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さぶり父親ちちおや無罪むざい判決はんけつ暴行ぼうこうくわえたとみとめられず」

2020-02-07 09:09:28

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さんねんまえ平成へいせい29ねん東京とうきょう 町田まちだ生後せいごいちか月かげつ長女ちょうじょさぶって死亡しぼうさせたとして傷害しょうがい致死ちしつみわれた43さい父親ちちおやに対にたいし、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょ立川たつかわ支部しぶは「父親ちちおやが、さぶる暴行ぼうこうくわえたとはみとめられない」として、無罪むざい判決はんけつ言い渡いいわたしました。
無罪むざい判決はんけつけたのは神奈川かながわけん建築けんちくぎょう中馬ちゅうま隼人はやとさん(43)です。

中馬ちゅうまさんは、平成へいせい29ねん1月いちがつ東京とうきょう 町田まちだ自宅じたくで、当時とうじ生後せいごいちか月かげつだった長女ちょうじょあたまさぶるなどしてのう損傷そんしょうあたえ、およそか月かげつ死亡しぼうさせたとして傷害しょうがい致死ちしつみわれました。

裁判さいばんでは、検察けんさつがわが「長女ちょうじょのうない網膜もうまく出血しゅっけつしており、つよちからさぶられたことが原因げんいんだ。母親ははおや入浴にゅうよくちゅう様子ようすわっており、暴行ぼうこうしたのは中馬ちゅうまさん以外いがいにありえない」として、懲役ちょうえきはちねん求刑きゅうけいしたのに対にたいして、弁護べんごがわは「中馬ちゅうまさんは、過去かこいち虐待ぎゃくたいしたことはなく、暴力ぼうりょくくわえていない」と無罪むざい主張しゅちょうしていました。

ななにち裁判さいばんいん裁判さいばん判決はんけつで、東京とうきょう地方ちほう裁判所さいばんしょ立川たつかわ支部しぶ竹下たけしたつよし裁判さいばんちょうは「中馬ちゅうまさんが、さぶる暴行ぼうこうくわえたとみとめられる直接ちょくせつてき証拠しょうこはなく、本件ほんけんまえにもなんらかの暴力ぼうりょくてき行為こういおよんだ形跡けいせきはない」と指摘してきしました。

そのうえで「複数ふくすう医師いし証言しょうげんなど総合そうごうてき検討けんとうした結果けっか長女ちょうじょ頭部とうぶ損傷そんしょうは、心臓しんぞうマッサージさいなどにきた可能かのうせい否定ひていできず、中馬ちゅうまさんさぶったのは間違まちがないといえるほどの立証りっしょうはされていない」として、無罪むざい言い渡いいわたしました。

無罪むざい判決はんけつ中馬ちゅうまさん日常にちじょう生活せいかつ はや取り戻とりもどしたい」

無罪むざい判決はんけつけて中馬ちゅうま隼人はやとさんは「裁判所さいばんしょ公正こうせい判断はんだんをしてもらった。捜査そうさ機関きかんが、当初とうしょからいろいろ可能かのうせい検討けんとうし、慎重しんちょう捜査そうさすすめていれば、自分じぶんつみわれるようなことはなかった。きょうの判決はんけつ長女ちょうじょ報告ほうこくするとともに、日常にちじょう生活せいかつはや取り戻とりもどしたい」とはなしていました。

東京とうきょう地検ちけん立川たつかわ支部しぶ内容ないよう精査せいさ適切てきせつ対処たいしょしたい」

今回こんかい無罪むざい判決はんけつについて、東京とうきょう地検ちけん立川たつかわ支部しぶ長谷川はせがわたもつ支部しぶちょうは「判決はんけつ内容ないよう精査せいさし、適切てきせつ対処たいしょしたい」とコメントしています。

乳幼児にゅうようじさぶられ症候しょうこうぐん相次あいつ無罪むざい判決はんけつ

弁護士べんごしなどつくグループによりますと「乳幼児にゅうようじさぶられ症候しょうこうぐん」をめぐっては平成へいせい28ねん以降いこう全国ぜんこくすくなくとも11けん無罪むざい判決はんけつているということです。

このうち大阪おおさか高等こうとう裁判所さいばんしょろくにち生後せいごいちか月かげつ女の子おんなのこはげしくさぶり、のうだいけがをわせたとして傷害しょうがいつみわれた母親ははおや裁判さいばんで、いちしん有罪ゆうざい判決はんけつ取り消とりけし、無罪むざい言い渡いいわたしたほか去年きょねん10つきにも、生後せいごか月かげつまごつよさぶって死亡しぼうさせたつみわれた女性じょせい裁判さいばんでも無罪むざい言い渡いいわたしています。

専門せんもん多角たかくてき 科学かがくてき検討けんとうを」

無罪むざい判決はんけつ相次あいついでいることについて「乳幼児にゅうようじさぶられ症候しょうこうぐん」をめぐる裁判さいばんくわしい甲南こうなん大学だいがく法学部ほうがくぶ笹倉ささくら香奈かな教授きょうじゅは「のう出血しゅっけつなど特徴とくちょうてき症状しょうじょう安易あんい虐待ぎゃくたいむすびつけるいままでのやり方やりかた問題もんだいだとしめしている。虐待ぎゃくたい見逃みのがしてはいけないが、えん罪えんざいまれるのもゆるされない。さまざまな証拠しょうこ多角たかくてき科学かがくてき検討けんとうする姿勢しせいもとめられる」とはなしています。

さぶられ症候しょうこうぐんとは

今回こんかい事件じけん問題もんだいになった「乳幼児にゅうようじさぶられ症候しょうこうぐん」は、からだくらべてあたま比率ひりつおおきいあかちゃんからだはげしくさぶられることで、のう損傷そんしょうするもので、おも後遺症こういしょうのこったり、死亡しぼうしたりするケースもあります。

あたまなか出血しゅっけつ網膜もうまく出血しゅっけつのうれるといったみっつの特徴とくちょうてき症状しょうじょうあるとされ、日本にっぽん小児しょうに学会がっかいは、こうした場合ばあい虐待ぎゃくたい可能かのうせいかんがえて診断しんだんするよう医師いしうながしています。

しかし虐待ぎゃくたい以外いがいでも、つかまりちからの転倒てんとうひく場所ばしょからの転落てんらくぶんべんなど原因げんいんでもこりうると指摘してきする専門せんもんもいて、「乳幼児にゅうようじさぶられ症候しょうこうぐん」と「虐待ぎゃくたい」の認定にんていをめぐって議論ぎろんつづいています。
ソース:NHK ニュース