Hiện Furigana
徳勝龍 “技術論では語れない” 初優勝をもたらしたもの
2020-01-26 14:11:28
誰もが予想しなかったであろう、幕尻の力士による20年ぶりの優勝。
多くの親方衆から「技術論では語れない」と指摘された徳勝龍の初優勝は、十両への陥落と返り入幕を繰り返す中で身につけた向上心に、突然の恩師の不幸なども重なってわき上がった高いモチベーションがもたらしたものでした。
多くの親方衆から「技術論では語れない」と指摘された徳勝龍の初優勝は、十両への陥落と返り入幕を繰り返す中で身につけた向上心に、突然の恩師の不幸なども重なってわき上がった高いモチベーションがもたらしたものでした。
同級生が看板力士に育つ中で
初土俵から順調に番付を上げた徳勝龍は、幕内で際立った成績を残すことができず、十両への陥落と返り入幕を繰り返すうちに、年齢も30代になりました。
同じ昭和61年度に生まれた元横綱・稀勢の里や大関・豪栄道など、いわゆる「花のロクイチ組」は、次々に看板力士に育ちました。
なかなかきっかけをつかめなかった徳勝龍の転機となったのが去年5月の夏場所。
3回目の返り入幕の場所で「幕内に上がって満足する部分があった」という徳勝龍は4勝11敗と大きく負け越し、再び十両に逆戻りしました。
この際「常にどの地位であっても向上心を持って上を目指さないとダメだ」と気持ちを入れ直したと言います。
同じ昭和61年度に生まれた元横綱・稀勢の里や大関・豪栄道など、いわゆる「花のロクイチ組」は、次々に看板力士に育ちました。
なかなかきっかけをつかめなかった徳勝龍の転機となったのが去年5月の夏場所。
3回目の返り入幕の場所で「幕内に上がって満足する部分があった」という徳勝龍は4勝11敗と大きく負け越し、再び十両に逆戻りしました。
この際「常にどの地位であっても向上心を持って上を目指さないとダメだ」と気持ちを入れ直したと言います。
「どこかで、見てくれている」
4回目の返り入幕となった今場所。
「幕尻」で臨んだ徳勝龍は、序盤から白星を伸ばしました。
さらに大きなモチベーションとなって体を突き動かしたのは、恩師の急死でした。
母校、近大相撲部の伊東勝人監督が場所中に亡くなったのです。
熱心に大学入学を誘ってもらっただけでなく、角界に入ってからも頻繁に電話で励まし支えとなってくれた恩師に対して「どこかで見てくれている。相撲で恩返しする」と強い思いで土俵に上がりました。
10日目からは5日連続で土俵際の「突き落とし」で白星を重ねる驚異的な粘り強さに、多くの親方は「技術論では語れない」「神がかっているとしか言いようがない」と解説しました。
「幕尻」で臨んだ徳勝龍は、序盤から白星を伸ばしました。
さらに大きなモチベーションとなって体を突き動かしたのは、恩師の急死でした。
母校、近大相撲部の伊東勝人監督が場所中に亡くなったのです。
熱心に大学入学を誘ってもらっただけでなく、角界に入ってからも頻繁に電話で励まし支えとなってくれた恩師に対して「どこかで見てくれている。相撲で恩返しする」と強い思いで土俵に上がりました。
10日目からは5日連続で土俵際の「突き落とし」で白星を重ねる驚異的な粘り強さに、多くの親方は「技術論では語れない」「神がかっているとしか言いようがない」と解説しました。
涙のインタビューで語った思い
千秋楽の結びの一番では、大関・貴景勝をねじ伏せて初優勝した徳勝龍。
優勝インタビューで「亡くなった伊東監督が見てくれているのではなく、一緒に土俵で戦ってくれた、そんな気がする」と涙ながらに語り、見えない力とともにまさに気持ちでもぎとった初優勝でした。
徳勝龍の優勝は、両横綱が休場すれば優勝争いの行方が全く見えない、まさに群雄割拠の最近の大相撲を象徴する結果となりました。
優勝インタビューで「亡くなった伊東監督が見てくれているのではなく、一緒に土俵で戦ってくれた、そんな気がする」と涙ながらに語り、見えない力とともにまさに気持ちでもぎとった初優勝でした。
徳勝龍の優勝は、両横綱が休場すれば優勝争いの行方が全く見えない、まさに群雄割拠の最近の大相撲を象徴する結果となりました。
ソース:NHK ニュース