっぽん漁船ぎょせんの拿捕だほ（だほ）は交渉こうしょうを前まえにした日本にっぽん側がわへのけん制けんせいだという見方みかたもあり、交渉こうしょう進展しんてんの糸口いとぐちを見みいだせるかが焦点しょうてんです。

日にちロの平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうをめぐっては去年きょねん11月つきの首脳しゅのう会談かいだんで、「平和へいわ条約じょうやく締結ていけつ後ごに歯舞はぼまい群島ぐんとうと色丹しこたん島とうを引き渡ひきわたす」とした1956年ねんの日ひソ共同きょうどう宣言せんげんを基礎きそに交渉こうしょうを加速かそくすることで合意ごういしました。

しかしロシア側がわは北方ほっぽう領土りょうどについて、アメリカ軍ぐん展開てんかいの可能かのう性せいに対にたいする懸念けねんなどを繰り返くりかえし、具体ぐたい的てきな進展しんてんはみられていません。

茂木もぎ外務がいむ大臣だいじんは19日にち、モスクワでラブロフ外相がいしょうと会談かいだんし、就任しゅうにん以来いらい初はじめて、平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうの責任せきにん者しゃとして本格ほんかく的てきな交渉こうしょうを行おこないます。

茂木もぎ大臣だいじんはラブロフ外相がいしょうとの個人こじん的てきな信頼しんらい関係かんけいの構築こうちくを図はかり、双方そうほうが受け入うけいれ可能かのうな妥協だきょう点てんを探さぐるため、建設けんせつ的てきな議論ぎろんを促うながすとともに、次つぎの首脳しゅのう会談かいだんの調整ちょうせいなども行おこないたい考かんがえです。

一方いっぽう、外務がいむ省内しょうないには17日にちに起おきた、ロシア当局とうきょくによる北方ほっぽう領土りょうど周辺しゅうへん海域かいいきでの日本にっぽん漁船ぎょせんの拿捕だほは交渉こうしょうを前まえにした日本にっぽん側がわへのけん制けんせいだという見方みかたもあり、北方ほっぽう領土りょうど問題もんだいをめぐってロシア側がわが強硬きょうこうな姿勢しせいを崩くずさない中なか、進展しんてんの糸口いとぐちを見出みだせるかが焦点しょうてんです。

ロシア側がわ 平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうの前進ぜんしんへ両国りょうこく関係かんけいを新あらたな次元じげんに

ロシア側がわは平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうの前進ぜんしんには両国りょうこくの関係かんけいを新あらたな次元じげんに引き上ひきあげる必要ひつようがあるとして、日本にっぽん側がわがどこまで協力きょうりょくする用意よういがあるのか確認かくにんするものとみられます。

会談かいだんでは安全あんぜん保障ほしょうや経済けいざい協力きょうりょく、それに朝鮮ちょうせん半島はんとう情勢じょうせいなど、幅広はばひろいテーマをめぐって意見いけんを交かわす見通みとおしで、このうち安全あんぜん保障ほしょうをめぐってはアメリカとのＩＮＦ＝中距離ちゅうきょり核ミサイルかくみさいるの全廃ぜんぱい条約じょうやくが失効しっこうするなど、ロシアを取り巻とりまく環境かんきょうは厳きびしさを増ましているとして、日本にっぽんがアメリカと進すすめるミサイル防衛ぼうえいシステムへの懸念けねんを改あらためて伝つたえる構かまえです。

また経済けいざい協力きょうりょくでは北極ほっきょく圏けんでのガス田たの開発かいはつなど大だい規模きぼなプロジェクトを取り上とりあげる方針ほうしんです。

北方ほっぽう領土りょうどをめぐっては共同きょうどう経済けいざい活動かつどうについて試験しけん的てきな観光かんこうツアーが実施じっしされたことを評価ひょうかし、今後こんごの進め方すすめかたなどを協議きょうぎする可能かのう性せいがありますが、現時点げんじてんで踏み込ふみこんで領土りょうど交渉こうしょうを進すすめる考かんがえはないとみられます。

ロシア側がわとしては平和へいわ条約じょうやく交渉こうしょうの前進ぜんしんには両国りょうこくの関係かんけいを質的しつてきに新あらたな次元じげんに引き上ひきあげる必要ひつようがあるとして、安全あんぜん保障ほしょうや経済けいざいなどの分野ぶんやで日本にっぽん側がわがどこまで協力きょうりょくする用意よういがあるのか確認かくにんするものとみられます。

ソース：NHK ニュース